JP1/Advanced Shell
このマニュアルでは,JP1/Advanced Shellを使用して,バッチジョブのためのジョブ定義スクリプトを作成・実行する方法について説明しています。JP1/Advanced Shellは次の製品で構成されます。
- JP1/Advanced Shell(バッチジョブ向けスクリプト実行基盤)
- JP1/Advanced Shell - Developer(バッチジョブ向けスクリプト開発基盤)
JP1/Advanced ShellとJP1/Advanced Shell - Developerを区別する場合は,「実行環境」,「開発環境」と表記します。
対象読者
JP1/Advanced Shellを使用して,バッチジョブを開発・実行・管理する方を対象としています。また,このマニュアルは次の知識をある程度持つ方にお読みいただくことを前提に説明しています。
- WindowsおよびUNIX
- JP1/AJS
マニュアルの構成
このマニュアルは,次に示す章と付録から構成されています。
なお,このマニュアルは,WindowsおよびUNIXのOSに共通のマニュアルです。OSごとに差異がある場合は,本文中でそのつど内容を書き分けています。
- 第1章 JP1/Advanced Shellの概要
- JP1/Advanced Shellは,バッチ処理のためのジョブ定義スクリプトを作成・実行するための製品です。JP1/Advanced Shellの目的,業務への応用例,システムの全体構成,処理の流れおよび機能概要について説明しています。
- 第2章 JP1/Advanced Shellを利用するための準備
- プログラムのインストール先と種類,前提条件,インストール,環境情報の設定,カスタムジョブの登録などのJP1/Advanced Shellを利用するために必要な項目について説明しています。
- 第3章 バッチジョブの実行
- JP1/Advanced Shell(実行環境)を使用して,バッチジョブの運用を実施します。バッチジョブの実行方法やバッチジョブでの動作について説明しています。
- 第4章 エディタの操作
- JP1/Advanced Shell - Developerを使用して,Windows環境でジョブ定義スクリプトを開発するためのJP1/Advanced Shellエディタの操作方法について説明しています。エディタを使用したジョブ定義スクリプトファイルのデバッグ方法についても説明します。
- 第5章 ジョブ定義スクリプトの文法
- ジョブ定義スクリプトの文法について説明しています。
- 第6章 ジョブ定義スクリプトのデバッグ
- UNIX環境でコマンドを使用して,ジョブ定義スクリプトファイルをデバッグします。JP1/Advanced Shellのデバッガ機能について説明しています。
- 第7章 環境ファイルで設定するパラメーターとコマンド
- 環境ファイルに環境設定パラメーターを設定して,終了コード,カバレージ,システム実行ログ,ディレクトリのパスなどを定義します。また,環境設定コマンドを指定して環境変数を定義します。パラメーターとコマンドの記述形式と詳細について説明しています。
- 第8章 運用時に使用するコマンド
- 運用時に使用するコマンドの記述形式と詳細について説明しています。
- 第9章 ジョブ定義スクリプトのコマンドおよび制御文
- ジョブ定義スクリプトファイルに使用するシェル標準コマンド,スクリプト拡張コマンド,スクリプト制御文およびスクリプト予約語コマンドの記述形式と詳細について説明しています。
- 第10章 トラブルシューティング
- トラブルシューティングとして,対処の手順,ログ情報の種類,必要な資料,資料の採取方法について説明しています。
- 第11章 メッセージ
- JP1/Advanced Shellが出力するメッセージとエラーの詳細について説明しています。
- 付録A カバレージ情報を取得する対象
- カバレージ情報を取得する対象について説明しています。
- 付録B 各バージョンの変更内容
- 各バージョンの変更内容を説明しています。
- 付録C このマニュアルの参考情報
- このマニュアルを読むに当たっての参考情報(関連マニュアル,マニュアルでの表記)について説明しています。
- 付録D 用語解説
- このマニュアルで使用する用語について解説しています。
読書手順
このマニュアルは,バッチジョブを実行する運用者とジョブ定義スクリプトを作成する開発者ごとに,必要な章または付録を選択して読むことができます。利用者に応じてお読みいただくことをお勧めします。
章または付録のタイトル 運用者 開発者 1. JP1/Advanced Shellの概要 ○ ○ 2. JP1/Advanced Shellを利用するための準備 ◎ ○ 3. バッチジョブの実行 ◎ △ 4. エディタの操作 - ◎ 5. ジョブ定義スクリプトの文法 - ◎ 6. ジョブ定義スクリプトのデバッグ ○ ○ 7. 環境ファイルで設定するパラメーターとコマンド ○ △ 8. 運用時に使用するコマンド ◎ △ 9. ジョブ定義スクリプトのコマンドおよび制御文 △ ◎ 10. トラブルシューティング ○ △ 11. メッセージ △ △ 付録A カバレージ情報を取得する対象 △ △ 付録B 各バージョンの変更内容 △ △ 付録C このマニュアルの参考情報 △ △ 付録D 用語解説 ○ ○ (凡例)
◎:中心の知識となるため,熟読してください。
○:一とおり読んでいただくことをお勧めします。
△:必要に応じて参照してください。
-:該当しません。
図中で使用する記号
このマニュアルの図中で使用する記号を,次のように定義します。
このマニュアルで使用している記号
このマニュアルの文法説明で使用する記号を次に示します。
記号 意味 [ ] 次の2つの意味があります。
- メニュー項目,ダイアログボックス,ボタンなどを示します。
例
[ファイル]-[新規作成]を選択する。
上記の例では,メニューバーの[ファイル]を選択して,ドロップダウンリストの[新規作成]を選択することを示します。
- [ ]で囲まれている項目は,省略できます。
複数の項目が記述されている場合,すべてを省略するか,どれか1つを選択します。
例
[A]
「何も指定しない」か「Aを指定する」ことを示します。
[B|C]
「何も指定しない」か「BまたはCを指定する」ことを示します。
< > 各項目を記述するときに従わなくてはならない構文要素記号を示します。 { } この記号で囲まれている複数の項目の中から,一組の項目を必ず選択します。項目と項目の区切りは「|」で示します。
- 例
- {A|B|C}
- 「A,BまたはCのどれかを必ず指定する」ことを示します。
|
(ストローク)複数の項目に対し,項目間の区切りを示し,「または」の意味を示します。
- 例
- 「A|B|C」
- 「A,BまたはC」を示します。
+ この記号の直前に示された項目を繰り返して複数指定ができます。または,この記号の前後の項目が同時に設定されていることを示します。
- 例
- {A|B}+
- 「AまたはBを任意の順序で1つ以上指定する」ことを示します。
- [CR]+[LF]
- [CR]と[LF]が同時に設定されていることを示します。
* この記号の直前に示された項目を指定しないか,または繰り返して複数指定ができます。
- 例
- {A|B}*
- 「AまたはBを指定しないか,任意の順序で1つ以上指定する」ことを示します。
~ この記号の直前に示されている項目を,この記号に続く< >,《 》,(( ))などの文法規則に従って記述する必要があることを示します。 《 》 項目を省略したときのデフォルト値を示します。 (( )) 指定できる値の範囲を示します。 _(下線) 選択記号で囲まれている項目を省略したときのデフォルト値を示します。 …および...
(点線)この記号の直前に示された項目を繰り返して複数個指定できることを示します。
- 例
- A,B,…
- 「AのあとにBを必要個数指定する」ことを示します。
太字 可変および強調を示します。 △ 1個の半角のスペースを示しています。 △0 0バイト以上のスペースを指定します。スペースは省略できます。 △1 1バイト以上のスペースを必ず指定します。スペースは省略できません。 このマニュアルの構文要素記号を次に示します。
構文要素記号 指定できる文字の内容 <数字> 0|1|2|3|4|5|6|7|8|9 <英大文字> A|B|C|…|Z <英小文字> a|b|c|…|z <英字> <英大文字>|<英小文字> <特殊文字> ,|.|/|'|(|)|*|&|+|-|=|△(スペース)|\ <8進数> <0|1|2|3|4|5|6|7> + <10進数> <数字> + <16進数字> 0|1|2|3|4|5|6|7|8|9|A|B|C|D|E|F <整数> 符号のある数字または符号のない数字の集まり。 <符号なし整数> <数字>+ <記号名称> {<英字>|<数字>|@|#|_(アンダースコア)} +
対象:ジョブ名など。<環境変数名> {<英字>|_(アンダースコア)}{<英字>|_(アンダースコア)|<数字>} *
対象:ファイル環境変数定義名,環境変数名,スクリプト拡張コマンドなど。<パス名> UNIXまたはWindowsのファイルパス名規則に従った文字列。 <任意文字列> 任意の文字による文字列。
- JP1/Advanced Shellでは文字種別をチェックしません。
- 指定個所に応じた適切な意味のある文字列とする必要があります。
- 記号名称の範囲での利用を推奨します。
<ASCII文字列> ASCII文字コード範囲中の,制御文字を除いた範囲(0x20~0x7e)の文字によって構成される文字列。
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