JP1/Cm2/Network Element Configuration 運用・操作ガイド
VLANビューを構成する要素について次に説明します。
- <この項の構成>
- (1) ツールバー
- (2) ビュー選択メニュー
- (3) ツリーエリア
- (4) リストエリア
- (5) ステータスバー
(1) ツールバー
VLANビューのツールバーには,VLANビューでよく使うメニューコマンドの機能がボタンで表示されています。ツールバーのボタンを使うと,複数の操作をしないで直接機能を利用できます。VLANビューのツールバーに表示されるボタンのアイコンと機能を次に説明します。
スイッチ構成情報の設定ボタン
- [スイッチ構成情報の設定]ダイアログボックスを表示します。ツリーエリアで「スイッチ」を選択したときにボタンをクリックできます。
VLAN構成情報の設定ボタン
- [VLAN構成情報の設定]ダイアログボックスを表示します。ネットワーク構成ツリーで次の要素を選択したときにボタンをクリックできます。
- VLAN管理ドメイン
- VLAN
- スイッチ
最新の情報に更新ボタン
- マネージャーサーバのDBから最新の情報を取得し,ツリーエリアのネットワーク構成ツリーを再構成します。
(2) ビュー選択メニュー
ビュー選択メニューは,VLANビューから別のビューに表示を切り替えるためのプルダウンメニューです。プルダウンメニューから表示したいビュー名を選択すると,[Network Element Configuration - View]ウィンドウの表示が選択したビューに切り替わります。
(3) ツリーエリア
VLANビューのツリーエリアには,VLANのネットワーク構成や状態がネットワーク構成ツリーとして表示されます。VLANビューのネットワーク構成ツリーを参照すると,次のような情報がわかります。
- どのようなVLAN管理ドメインがあるのか。
- そのVLAN管理ドメインには,どのようなVLANが何個所属しているのか。
- それらのVLANをどのスイッチで構成しているのか。
VLANビューのネットワーク構成ツリーを構成する要素を,次の図に示します。
図6-14 ネットワーク構成要素
VLANビューのネットワーク構成要素の詳細について次の表に示します。
表6-14 ネットワーク構成要素の詳細
ネットワーク構成要素 説明 ルート 複数のVLAN管理ドメインをまとめる,ネットワーク構成ツリーの最上位の要素です。ネットワーク構成ツリー上に「ルート」と表示されます。
表示する情報がまったくない場合,ツリーエリアには「ルート」だけ表示されます。VLAN管理ドメイン※ JP1/Cm2/NCが管理しているVLAN管理ドメインです。任意の名称を設定できます。VLAN管理ドメイン名は,スイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)で,スイッチの属するドメイン名として定義します。 VLAN VLAN管理ドメイン内に存在するVLANです。任意の名称を設定できます。名称が定義されていないときは「VID=n」(nはVLAN-ID)が表示されます。 スイッチ VLANを構成するスイッチです。通常,一つのスイッチには複数のVLANが構成されているため,同じスイッチが別のVLAN配下に表示されることもあります。
VLANを構成しているスイッチでも,構成情報を取得できなかったスイッチはVLANビューには表示されません。構成情報のないスイッチは管理対象ビューだけに表示されます。
- 注※
- VLAN管理ドメインが一つしかない場合は,デフォルトドメイン名を指定することをお勧めします。デフォルトドメインの名称は,JP1/Cm2/NC - Manager動作条件定義ファイル(ncm.conf)で変更できます。何も変更しない場合は,「デフォルトドメイン」がデフォルトドメイン名になります。
JP1/Cm2/NC - View起動直後,ツリーエリアにはVLAN管理ドメインが展開された状態で,ネットワーク構成ツリーが表示されます。
なお,ツリーエリアでは,一度に複数のネットワーク構成要素を選択することはできません。
また,ネットワーク構成要素の「スイッチ」について,JP1/Cm2/NCとスイッチとの接続状態を状態アイコンの色で識別しています。状態アイコンの色と状態の意味については,「表6-4 状態アイコンの色と状態の意味」を参照してください。
(4) リストエリア
リストエリアには,ネットワーク構成ツリーで選択した各要素の中身が一覧(リスト)で表示されます。選択した要素によって,表示される内容が異なります。ツリーエリアで選択した要素とリストエリアに表示される内容(VLANビュー)の対応を次の表に示します。
表6-15 ツリーエリアで選択した要素とリストエリアに表示される内容の対応(VLANビュー)
ツリーエリアで選択した要素 リストエリアに表示される内容 ルート VLAN管理
ドメインリストネットワーク上にどのようなVLAN管理ドメインがあるかが一覧で表示されます。 VLAN管理ドメイン(ドメイン名) VLANリスト 該当するVLAN管理ドメインの配下にあるVLANの一覧が表示されます。 VLAN(VLAN名) スイッチリスト 該当するVLANを構成するスイッチの一覧が表示されます。 スイッチ(スイッチ名) ポートリスト 該当するVLANに設定されているスイッチ内のポートの一覧(該当するVLANが設定されているポート)が表示されます。 以降に,リストエリアに表示される,それぞれのリストの表示イメージを示します。また,各リストの表示項目の詳細について説明します。
(a) VLAN管理ドメインリスト
ネットワーク上にどのようなVLAN管理ドメインがあるかを示す一覧表です。
図6-15 VLAN管理ドメインリストの表示イメージ
表6-16 VLAN管理ドメインリストの表示項目の説明
表示項目 内容 [ドメイン名] 該当するアダプターサーバのスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)に定義したドメイン名が表示されます。デフォルトドメインは,JP1/Cm2/NC - Manager動作条件定義ファイル(ncm.conf)で定義されています。 (b) VLANリスト
該当するVLAN管理ドメインの配下にどのようなVLANがあるかを示す一覧表です。
図6-16 VLANリストの表示イメージ
表6-17 VLANリストの表示項目の説明
表示項目 内容 [VLAN-ID] VLAN-IDが表示されます。 [VLAN名] 該当するVLAN-IDのVLAN名が表示されます。名称が定義されていないとき,「Not defined」が表示されます。 [タイプ] 該当するVLAN-IDのVLANの種類が表示されます。表示される種類は「ポート」です。 [備考] 該当するVLAN-IDの備考(コメント)が表示されます。 (c) スイッチリスト
該当するVLANを構成するスイッチとスイッチの状態を示す一覧表です。
図6-17 スイッチリストの表示イメージ
表6-18 スイッチリストの表示項目の説明
表示項目 内容 [スイッチ名] 該当するアダプターサーバのスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)に定義したスイッチ名が表示されます。 [アダプター名] 該当するアダプターサーバの動作条件定義ファイル(nca.conf)に定義した,該当するスイッチを管理しているアダプターサーバ名が表示されます。 [状態] 該当するスイッチとの接続状態が表示されます。スイッチリスト(VLANビュー)に表示される状態を次に示します。
表示される状態の意味は,ツリーエリアに表示されるアイコンの意味と同じです。表示される状態の意味については,「表6-4 状態アイコンの色と状態の意味」を参照してください。
- 「正常」
- 「構成情報の同期が必要です。」
- 「スイッチに接続できません。」
- 「アダプターが起動していません。」
[最終更新日時] 該当するスイッチの構成情報をDBに格納した日時が表示されます。 (d) ポートリスト
該当するVLANに設定されているスイッチ内のポートの一覧表です。該当するVLANが設定されているポートが表示されます。ポートリストは選択したスイッチによって表示内容が異なります。スイッチごとにポートリストの表示イメージおよび表示項目を説明します。
- ポートリスト(AX2400S・AX3600S・BS2000・BS320・BS500・BS500 1Gbx40)
AX2400S,X3600S,BS2000,BS320,BS500,およびBS500 1Gbx40を選択した場合のポートリストについて説明します。
図6-18 ポートリストの表示イメージ(AX2400S・AX3600S・BS2000・BS320・BS500・BS500 1Gbx40)
表6-19 ポートリスト(AX2400S・AX3600S・BS2000・BS320・BS500・BS500 1Gbx40)の表示項目の説明
表示項目 内容 [ポート指定種別] 該当するVLANに所属するポートがどの種別で設定されているかが表示されます。
- アクセスポート
- トランクポート
- ネイティブ指定トランクポート
[インターフェースタイプ] インターフェースタイプが表示されます。
- GigabitEthernet
- TenGigabitEthernet
[NIF] NIF番号が表示されます。 [ポート] 該当するVLANが設定されているポート番号が表示されます。 [モード] ポートのモードの種別が表示されます。
- アクセス
アクセスモードに設定されていることを意味します。
- トランク
トランクモードに設定されていることを意味します。
- プロトコル
プロトコルVLANモードに設定されていることを意味します。
- MAC
MAC VLANモードに設定されていることを意味します。
- トンネリング
トンネリングモードに設定されていることを意味します。
[TPID] ポートごとのTPIDが4けたの16進数表記で表示されます。 - ポートリスト(AX5400S・AX7800S・BS1000・GS3000・GS4000)
AX5400S,AX7800S,BS1000,GS3000,およびGS4000を選択した場合のポートリストについて説明します。
図6-19 ポートリストの表示イメージ(AX5400S・AX7800S・BS1000・GS3000・GS4000)
表6-20 ポートリスト(AX5400S・AX7800S・BS1000・GS3000・GS4000)の表示項目の説明
表示項目 内容 [NIF] NIF番号が表示されます。 [ポート] 該当するVLANが設定されているポート番号が表示されます。
ただし,デフォルトVLANについては,ユーザーが明示的に指定したポートだけ表示されます。ほかのVLANから削除された結果,デフォルトVLANに割り当てられたポートは表示されません。[Tagged/Untagged] 該当するVLANのポートの種類が表示されます。
- 「Tagged」
Taggedポートに設定されていることを意味します。
- 「Untagged」
Untaggedポートに設定されていることを意味します。
- ポートリスト(Cisco Catalyst)
Cisco Catalystを選択した場合のポートリストについて説明します。
図6-20 ポートリストの表示イメージ(Cisco Catalyst)
表6-21 ポートリスト(Cisco Catalyst)の表示項目の説明
表示項目 内容 [ポート指定種別] 該当するVLANに所属するポートが,どの種別で設定されているかが表示されます。
- アクセスポート
- トランクポート
- ネイティブ指定トランクポート
- プルーニング適用トランクポート
[インターフェースタイプ] インターフェースタイプが表示されます。
- Fast Ethernet
- Gigabit Ethernet
- TenGigabit Ethernet
[スタック] スタック番号が表示されます。スタック番号がない場合は,何も表示されません。 [スロット] スロット番号が表示されます。 [ポート] 該当するVLANが設定されているポート番号が表示されます。 [モード] ポートのVLANメンバーシップモードが表示されます。
- dynamic desirable
動的判断モードに設定されていることを意味します。対向のポートがトランク,desirableまたはautoのどれかに設定されている場合,モードがトランクになります。
- アクセス
アクセスモードに設定されていることを意味します。
- トランク
トランクモードに設定されていることを意味します。
- 802.1Q
802.1Qトンネルモードに設定されていることを意味します。
- dynamic auto
動的判断モードに設定されていることを意味します。対向のポートがトランクまたはdesirableに設定されている場合,モードがトランクになります。
- プライベートVLANホスト
プライべートVLANホストモードに設定されていることを意味します。
- プライベートVLAN混合
プライべートVLAN混合モードに設定されていることを意味します。
[カプセル化フォーマット] ポートのカプセル化フォーマットが表示されます。
- negotiate
DISL(Dynamic Inter-Switch Link)およびDTP(Dynamic Trunking Protocol)ネゴシエーションがカプセル化フォーマットを解決できないときに,ISLが選択される形式に設定されていることを意味します。
- ISL
ISLに設定されていることを意味します。
- 802.1Q
802.1Qに設定されていることを意味します。
(5) ステータスバー
現在のJP1/Cm2/NC - Viewのステータスを示すメッセージが表示されます。スイッチに対して構成情報を設定しているときには「ネットワーク構成情報の設定処理中です。」が表示されます。設定処理が終了すると,「ネットワーク構成情報の設定が完了しました。」または「ネットワーク構成情報の設定が失敗しました。」が表示されます。
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