JP1/Cm2/Network Element Configuration 機能・構築ガイド
JP1/Cm2/NCの運用上の注意事項のうち,システムの運用に関する注意事項について説明します。JP1/Cm2/NCをインストールおよびセットアップする前に,この節で説明している内容を理解して,運用中のトラブルを回避するようにしてください。また,運用中もここで説明している内容を確認し,トラブルを回避するようにしてください。
- <この節の構成>
- (1) 管理用ネットワークの用意
- (2) システム時刻の統一について
- (3) JP1/Cm2/NCが動作するホストのホスト名またはIPアドレスの変更について
- (4) 管理対象スイッチのホスト名またはIPアドレスの変更について
- (5) スイッチに同時にログインできるユーザー数
- (6) JP1/Cm2/NCが管理する項目の制限値や推奨値
(1) 管理用ネットワークの用意
業務用ネットワークに影響がないように,業務用のネットワークとは別に,この製品がスイッチに構成定義情報を設定するために使用する管理用ネットワークを用意することを強く推奨します。
この製品をインストールしたシステムは,用意した管理用ネットワークに接続するようにしてください。
システム内で時刻を統一してください。少なくとも,次のホストの時刻は統一するようにしてください。システム時刻が不統一だと,JP1/Cm2/NC - ViewのDB更新時刻に,誤った時刻が表示されてしまうおそれがあります。
- JP1/Cm2/NC - Managerが動作するホスト
- JP1/Cm2/NC - Viewが動作するホスト
- JP1/Cm2/NC - Adaptorが動作するホスト
時刻を統一する方法を次に示します。
(a) 手動で設定する
- JP1/Cm2/NCのプログラムをすべて停止する。
時刻を戻す場合は,停止した時点のシステムの時刻を控えておいてください。
- システムの時刻を変更する。
- 時刻を戻す場合,変更後のシステムの時刻が,手順1で控えた時刻を過ぎるまで待つ。
- JP1/Cm2/NCの各プログラムを起動する。
(b) 自動で設定する
時刻を調整する方法が,サーバ内のアプリケーションの動作に影響を与えないことを保証している場合は,JP1/Cm2/NCの各プログラムを停止させる必要はありません。アプリケーションの動作に影響を与えるおそれがある場合は,時刻を調整する際にJP1/Cm2/NCの各プログラムを停止させてください。
なお,SNTPは,システムの時刻を一度に調整しようとするため,JP1/Cm2/NCの動作中には実行しないでください。「3.5(2)(a) 手動で設定する」を参照して,JP1/Cm2/NCの各プログラムを停止してから実行してください。
(3) JP1/Cm2/NCが動作するホストのホスト名またはIPアドレスの変更について
JP1/Cm2/NCが動作するホストのホスト名またはIPアドレスを変更する場合は,JP1/Cm2/NCのプログラムをすべて停止させてから変更してください。
なお,JP1/Cm2/NC - Managerが動作するホストのホスト名またはIPアドレスを変更した場合は,次に示す定義ファイルも変更してください。
- 接続先JP1/Cm2/NC - ViewのJP1/Cm2/NC - View接続先定義ファイル(ncvdest.conf)
- 接続先JP1/Cm2/NC - AdaptorのJP1/Cm2/NC - Adaptor動作条件定義ファイル(nca.conf)の[Dest Manager]セクション
JP1/Cm2/NC - ViewまたはJP1/Cm2/NC - Adaptorが動作するホストを変更した場合は,変更する定義ファイルはありません。
(4) 管理対象スイッチのホスト名またはIPアドレスの変更について
管理対象スイッチのホスト名またはIPアドレスを変更する場合は,必要に応じて,JP1/Cm2/NC - Adaptorスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)の設定も変更してください。なお,スイッチ定義ファイルの設定を変更した場合は,パスワードを再登録してください。
JP1/Cm2/NCがスイッチへアクセスしているときに,JP1/Cm2/NC以外のユーザーがスイッチへアクセスするのを制限するため,運用上の取り決めとして,スイッチに同時にログインできるユーザー数を1ユーザーにすることを強く推奨します。また,スイッチの設定でログインユーザー数を制限できるのであれば,スイッチに同時にログインできるユーザー数を1ユーザーに設定することを強く推奨します。
複数のユーザーが同時にスイッチにログインできる状態では,JP1/Cm2/NCで設定を変更中に,同時に別ユーザーからも設定を変更できるため,意図した設定結果にならないおそれがあります。
JP1/Cm2/NCが管理する項目の制限値や推奨値は,次のとおりです。
ただし,JP1/Cm2/NCがインストールされているマシンのスペックや,スイッチに設定されている構成情報の内容に依存します。
- JP1/Cm2/NC - Adaptor 1台が管理できるスイッチ数: 50台(制限値)
- JP1/Cm2/NC - Manager 1台に接続できるJP1/Cm2/NC - Adaptorの台数:30台未満(推奨値)
- JP1/Cm2/NC - Manager 1台が管理できるスイッチ数:250〜300台程度(推奨値)
なお,JP1/Cm2/NC - Manager 1台に接続するJP1/Cm2/NC - Adaptorの台数や,JP1/Cm2/NC - Manager 1台が管理するスイッチ数が多い場合,OS側のリソース制限(ソケット数,TCPコネクション数,スレッド数など)によって,JP1/Cm2/NCの動作に必要なリソースを確保できなくなるおそれがあります。
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