Cosminexus アプリケーションサーバ V8 リファレンス コマンド編
ここでは,アプリケーションサーバ,統合ネーミングスケジューラサーバ,およびSFOサーバに設定する環境変数について説明します。
Cシェルの場合,setenvコマンドで次に示す環境変数を設定してください。
set path=( /opt/Cosminexus/jdk/bin /opt/Cosminexus/TPB/bin /bin $path)
setenv SHLIB_PATH "${SHLIB_PATH}:/opt/Cosminexus/TPB/lib:/opt/Cosminexus/PRF/lib:/opt/hitachi/common/lib"
setenv VBROKER_ADM /opt/Cosminexus/TPB/adm
setenv TPDIR /opt/Cosminexus/TPB
setenv PRFSPOOL /opt/Cosminexus/PRF/spool
setenv CTMDIR /opt/Cosminexus/CTM※
setenv CTMSPOOL /opt/Cosminexus/CTM/spool※
setenv TZ JST-9
|
注※
CTMを使用する場合に,アプリケーションサーバおよび統合ネーミングスケジューラサーバで設定が必要な環境変数です。
- 下線の部分は,OSごとに変数名が異なります。AIXの場合は「LIBPATH」,HP-UX(IPF),LinuxおよびSolarisの場合は「LD_LIBRARY_PATH」となります。
- CORBAネーミングサービスを手動起動する場合は,環境変数「PATH」の先頭に「/opt/Cosminexus/jdk/bin」を指定してください。
- HiRDBまたはOracleを利用する場合には,それぞれのライブラリのパスを環境変数「LIBPATH」(AIXの場合),または「LD_LIBRARY_PATH」(HP-UX,LinuxおよびSolarisの場合)に設定します。あらかじめ環境変数に設定している場合は,setenvコマンドの実行は不要です。
PRFデーモンの起動手順を次に示します。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/PRF/bin
|
- cprfstartコマンドでPRFデーモンを起動します。
Solarisの場合,コマンドの実行には,root権限が必要です。
スマートエージェントの起動手順を次に示します。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/TPB/bin
|
- osagentコマンドでスマートエージェントを起動します。
CTMドメインマネジャの起動手順を次に示します。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/CTM/bin
|
- ctmdmstartコマンドでCTMドメインマネジャを起動します。
Solarisの場合,コマンドの実行には,root権限が必要です。
CORBAネーミングサービスの起動方法について説明します。
J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスは,J2EEサーバ起動時にインプロセスで起動することを推奨します。アウトプロセスで起動する場合は,nameservコマンドを使用して起動します。
ここでは,nameservコマンドでCORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する方法について説明します。J2EEサーバの起動時にCORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する方法については,「付録E.2(8) J2EEサーバの起動」を参照してください。
なお,CORBAネーミングサービス起動時は次の点に留意してください。
- CTMを使用する場合,J2EEサーバ用およびCTM用のCORBAネーミングサービスを起動します。CTM用にグローバルCORBAネーミングサービスをnameservコマンドで手動起動して,さらにJ2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスをJ2EEサーバ起動時にインプロセスで自動起動してください。
- J2EEサーバ間でのセッション情報の引き継ぎを行う場合,アプリケーションサーバ内でSFOサーバを起動するときは,SFOサーバ用のCORBAネーミングサービスはインプロセスで起動することが前提のため起動は不要です。
nameservコマンドでCORBAネーミングサービスを手動起動する場合の手順を次に示します。
- unsetenvコマンドで環境変数「CLASSPATH」を設定解除します。(Cシェルの場合)
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/TPB/bin
|
- nameservコマンドでローカルCORBAネーミングサービスを手動開始します。
コマンドの実行には,root権限が必要です。
# nameserv -J-Dvbroker.agent.enableLocator=false
-J-Djava.security.policy==/opt/Cosminexus/CC/server/sysconf/cli.policy
-J-Dvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.port=<ポート番号> &
|
- 注意事項
- CORBAネーミングサービスを手動起動する場合は,環境変数「PATH」の先頭に「/opt/Cosminexus/jdk/bin」を指定してください。
- nameservコマンドで指定するオプションの値に空白を含むディレクトリが含まれる場合は,値全体をダブルクォーテーション(")で囲むようにしてください。
- nameservコマンドで指定する値は環境に合わせて変更してください。
- CORBAネーミングサービスは,次のオプションで指定したポート番号で起動します。
-J-Dvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.port=<ポート番号>
CTMデーモンの起動手順を次に示します。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/CTM/bin
|
- ctmstartコマンドでCTMデーモンを起動します。
Solarisの場合,コマンドの実行には,root権限が必要です。
# ctmstart -CTMINSRef <ホスト名:ポート番号>
|
ホスト名およびポート番号にはグローバルCORBAネーミングサービスを起動しているホスト名およびポート番号を指定してください。
- 参考
- CTMデーモンを開始するctmstartコマンドでは,コマンド実行時に次のファイルを指定できます。
- CTMユーザ環境変数定義ファイル
-CTMEnvironオプションで指定するファイルです。CTMデーモンで管理するプロセスが使用する環境変数を指定したい場合は,このファイルに環境変数を記述します。
- CTMコマンドオプションファイル
-CTMRegOptionで指定するファイルです。CTMレギュレータを自動開始するときのコマンドオプションを指定したい場合は,このファイルにコマンドオプションを記述します。
- 必要に応じて,これらのファイルを作成しておいてください。
SFOサーバの起動手順を次に示します。
- 注意
- cjstartsvコマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
- root権限を持たないユーザをComponent Container管理者に設定している場合,SFOサーバ用のCORBAネーミングサービスのポート番号に1024以上の値を指定しておく必要があります。1024以上の値が指定されていない場合,エラーとなり,SFOサーバは起動できません。
- SFOサーバ起動時にKDJE47500-Eというエラーメッセージが出力された場合,利用しようとしたCORBAネーミングサービスがすでに起動されているため,SFOサーバの起動処理に失敗します。すでに起動しているCORBAネーミングサービスを停止して,SFOサーバを起動してください。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/CC/server/bin
|
- cjstartsvコマンドに-nosecurityオプションを指定して,SFOサーバを開始します。
コマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
# cjstartsv <サーバ名称> -nosecurity
|
- SFOサーバアプリケーションを開始します。
SFOサーバを起動したときにSFOサーバアプリケーションが停止している場合,サーバ管理コマンドを使用して,SFOサーバアプリケーションを開始します。なお,サーバ管理コマンドの実行には,root権限,またはComponent Container管理者の権限が必要です。
SFOサーバアプリケーションの名称は「CCC_SFO_Server_Application」です。
- 注意
- SFOサーバで実行できるアプリケーションは,SFOサーバアプリケーションだけです。SFOサーバでSFOサーバアプリケーション以外のアプリケーションは実行しないでください。
J2EEサーバの起動方法について説明します。
J2EEサーバ起動時に,次に示すプロセスをインプロセスで起動することを推奨します。
- J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービス
- トランザクションサービス(トランザクションサービスを使用する場合)
なお,CTMを使用する場合,J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスはインプロセスで起動してください。
次に示す場合のJ2EEサーバの起動手順について(a)〜(d)で説明します。
- 標準システム構成でCORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合
- CTMを使用する構成でCORBAネーミングサービスおよびトランザクションサービスをインプロセスで起動する場合
- 標準システム構成でインプロセスHTTPサーバを起動してCORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合
- 標準システム構成でCORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する場合
また,J2EEサーバ起動時は次の点に留意してください。
- 複数のJ2EEサーバで一つのネーミングサービスを共有する場合,J2EEサーバは一つずつ起動してください。複数のJ2EEサーバを同時に起動しようとするとJ2EEサーバの起動に失敗することがあります。
- cjstartsvコマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
- root権限を持たないユーザをComponent Container管理者に設定している場合,CORBAネーミングサービスを起動するときは,J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスのポート番号に1024以上の値を指定しておく必要があります。1024以上の値が指定されていない場合,エラーとなり,J2EEサーバは起動できません。
- J2EEサーバ起動時にKDJE47500-Eというエラーメッセージが出力された場合,利用しようとしたCORBAネーミングサービスがすでに起動されているため,J2EEサーバの起動処理に失敗します。すでに起動しているCORBAネーミングサービスを停止して,J2EEサーバを起動してください。
(a) 標準システム構成でCORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合
標準システム構成でCORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合の,J2EEサーバの起動手順を次に示します。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/CC/server/bin
|
- cjstartsvコマンドでJ2EEサーバを開始します。
コマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
(b) CTMを使用する構成でCORBAネーミングサービスおよびトランザクションサービスをインプロセスで起動する場合
CTMを使用する構成で,J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービス,およびトランザクションサービスをインプロセスで起動する場合の,J2EEサーバの起動手順について説明します。
なお,J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービス,およびトランザクションサービスをインプロセスで起動する場合の前提を次に示します。
- usrconf.propertiesファイルのejbserver.naming.portキーにJ2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスのTCPポート番号が設定されている必要があります。
ejbserver.naming.port = <TCPポート番号>
J2EEサーバの起動手順を次に示します。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/CC/server/bin
|
- cjstartsvコマンドでJ2EEサーバを開始します。
コマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
(c) 標準システム構成でインプロセスHTTPサーバを起動してCORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合
標準システム構成でインプロセスHTTPサーバを起動して,CORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合の,J2EEサーバの起動手順について説明します。
なお,インプロセスHTTPサーバを起動する場合,およびCORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合の前提を次に示します。
- インプロセスHTTPサーバを使用する場合
usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.enabledキーに「true」が指定されている必要があります。
- J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスをインプロセスで使用する場合
usrconf.propertiesファイルのejbserver.naming.portキーにJ2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスのTCPポート番号が設定されている必要があります。
ejbserver.naming.port = <TCPポート番号>
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/CC/server/bin
|
- cjstartsvコマンドでJ2EEサーバを開始します。
コマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
(d) 標準システム構成でCORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する場合
標準システム構成で,J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する場合の,J2EEサーバの起動手順について説明します。
なお,J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する場合の前提を次に示します。
- J2EEサーバ起動前に,J2EEサーバ用のCORBAネーミングサービスを起動しておく必要があります。CORBAネーミングサービスの手動起動の方法については,「付録E.2(5) CORBAネーミングサービスの起動」を参照してください。
- usrconf.propertiesファイルのejbserver.naming.startupModeキーに「manual」を設定しておく必要があります。
- usrconf.propertiesファイルのejbserver.naming.portキーに設定するTCPポート番号が,同じホストで起動しているほかのCORBAネーミングサービスと同じ値にならないように注意してください。
J2EEサーバの起動手順を次に示します。
- cdコマンドでカレントディレクトリを移動します。
# cd /opt/Cosminexus/CC/server/bin
|
- cjstartsvコマンドでJ2EEサーバを開始します。
コマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
リソースの開始方法について説明します。
リソースは,サーバ管理コマンド(cjstartrarコマンド,cjstartjbコマンド)を使用して開始します。
なお,開始するリソースは,あらかじめJ2EEリソースとして,J2EEサーバにデプロイされている必要があります。J2EEサーバへのリソースのデプロイも,サーバ管理コマンドで実行します。
J2EEアプリケーションに含まれるリソースアダプタを利用する場合,この操作は不要です。
詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」のリソースの設定に関する説明,およびマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」のJ2EEリソースの設定に関する説明を参照してください。
- 注意
- Cosminexus RMを起動する場合,あらかじめDB Connector for Cosminexus RMを起動しておいてください。DB Connector for Cosminexus RMを起動しないでCosminexus RMを起動しようとするとエラーが発生します。
- ルートリソースアダプタは,ルートリソースアダプタに所属するすべてのメンバリソースアダプタが開始状態の場合に開始できます。
J2EEアプリケーションの開始方法について説明します。
J2EEアプリケーションは,サーバ管理コマンドを使用して開始します。なお,サーバ管理コマンドの実行には,root権限,またはComponent Container管理者の権限が必要です。
J2EEアプリケーションは用途に応じて,動作モードを選択して開始します。本番稼働で動作するJ2EEアプリケーションは通常モードで実行します。本番稼働前のJ2EEアプリケーションの動作確認などで,テスト用として動作するJ2EEアプリケーションはテストモードで実行します。
動作モードによって,J2EEアプリケーションの開始方法が異なります。それぞれの場合の開始方法を次に示します。
- 通常モードの場合
通常モードでJ2EEアプリケーションを開始する場合,サーバ管理コマンドのcjstartappコマンドを使用します。
- テストモードの場合
テストモードでJ2EEアプリケーションを開始する場合,サーバ管理コマンドのcjstartappコマンドに-testオプションを指定して実行します。
開始するJ2EEアプリケーションは,あらかじめJ2EEアプリケーションとして,J2EEサーバにインポートされている必要があります。J2EEアプリケーションとは,アプリケーション開発環境で作成したJ2EEアプリケーションの構成要素であるEnterprise Bean(EJB-JAR)およびサーブレットとJSP(WAR)を一つにまとめたEARです。サーバ管理コマンドでは,J2EEアプリケーション単位に開始,停止を実行します。
J2EEサーバへのJ2EEアプリケーションのインポートも,サーバ管理コマンドで実行します。また,開発環境で作成したWARやEJB-JARを,サーバ管理コマンドを使用してJ2EEアプリケーションにすることもできます。
詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」のJ2EEアプリケーションの設定に関する説明,およびマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」のJ2EEアプリケーションのインポートに関する説明を参照してください。
Webサーバの起動方法については,ご使用のWebサーバのマニュアルを参照してください。
なお,Webサーバの起動のタイミングはシステムの運用形態に依存しますが,この順序で起動することでJ2EEアプリケーションへのリクエストの受け付けを制御できます。Webサーバ起動後,WebクライアントからのJ2EEアプリケーションへのリクエストの受け付けを開始します。
また,インプロセスHTTPサーバを使用する場合は,Webサーバの起動は必要ありません。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2008, 2010, Hitachi, Ltd.