JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent
形式
snmpdm [-authfail][-Contact 連絡先][-help][-Location 設置場所] [-mask ログマスク値][-n][-tcplocal] [-sysDescr 説明][-hexdump][-vbdump]
機能
マスターエージェントへの各種指示をします。マスターエージェントは,SNMPマネージャーからのSNMP要求を受信します。その受信したメッセージをサブエージェントに通知します。サブエージェントは,応答をマスターエージェントに返信します。マスターエージェントは,その応答をSNMPマネージャーに返信します。
マスターエージェントは次に示すMIBを提供します。
- Systemグループ(internet.mgmt.mib-2.system)
- SNMPグループ(internet.mgmt.mib-2.snmp)
- SnmpdConfグループ(enterprises.hp.nm.snmp.snmpdConf)
格納場所
- Solaris,HP-UX (IPF)の場合:/opt/CM2/ESA/bin
- AIX,Linux,Linux (IPF)の場合:/usr/sbin
引数
-authfail
-authfailの省略形:-a
マスターエージェントの認証失敗トラップの送信を抑止します。
この引数は,前バージョンのSNMPエージェントとの互換性のために用意されているだけなので,通常は使用しないでください。
認証失敗トラップを抑止する場合は,/etc/srconf/agt/snmpd.cnf内のsnmpEnableAuthenTrapsに2を設定し,マスターエージェントを再起動してください。
-aを指定してマスターエージェントを起動すると,マスターエージェントは/etc/srconf/agt/snmpd.cnf内のsnmpEnableAuthenTrapsの設定を2に書き換えます。そのあと,認証失敗トラップを抑止したくない場合は,/etc/srconf/agt/snmpd.cnf内のsnmpEnableAuthenTrapsに1を設定し,マスターエージェントを再起動してください。
-Contact連絡先
-Contactの省略形:-C
マスターエージェントの連絡先を変更します。
-help
-helpの省略形:-h
マスターエージェントのコマンドの引数を表示します。
-Location設置場所
-Locationの省略形:-L
マスターエージェントの設置場所を変更します。
-maskログマスク値
-maskの省略形:-m
マスターエージェントのログマスク値を,指定されたログマスク値に変更します。
ログマスク値は,文字列,10進数,および16進数で指定できます。ログマスク値の指定と指定例を次に示します。
値の種別 ログの抑止 トレースログ出力 警告ログ出力 エラーログ出力 文字列 − FACTORY_TRACE FACTORY_WARN FACTORY_ERROR 10進数 0 8388608 268435456 536870912 16進数 0x0 0x00800000 0x10000000 0x20000000
- (凡例)
- −:該当しない。
指定例
snmpdm -m FACTORY_TRACE snmpdm -m 8388608 snmpdm -m 0x00800000 snmpdm -m FACTORY_TRACE FACTORY_WARN FACTORY_ERROR-mを文字列で指定する場合で,かつ,ほかの引数と組み合わせて指定する場合は,-mは最後に指定してください。
-n
マスターエージェントは,デーモン化しません。
-tcplocal
サブエージェントからのTCP接続を受け付けます。
-sysDescr説明
-sysDescrの省略形:-sys
マスターエージェントのsysDescrを変更します。
-hexdump
SNMPパケットの内容を16進数ダンプで表示します(使用方法については「6.4.1 マスターエージェントの送受信パケットダンプの取得」を参照してください)。
-vbdump
SNMPパケット中のVarBindリストの内容を表示します(使用方法については「6.4.1 マスターエージェントの送受信パケットダンプの取得」を参照してください)。
-apverbose
冗長ログを出力します。
外部の影響
環境変数
次の環境変数をSnmpMasterファイルで指定します。
- SR_SNMP_TEST_PORT
- マスターエージェントのSNMP受信ポートを設定します。マスターエージェントは,この環境変数が指定されていない場合,SNMP受信ポートに/etc/servicesファイルのsnmp行の値を使用します。通常は指定する必要はありません。マスターエージェントのSNMP受信ポートを変更する場合は,指定する必要があります。
- SNMP_HTC_AUTH_LOG
- ログの取得を指定します。
- SNMP_HTC_AUTH_LOG環境変数の指定方法については,「6.4.4 コミュニティ名不正時のログ取得」を参照ください。
- SR_TRAP_TEST_PORT
- マスターエージェントのSNMPトラップの通知先ポートを指定します。
- SNMP_HTC_INIT_WAIT_TIME
- snmpdmプロセスが起動されたあとcoldStartトラップを送信するまでの時間を0〜300(単位は秒)で指定します。この間にきたSNMP Requestは破棄されます。デフォルトは15秒です。
- SNMP_HTC_SNMPD_LOG_SIZE
- ログ・16進数ダンプ・VarBindリストの出力ファイルのサイズを0〜50(単位はメガバイト)で指定します。なお,0を指定した場合,ログ・16進数ダンプ・VarBindリストは出力されません。デフォルトは10メガバイトです。
- SNMP_HTC_SNMPD_LOG_CNT
- ログ・16進数ダンプ・VarBindリストの出力ファイルの面数を1〜10で指定します。デフォルトは10面です。
- SR_LOG_DIR
- ログ・16進数ダンプ・VarBindリストの出力先ディレクトリを指定します。
注意事項
- SNMP_HTC_INIT_WAIT_TIME環境変数で指定する時間に15秒より短い値に設定する場合,マネージャーからの要求に対してnoSuchNameエラーが返される可能性が高くなります。
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