JP1/Advanced Shell
JP1/Advanced Shellのインストールが完了したあと,実行に必要なディレクトリをデフォルトから変更する場合,変更後のディレクトリを作成し,環境ファイルに指定します。JP1/Advanced Shellを実行するユーザーは,これらのディレクトリに対して必要な権限を割り当ててください。
- 一時ファイル
バッチジョブ内だけで利用するファイルを一時的に作成するディレクトリを指定します。
- スプール
ジョブ実行ログやプログラム出力データファイルを格納するディレクトリを指定します。
- システム実行ログ
システム管理者がバッチジョブの実行を監視するために,バッチジョブの履歴をシステム実行ログとして保存するディレクトリを指定します。
- トレース
システム障害時に,トラブルシュートとして状況を保存するためのディレクトリを指定します。
JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリを次に示します。
表2-10 JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリ
ディレクトリ 環境設定パラメーター デフォルトディレクトリまたはパス デフォルトの権限 一時ファイル TEMP_FILE_DIR ●実行環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\temp
●開発環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\temp
●実行環境【UNIX限定】
/var/opt/jp1as/tempCRWD【Windows限定】
1777【UNIX限定】スプール SPOOL_DIR ●実行環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\spool
●開発環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\spool
●実行環境【UNIX限定】
/var/opt/jp1as/spoolCRWD【Windows限定】
1777【UNIX限定】システム実行ログ LOG_DIR
LOG_FILE_CNT
LOG_FILE_SIZE●実行環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\log
●開発環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\log
●実行環境【UNIX限定】
/opt/jp1as/logCRWD【Windows限定】
0777【UNIX限定】トレース TRACE_DIR
TRACE_FILE_CNT
TRACE_FILE_SIZE
TRACE_LEVEL●実行環境【Windows限定】
共通APデータフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\trace
●開発環境【Windows限定】
共通APデータフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\trace
●カスタムジョブ【Windows限定】
共通APデータフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASV\trace
●実行環境【UNIX限定】
/opt/jp1as/traceCRWD【Windows限定】
1777【UNIX限定】環境ファイル なし。 環境変数ADSH_ENVに設定した環境ファイルのパス R【Windows限定】
0444【UNIX限定】
- (凡例)
- 次に示すデフォルトの権限の英字は,権限の種類を示します。
- C:作成,R:読み込み,W:書き込み,D:削除
- <この項の構成>
- (1) 必要な権限
- (2) ファイルシステム
(1) 必要な権限
バッチジョブを実行するユーザーに対して,必要な権限を次に示します。
(a) Windowsの場合
バッチジョブを実行するユーザーに対して,フルコントロールを設定してください。
(b) UNIXの場合
バッチジョブを実行するユーザーに対して,各ディレクトリには次に示すファイルパーミッションが必要です。
表2-11 ディレクトリのファイルパーミッション
ディレクトリ 読み込み許可(r) 書き込み許可(w) 実行許可(x) スティッキービット(t) 一時ファイル ○ ○ ○ △ スプール ○ ○ ○ △ システム実行ログ ○ ○ ○ × トレース ○ ○ ○ △
- (凡例)
- ○:設定が必須です。
- △:システムの運用方針に従って設定します。
- ×:設定しません。
ディレクトリのスティッキービットは,システムの運用方針に従い,設定します。
ディレクトリにスティッキービットの設定がない場合,ディレクトリに書き込み許可があれば,ディレクトリ直下の任意のファイルを削除できます。
ディレクトリにスティッキービットを設定した場合,ディレクトリに書き込み許可があっても,ディレクトリの所有者,またはファイルの所有者の場合だけ,ディレクトリ直下の任意のファイルを削除できます。
(2) ファイルシステム
スプールなどは,業務によって大容量となる場合があるため,専用のファイルシステムを作成して使用するのが望ましいです。また,JP1/Advanced ShellではNFSおよびHitachi Striping File System(HSFS)はサポートしません。
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