JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)

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7.3 PCジョブ使用時の注意事項

PCジョブ使用時の注意事項を次に示します。

なお,PCジョブが起動失敗したり,異常終了したりする場合の要因や注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 2.7.2 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブのトラブルへの対処」もあわせて参照してください。

●システムのリソース不足の発生を少なくするための対応(Windowsの場合)

エージェントホストがWindowsの場合,ある数以上のジョブを同時に実行すると,システムの環境によってはシステムのリソース(デスクトップヒープ領域)不足が発生し,エラーになることがあります。こうした場合の対応として次のことを検討してください。

●アプリケーションファイル名に空白文字が含まれている場合の対応(Windowsの場合)

エージェントホストがWindowsの場合,ファイルタイプ(拡張子)に関連づけられているアプリケーションファイル名に空白文字が含まれるときは,エクスプローラのファイルタイプの編集で確認し,アプリケーションファイル名を「"」(ダブルクォーテーションマーク)で囲んでください。

●ジョブが「起動失敗」状態にならないようにするための注意(Windowsの場合)

エージェントホストがWindowsの場合,JP1/AJS3サービスの起動ユーザーに次に示す権限がないと,ジョブが「起動失敗」状態になることがあります。そのため,JP1/AJS3サービスの起動ユーザーに,次に示す権限を設定してください。キューレスジョブを使用する場合は,キューレスエージェントサービスのアカウントに次の権限を設定してください。

●PCジョブにOSのシャットダウンコマンドを登録しないこと

PCジョブに自ホストやエージェントホストに対するOSのシャットダウンコマンドを登録して実行しないでください。WindowsのシャットダウンはJP1/AJS3の停止完了を待たないため,JP1/AJS3が稼働中にシャットダウンを実行すると,JP1/AJS3のデータファイルが壊れるなど問題が発生するおそれがあります。ジョブの自動運用でシャットダウンしたい場合は,JP1/Power Monitorをインストールし,アクションジョブの「ローカル電源制御ジョブ」を実行する運用を検討してください。

また,手動でシステムを終了する場合,JP1/Power Monitorの電源制御コマンド(aompwconコマンド)を実行してください。JP1/Power Monitorをインストールしないで手動でシャットダウンを実行する場合は,JP1/AJS3のサービスを手動で停止したあとにシャットダウンを実行してください。

●ジョブで指定するファイル名を254バイト以内にする(Windowsの場合)

次に示すファイル名に文字数が255バイト以上のファイル名を指定した場合,ジョブが「起動失敗」状態または「異常検出終了」状態になることがあります。

この現象は,キューレスジョブの場合にも起こります。上記のファイル名には,254バイト以内のファイル名を指定してください。

●実行ファイル名に標準入力ファイルからのデータの入力に対応していないコマンドまたはプログラムを指定する場合

詳細定義ダイアログボックスの[実行ファイル名]に,標準入力ファイルからのデータの入力に対応していないコマンドまたはプログラムを指定してジョブを実行する場合,[標準入力ファイル名],[標準出力ファイル名],および[標準エラー出力ファイル名]のすべてに「CON」を指定してください。この場合,JP1/AJS3では,標準入力からのデータの読み込みおよび標準出力,標準エラー出力に出力されたデータの取得を実施しません。このため,JP1/AJS3 - Viewの[実行結果詳細]ダイアログボックスにジョブの実行結果が表示されません。標準入力ファイルからのデータの入力に対応していないコマンドの例としては,timeoutコマンドがあります。

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