JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)

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6.3 登録するユーザーの検討

ユーザーのアクセス権を管理する範囲や,アクセス権を管理するホストの検討が終了したら,JP1/AJS3で使用するJP1ユーザーの登録について検討します。

JP1ユーザーの登録例を次の表に示します。

表6-2 JP1ユーザーの登録例

JP1ユーザー名 使用目的
jp1admin システム全体を管理するために使用します。
JP1/AJS3(JP1/AJS3 Console),JP1/IM,およびJP1/Baseのすべての管理者権限が,デフォルトで設定されています。設定されている権限を次に示します。
jp1admin:*=JP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Admin
JP1_AJS_Admin:JP1/AJS3の管理者権限
JP1_JPQ_Admin:JP1/AJS3のジョブ実行環境やキューなどの管理者権限,エージェント管理情報の管理者権限
JP1_Console_Admin:JP1/IMの管理者権限
通常「jp1admin」では,ジョブネットを定義したり,実行したりしないでください。「jp1mngr」というJP1ユーザーを作成してジョブネットを定義したり,実行したりすることを推奨します。
jp1mngr ジョブネットを管理したり(業務管理者用ユーザー),ジョブを実行したり(ジョブ実行用ユーザー)するために使用します。
このユーザーには,すべてのジョブネットを更新・実行・監視できる権限を設定します。また,OSやプログラムなどの仕様上,Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つユーザー以外は実行できないジョブを実行できる権限を設定します。権限の設定例を次に示します。
jp1mngr:*=JP1_AJS_Manager,JP1_JPQ_Operator
JP1_AJS_Manager:ジョブネットの編集・実行権限
JP1_JPQ_Operator:ジョブ実行環境やキューなどの操作権限,ジョブの操作権限,エージェント管理情報の操作権限
jp1user ジョブを実行(ジョブ実行用ユーザー)するために使用します。
運用管理を効率的に実施するため,マネージャーホスト上でのジョブ実行ユーザーは統一しておいてください。権限の設定例を次に示します。
jp1user:*=JP1_AJS_Manager,JP1_JPQ_Operator
JP1_AJS_Manager:ジョブネットの編集・実行権限
JP1_JPQ_Operator:ジョブ実行環境やキューなどの操作権限,ジョブの操作権限,エージェント管理情報の操作権限
jp1ope ジョブネットを監視したり,手動で再実行したりするために使用します。オペレーター向けの業務監視,および手動操作用のユーザーです。権限の設定例を次に示します。
jp1ope:*=JP1_AJS_Operator
JP1_AJS_Operator:ジョブネットの実行権限,ジョブネットの参照権限
jp1guest ジョブネットの監視だけをするために使用します。オペレーター向けの業務監視ユーザーです。権限の設定例を次に示します。
jp1guest:*=JP1_AJS_Guest
JP1_AJS_Guest:ジョブネットの参照権限
root JP1/AJS3のジョブ実行環境やキューなどを監視するために使用します。
jpqxxxxコマンドをコマンドプロンプトから実行する場合,コマンドを実行するOSユーザーを,JP1ユーザーとして登録する必要があります。この例で説明している,「root」というJP1ユーザーは,UNIXの場合,OSユーザー「root」のことです。Windowsの場合は,OSユーザー「Administrator」を,JP1ユーザー「Administrator」として登録する必要があります。
権限の設定例を次に示します。
root:*=JP1_JPQ_Admin
JP1_JPQ_Admin:ジョブ実行環境やキューなどの管理者権限

JP1ユーザーに設定できる権限の詳細については,「6.4(2) 設定するJP1権限レベルの検討」を参照してください。

JP1ユーザーの登録は省略できますが,ジョブを実行する場合は,JP1ユーザーを登録してください。

JP1ユーザーの登録を省略して,「6.4 設定するアクセス権限の検討」で説明するアクセス権限の設定を行う場合,OSユーザーと同一名称のJP1ユーザーが登録されていると仮定します。

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