JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)

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3.4 起動条件の検討

JP1/AJS3では,実行する日時をあらかじめ指定できない不定期な業務でも,設定した条件の成立を契機に実行させることができます。この条件を起動条件といいます。起動条件にはイベントジョブを指定でき,次のような事象を契機にジョブネットを実行できます。起動条件には,複数のイベントジョブを指定できます。

注※ メールシステムとの連携が必要です。

起動条件の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.4 起動条件の定義」を参照してください。

起動条件によってジョブネットを実行させる場合は,次の内容について検討してください。

(a) 起動条件の有効範囲

起動条件として設定したイベントを監視する範囲(回数または時間)について検討します。起動条件の有効範囲は,ジョブネットのスケジュールルールに設定します。

回数指定
起動条件の監視を開始してから,条件が成立してジョブネットが実行される回数が指定した回数に到達するまで監視を続けます。

時間指定
起動条件の監視を開始してから,指定した時刻に到達するまで監視を続けます。時間の指定には,絶対時刻で指定する方法と相対時刻で指定する方法があります。

(b) 複数のイベントジョブを起動条件に設定する場合の動作

複数のイベントジョブを起動条件として定義している場合,定義したすべてのイベントが発生したときに条件成立とするか(AND条件),どれか一つでも発生すれば条件成立とするか(OR条件)について検討します。

(c) 監視世代と実行世代の多重起動

起動条件を設定したジョブネットを実行すると,起動条件として設定したイベントの発生を監視する世代(監視世代)と,条件の成立によって実行される世代(実行世代)が生成されます。起動条件を設定したジョブネットでは,監視世代と実行世代のそれぞれの多重起動について検討します。

実行世代の多重起動
複数の条件成立によってジョブネットの実行が重なった場合に,多重に実行させるか,先に実行されたジョブネットの終了を待って次のジョブネットを実行させるかについて検討します。実行世代の多重起動については,ジョブネットに定義した多重起動の設定に基づきます。
また,実行世代を多重起動させない場合は,「(d) 実行世代の滞留」についても検討します。

監視世代の多重起動
起動条件を設定したジョブネットに処理サイクルを設定して実行する場合に検討が必要です。次の世代の開始時刻になった時点で前の監視世代が終了していない場合,監視世代を多重に起動するか,前の監視世代の終了を待つか,または次の監視世代を起動しないか検討します。

(d) 実行世代の滞留

実行世代を多重起動させない場合は,起動条件が成立した実行世代を滞留させるかどうかについて検討します。

(e) 異常終了したときの動作

起動条件を設定したジョブネットが異常終了したときの動作について検討します。異常終了したときの動作として,次のものを設定できます。

(f) その他

あわせて次に示す内容も検討してください。

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