JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent
ここでは,インストールの事前準備,および次のインストール手順について説明します。
- MIB値の取得で使用するコマンドのインストール(HP-UX (IPF)以外の場合)
- SNMPエージェントのインストール
- <この項の構成>
- (1) インストールの事前準備
- (2) MIB値の取得で使用するコマンドのインストール(HP-UX (IPF)以外の場合)
- (3) SNMPエージェントのインストール
SNMPエージェントをインストールする前の準備作業を次に示します。
- SNMPエージェントの前提パッチがインストールされていることを確認してください。
- 前提パッチがインストールされていない場合,不正なMIB値を応答したり,MIB値が取得できなかったりするなどの問題が発生します。SNMPエージェントの前提パッチの詳細については「付録D SNMPエージェントの前提とするパッチ,プロセス(サービス)一覧」を参照してください。
- SNMPエージェントの実行に必要なリソースを割り当てるために,OSのカーネルパラメーターの設定値を調整してください。
- カーネルパラメーターの詳細については,「付録C カーネルパラメーター一覧」を参照してください。
- ネイティブエージェントが構築されていることを確認してください。
- SNMPエージェントには前提プログラムとしてネイティブエージェントが必要です。ネイティブエージェントのインストールについては,「2.3.1 インストール時の注意事項(Solarisの場合)」,または「2.3.3 インストール時の注意事項(LinuxおよびLinux (IPF)の場合)」を参照してください。
(2) MIB値の取得で使用するコマンドのインストール(HP-UX (IPF)以外の場合)
SNMPエージェントは提供するMIB値の一部を取得するために,OSのコマンドを使用しています。SNMPエージェントが使用するOSのコマンドについては,「(a) MIB値の取得で使用するコマンド」を参照してください。
SNMPエージェントをインストールする前に,これらのコマンドをインストールしてください。また,SNMPエージェントのインストール後に,これらのコマンドが対象マシンにインストールされていることを確認してください。これらのコマンドがインストールされていない場合,SNMPエージェントはMIB値を取得できなくなるか,または不正なMIB値を応答します。
インストールされているかどうかのチェックはsnmpcmdchkコマンドを使用します。
(例)
Solarisの場合の実行例を次に示します。
#/opt/CM2/ESA/bin/snmpcmdchk /etc/prtconf installed. /usr/bin/sar installed. /etc/swap installed. /usr/bin/pagesize installed. /usr/bin/mpstat Not installed.(凡例)installed:インストール済。
Not installed:未インストール。
SNMPエージェントがMIB値の取得で使用するコマンドを,OS別に次の表に示します。
表2-1 SNMPエージェントがMIB値の取得で使用するコマンド
適用OS MIB値の取得で使用するコマンド コマンドの使用方法 Solaris /etc/prtconf prtconf /usr/bin/sar sar 5 1
sar -r 5
sar -d 5
sar -d 300 1/etc/swap swap -s /usr/bin/pagesize pagesize /usr/bin/mpstat mpstat 300 2 AIX※1 /usr/bin/iostat iostat -d /usr/sbin/lsdev lsdev -Cc memory /usr/sbin/lsattr lsattr -E /usr/sbin/lsps lsps -a /usr/bin/ps ps -e
ps ug/usr/bin/uptime uptime /usr/bin/vmstat vmstat -f
vmstat -s/usr/sbin/sar sar -P ALL 300 1
sar -d 300 1/usr/bin/svmon svmon -G Linux,Linux(IPF)※2 /usr/bin/vmstat vmstat /bin/ps ps -e /usr/bin/uptime uptime /usr/bin/free free /usr/bin/mpstat mpstat -P ALL 300 1
mpstat 300 1注※1 AIX 5LでSNMPエージェントを使用するときは,OSで標準提供しているファイルセットperfagent.toolsに含まれるsvmonコマンドをインストールしてください。また,AIX 6.1の場合は,ファイルセットbos.perf.toolsに含まれるsvmonコマンドをインストールしてください。
注※2 LinuxおよびLinux (IPF)でSNMPエージェントを使用するときは,mpstatコマンドはsysstatパッケージに入っています。
SNMPエージェントをインストールするには,Hitachi PP Installerを使用する方法と,JP1/NETM/DMを使用する方法があります。JP1/NETM/DMを使用したリモートインストールに失敗した場合は,Hitachi PP Installerでインストールをし直してください。なお,JP1/NETM/DMを使ったリモートインストールについては,マニュアル「JP1/NETM/DM Manager」を参照してください。
ここでは,Hitachi PP Installerを使用する方法について説明します。
SNMPエージェントのインストールは,提供媒体に格納されているHitachi PP Installerを使用します。
次の手順でSNMPエージェントをインストールします。
- SNMPエージェントをインストールするマシンにroot権限でログインする。
Hitachi PP Installerを使用する前に,root権限でシステムにログインするか,またはsuコマンドでユーザーの権限をrootに変更してください。
- すべてのプログラムを終了する。
JP1シリーズのほかのプログラムが動作している場合は,必ず停止しておいてください。
- Hitachi PP Installerを実行する。
Hitachi PP Installerの指示に従ってSNMPエージェントをインストールしてください。Hitachi PP Installerの操作手順については,「(a) Hitachi PP Installerの使用方法」を参照してください。
Hitachi PP Installerは,SNMPエージェントの提供媒体に格納されています。ここではHitachi PP Installerを起動して,SNMPエージェントをインストールする手順について説明します。なお,Hitachi PP Installerの詳細については,提供媒体のリリースノートを参照してください。
Hitachi PP Installerの起動手順を次に示します。
- ドライブに,SNMPエージェントの提供媒体CD-ROMをセットする。
- CD-ROMをマウントする。
マウント方法は,ご使用のOS,ハードウェアおよび環境によって異なります。マウント方法の詳細はOSのマニュアルを参照してください。
- Hitachi PP Installerをインストールおよび起動する。
CD-ROMのディレクトリ名やファイル名は,マシンの環境によっては記載されている内容と見え方が異なる場合があります。lsコマンドで確認の上,表示されたファイル名を入力してください。
- CD-ROMをアンマウントする。
インストール完了後,アンマウントします。アンマウント方法の詳細はOSのマニュアルを参照してください。
●SNMPエージェントのインストール方法
Hitachi PP Installerを使用してSNMPエージェントをインストールする方法を説明します。
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動します。
/etc/hitachi_setup
Hitachi PP Installerを起動すると,初期画面が表示されます。
図2-2 Hitachi PP Installerの初期画面例
初期画面で「I」を入力すると,インストールできるプログラムの一覧が表示されます。インストールするプログラムにカーソルを移動し,スペースバーで選択します。さらに「I」を入力すると,SNMPエージェントがインストールされます。インストール完了後,「Q」を入力すると初期画面に戻ります。
●SNMPエージェントの削除
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動します。
/etc/hitachi_setup
Hitachi PP Installerの初期画面が表示されます。初期画面については,図2-2を参照してください。
初期画面で「D」を入力すると,削除できるソフトウェアの一覧が表示されます。削除したいソフトウェアにカーソルを移動し,スペースバーで選択します。さらに「D」を入力すると,ソフトウェアが削除されます。削除完了後,「Q」を入力すると初期画面に戻ります。
●バージョン情報の表示
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動します。
/etc/hitachi_setup
Hitachi PP Installerの初期画面が表示されます。初期画面については,図2-2を参照してください。
初期画面で「L」を入力すると,インストール済みの日立製品の一覧が表示されます。
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