JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)
運用キーにホスト名を使用している環境では,検疫システムなどによってDNSサーバへの接続が遮断されると,クライアントが接続先の上位システムを名前解決できなくなる場合があります。このような場合に,上位システムからの実行要求情報を受信したタイミングで,通信プロトコル中のIPアドレスから接続先の上位システムを名前解決させることができます。これによって,クライアントが接続先の上位システムを名前解決できない環境でも,ジョブをポーリングしたり上位システムへインベントリ情報を通知したりできます。このときクライアントは,実行要求を発信した上位システムを接続先として認識します。
この機能を使用するには,クライアントのセットアップで次の設定をしてください。
この機能を使用すると,上位システムからの実行要求を受信したタイミングで,自動的にクライアントに上位システムアドレス格納ファイルが作成されます。上位システムアドレス格納ファイルには,上位システムのIPアドレスとホスト名の対応が記述されます。以降,クライアントはこのファイルに記述された内容を基に上位システムを名前解決して接続します。
なお,通常,上位システムアドレス格納ファイルの編集は不要です。ただし,上位システムを名前解決できない環境にホスト名運用のクライアントを新規に導入する場合は,あらかじめ上位システムアドレス格納ファイルを作成する必要があります。
上位システムを名前解決できない環境にホスト名運用のクライアントを新規に導入する場合の設定については,「(1) 上位システムを名前解決できない環境に新規にクライアントを導入する場合の設定」を参照してください。上位システムアドレス格納ファイルの形式については,「(2) 上位システムアドレス格納ファイルの形式」を参照してください。
上位システムを名前解決できない環境にホスト名運用のクライアントを新規に導入する場合,上位システムと接続できないためクライアントがあて先として認識されません。そこで,あらかじめ上位システムアドレス格納ファイルを作成し,次のどちらかの方法でクライアントに格納しておきます。
JP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリ\MASTER\DB
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
コピー元ファイル | 作成した上位システムアドレス格納ファイルを指定します。 |
コピー先ディレクトリ | 「%NETMDMP%\MASTER\DB」を指定します。 |
セットアップが完了したあと,クライアントを再起動すると,上位システムアドレス格納ファイルを基に上位システムと接続します。
上位システムアドレス格納ファイルには複数の接続先を記述できます。クライアントは,記述されているホスト名に対応したIPアドレスで,上位システムと接続します。
上位システムアドレス格納ファイルの形式を次に示します。
[ホスト名] IPaddress=IPアドレス [#-filecheck] key=Programcheck
[host001] IPaddress=10.100.100.20 [host005] IPaddress=10.100.100.15 [host007] IPaddress=10.100.100.57 [#-filecheck] key=Programcheck |
上位システムアドレス格納ファイル作成時の注意事項を次に示します。
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