JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)
(1) 稼働情報を自動で格納する
自動で格納する設定にしておけば,トラブル発生時に最新の稼働情報を確認できます。また,最新の稼働情報を定期的に監査する場合にも便利です。なお,自動で格納する場合,保存日数を経過すると稼働情報がデータベースから自動的に削除されますが,コマンドを実行して格納すれば再び参照できます。
この場合の,設定と運用時の操作について説明します。
- 設定
- セットアップの[稼働監視]パネルで,次に示す設定にします。
- 「稼働監視履歴を保存する」チェックボックスをオン
- 「稼働監視履歴をJP1/NETM/DMのデータベースに格納する」チェックボックスをオン
- 「自動格納する」チェックボックスをオン
- セットアップの詳細については,マニュアル「構築ガイド」の「4.2.14 [稼働監視]パネル」を参照してください。
- 運用
- 稼働情報の格納および削除は自動で行うので,運用時の操作は不要です。なお,必要であれば,dcmmonrstコマンドでも稼働情報をデータベースに格納または削除できます。
- dcmmonrstコマンドの詳細については,マニュアル「運用ガイド2」の「4.13 dcmmonrst.exe(稼働情報のデータベースへの格納)」を参照してください。
(2) 稼働情報を手動で格納する
あらかじめ監査するタイミングおよび期間を決めていなくても,コマンドを実行することで,必要なときに任意の期間の稼働情報を監査できます。
この場合の,設定と運用時の操作について説明します。
- 設定
- セットアップの[稼働監視]パネルで,次に示す設定にします。
- 「稼働監視履歴を保存する」チェックボックスをオン
- 「稼働監視履歴をJP1/NETM/DMのデータベースに格納する」チェックボックスをオン
- 「操作履歴を格納ディレクトリから圧縮して退避する」ラジオボタンを選択
- 「自動格納する」チェックボックスをオフ
- セットアップの詳細については,マニュアル「構築ガイド」の「4.2.14 [稼働監視]パネル」を参照してください。
- 運用
- dcmmonrstコマンドを実行することで,稼働情報をデータベースに格納または削除します。
- Embedded RDB環境では,稼働情報を削除したあとに,netmdb_reclaim.batコマンドで領域を解放する必要があります。
- dcmmonrstコマンドの詳細については,マニュアル「運用ガイド2」の「4.13 dcmmonrst.exe(稼働情報のデータベースへの格納)」を参照してください。
(3) データパーティションを使用して稼働監視履歴を格納する
稼働情報を手動で格納する運用の場合,Microsoft SQL Server 2012,Microsoft SQL Server 2008,またはMicrosoft SQL Server 2005の機能であるデータパーティションを使用して稼働監視履歴を格納できます。
- 大規模ユーザ
- 1日に発生する稼働情報件数が,1,000万件を超える場合は,日単位にデータパーティションを作成して格納することをお勧めします。
- 中規模ユーザ
- ひとつきに発生する稼働情報件数が,1,000万件を超える場合は,月単位にデータパーティションを作成して格納することをお勧めします。
- 小規模ユーザ
- 次のような場合は,データパーティションは不要です。
- 取得する操作ログの種類が限定されていて,管理対象となる操作ログ件数が,ひとつき当たり数百万件程度のユーザ
- 管理ユーザが少なく,管理対象となる操作ログ件数が,ひとつき当たり数百万件程度のユーザ
- 操作ログを管理しないユーザ
パーティションを複数のディスクに分割して構成すると,次のような効果があります。
- ファイルI/Oを分散できる
- インデックスのメンテナンス,データベースのバックアップ,およびデータベースのリストアをパーティション単位で実行できる
なお,定期的にシステムを停止して,新たなデータを格納できるようにパーティションを再構成する運用手順が必要です。
- 稼働監視履歴を検索する場合
- パーティションを分割すると,検索の性能が低下するおそれがあります。[操作ログ一覧]ウィンドウからの検索を例に,検索の性能が向上する場合と,低下するおそれがある場合を次に示します。
- 検索の性能が向上する場合
- [操作ログ一覧]ウィンドウの検索期間に,パーティションを分割した範囲内(日単位では当日の範囲内,月単位では当月の範囲内)を指定する場合
- 検索の性能が低下するおそれがある場合
- 検索期間を指定しない場合
- jamTakeOperationLog.batコマンドを実行して検索結果を全件出力する場合
- 不要な稼働監視履歴を削除する場合
- dcmmonrstコマンドでの削除では,時間が掛かることがあります。その場合は,不要になった稼働監視履歴を一括して削除用テーブルに切り替えて,テーブルを削除すると,時間を掛けないでデータを削除できます。
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