JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)
ローカル電源制御ジョブおよびリモート電源制御ジョブの注意事項(使用する前に知っておいた方がよいこと)を次に示します。
- ローカル電源制御ジョブは,JP1/Power Monitorと連携して,マネージャーホストまたはエージェントホストを終了します。
- リモート電源制御ジョブは,JP1/Power Monitorと連携して,ネットワーク上のJP1/Power Monitorのエージェントホストを起動・終了します。制御できるホストは,JP1/Power Monitorのマネージャー・エージェント構成のホストです。JP1/AJS3のマネージャー・エージェント構成には依存しません。
- JP1/Power MonitorはLinuxをサポートしていないため,LinuxホストはJP1/Power Monitorと連携できません。
- リモート電源制御ジョブを実行すると,ジョブを実行するホスト(エージェント)上のJP1/Power Monitorに対して,リモート電源制御を要求します。そのあと,JP1/Power Monitorによってリモート電源制御が行われます。設定された次回電源投入時刻は,リモート電源制御ジョブが実行されるホストの実行ユーザーのタイムゾーンで指定された時刻で動作します。
- リモート電源制御ジョブを実行するホストには,JP1/Power Monitorのリモート電源連携の,マネージャーホストの設定が必要です。
- 補足事項
- イベントジョブ実行継続オプションを使用していると,エージェントホストのJP1/AJS3が終了してもマネージャーホスト上のイベントジョブは「実行中」状態のままとなります。そのため,計画終了などでマネージャーホスト上のジョブの終了を待って停止する運用の場合は計画停止できません。イベントジョブ実行継続オプションと併用する場合は,実行中のイベントジョブの終了を待つか,イベントジョブを強制終了する,またはスケジュールなどによってイベントジョブが終了している状態で停止するなど,計画的な運用が必要です。
- <この項の構成>
- (1) ローカル電源制御ジョブを定義したジョブネットの例
- (2) リモート電源制御ジョブを定義したジョブネットの例
- (3) 電源制御ジョブ実行時のOSユーザーについての注意事項
(1) ローカル電源制御ジョブを定義したジョブネットの例
ローカル電源制御ジョブを定義したジョブネットの例を次に示します。
- 先行するジョブが終了したら,実行ホストで指定されたマネージャーホストまたはエージェントホストを終了させる。
なお,JP1/AJS3からローカル電源制御ジョブを実行するのと,JP1/Power Monitorのカレンダーで計画的に停止するのは,同じ動作です。
ローカル電源制御ジョブで実行できる機能の詳細については,マニュアル「JP1/Power Monitor」を参照してください。
- 注意事項
- ローカル電源制御ジョブを実行する場合のOSユーザーについては,「(3) 電源制御ジョブ実行時のOSユーザーについての注意事項」を参照してください。アクションジョブには「実行時のユーザー」を指定できないため,ローカル電源制御ジョブを実行する場合は,Administrators権限またはスーパーユーザー権限があるユーザーをプライマリーOSユーザーとしてユーザーマッピングしたJP1ユーザーでログインし,実行登録してください。
(2) リモート電源制御ジョブを定義したジョブネットの例
リモート電源制御ジョブを定義したジョブネットの例を次に示します。
- ジョブの実行前にエージェントホスト(JP1/Power Monitorのエージェントホスト)を起動して,そのホストでジョブを実行する。ジョブが終了したら,ホストも終了する。
- 先行ジョブが異常終了したら,そのジョブを実行していたホスト(JP1/Power Monitorのエージェントホスト)を再起動して,ジョブを実行する。
リモート電源制御ジョブで実行できる機能の詳細については,マニュアル「JP1/Power Monitor」を参照してください。
- 注意事項
- リモート電源制御ジョブを実行する場合のOSユーザーについては,「(3) 電源制御ジョブ実行時のOSユーザーについての注意事項」を参照してください。アクションジョブには「実行時のユーザー」を指定できないため,リモート電源制御ジョブを実行する場合は,Administrators権限またはスーパーユーザー権限があるユーザーをプライマリーOSユーザーとしてユーザーマッピングしたJP1ユーザーでログインし,実行登録してください。
(3) 電源制御ジョブ実行時のOSユーザーについての注意事項
JP1/Power Monitorと連携する電源制御ジョブ(ローカル電源制御ジョブおよびリモート電源制御ジョブ)は,次の表に示すOSユーザーで実行する必要があります。
表7-6 電源制御ジョブを実行する場合のOSユーザー
OS OSユーザー Windows Server 2008 UACが有効 Administratorユーザー(ビルトインAdministratorアカウント)※ UACが無効 Administratorユーザー(ビルトインAdministratorアカウント),またはAdministratorsグループユーザー Windows Server 2008以外のWindows Administratorsグループユーザー UNIX スーパーユーザー
- 注※
- 「UAC機能有効時にAdministrators権限でジョブを実行するための設定」を有効にすることで,AdministratorsグループのOSユーザーでも電源制御ジョブを実行できます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 6.2.22 UAC機能有効時にAdministrators権限でジョブを実行するための設定」を参照してください。
JP1/Power Monitorの動作するOSについては,マニュアル「JP1/Power Monitor」を参照してください。
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