JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス2

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jpqjobcan

形式

jpqjobcan
     [-mh マネージャーホスト名]
     {-q キュー名|-ah エージェントホスト名}
     -j ジョブ番号
     [-em]
 

機能

ジョブが実行待ち,保留,時間待ち状態の場合は,ジョブの実行をキャンセルします。

ジョブが実行中の場合は,ジョブの実行を強制終了します。

UNIXで実行しているジョブに対しては,SIGKILLを発行するので,シグナルを捕捉するようなアプリケーションでも強制終了できます。

JP1/NQSEXECホスト,およびJP1/OJE for VOS3ホストのジョブをキャンセルまたは強制終了できます。JP1/NQSEXECホスト,およびJP1/OJE for VOS3ホストのジョブをキャンセルまたは強制終了する場合は,ユーザー自身が所有するジョブだけを操作できます。

また,AS/400システムのジョブもキャンセルまたは強制終了できます。AS/400システムに対して指定できるのは,-mh,-q,-jオプションだけです。

このコマンドで操作対象となるジョブは次のとおりです。

データベースが標準構成の場合
サブミットジョブ,QUEUEジョブ
PCジョブ,UNIXジョブ,アクションジョブ,カスタムジョブを強制終了したい場合は,ajskillコマンドを使用してください。

データベースが標準構成(ISAMレス構成)の場合
なし

データベースが互換用ISAM構成の場合
PCジョブ(キューレスジョブを除く),UNIXジョブ(キューレスジョブを除く),アクションジョブ,カスタムジョブ,サブミットジョブ,QUEUEジョブ

実行権限

次に示すJP1権限レベルのどれかを与えられたユーザー

ただし,-emオプションを指定する場合は次の権限が必要です(JP1_JPQ_Admin権限,JP1_JPQ_Operator権限,JP1_JPQ_User権限は必要ありません)。

引数

-mh マネージャーホスト名

キャンセルまたは強制終了したいジョブをサブミットしたマネージャーホスト名を指定します。

指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

省略した場合,自ホスト名が仮定されます。

-emオプションと同時に指定する場合,指定できるホスト名は,ローカルホスト名またはローカルホスト上の論理ホスト名だけです。それ以外の値が指定された場合はエラー(エラーコード25)となります。また,この場合,-mhオプションにエイリアスホスト名を指定することはできません。

-q キュー名

キャンセルまたは強制終了したいジョブをサブミットしたキュー名を指定します。

指定できる文字数は,1〜63(単位:バイト)です。

-ah エージェントホスト名

キャンセルまたは強制終了したいジョブをサブミットしたエージェントホスト名を指定します。

指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

このオプションは,JP1/NQSEXECおよびJP1/OJE for VOS3との連携時には指定できません。

-j ジョブ番号

キャンセルまたは強制終了したいジョブのジョブ番号を指定します。

ジョブ番号は,jpqjobshowコマンドで確認できます。

なお,ジョブ番号は,1〜999999の範囲で指定してください。

-em

緊急実行時に指定します。

このオプションを指定すると,通常とは異なる通信経路に対して要求するため,障害時などに緊急で実行できるようになります。

なお,このオプションを指定する場合,マネージャーホスト名にIPアドレスは指定できません。

注意事項

-emオプションは,エージェント障害から復旧する目的でだけ指定してください。常に-emオプションを指定して運用する場合,障害発生時に対応できなくなるおそれがあります。

戻り値

0 正常終了。
1 引数の指定が不適切である。
2 キャンセルまたは強制終了依頼側の内部的要因で,ジョブのキャンセルまたは強制終了に失敗した。
5 初期化に失敗した。
  • 論理ホスト名の定義または環境設定に誤りがある。
6 キャンセルまたは強制終了依頼側でメモリー不足が発生した。
7 キャンセルまたは強制終了依頼側で論理不正が発生した。
25 マネージャーホスト名の指定にローカルホスト名および論理ホスト名以外を指定した。
100 TCP/IP通信でマネージャーホストに接続できない。
  • TCP/IPが正しく設定されていないため,マネージャーホストに接続できない。
  • マネージャーホスト名に誤りがある。または,マネージャーホストがプロセス停止状態である。
102 マネージャーホスト名によるIPアドレスの解決に失敗した。
200 マネージャーホストがジョブのキャンセルまたは強制終了を受け付けない。
  • マネージャーホストが,運用開始処理中,運用停止処理中,運用停止中,または縮退運転中である。
201 指定したキューが使用できない。
  • 指定したキューがない。
202 マネージャーホストから応答がない。
203 マネージャーホスト側の内部的要因で,ジョブのキャンセルまたは強制終了に失敗した。
206 ジョブをキャンセルまたは強制終了する権限がない。
207 キャンセルまたは強制終了するジョブがない。
  • 指定したジョブがデータベース上にない。
  • 指定したジョブの実行はすでに終了している。
219 マネージャーホストがビジー状態である。
220 マネージャーホスト側でメモリー不足が発生した。
221 JP1/OJE for VOS3のユーザー情報が不適切である。
222 致命的なエラーが発生した。
  • システムコールでエラーが発生した。
223 マネージャーホスト側で論理不正が発生した。
224 サポートしていないホストにジョブのキャンセルまたは強制終了を依頼した。
226 実行環境が不適切である。
230 ジョブの強制終了を実行したが,エージェントホストでのジョブの強制終了に失敗した。ジョブが終了しているかどうかわからない(ただし,jpqjobgetコマンドでジョブ情報を参照すると,「END」となる)。

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