JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス
機能
実行した自動アクションの結果を表示します。指定した日時に登録されたイベントに対する自動アクションの実行結果を表示します。
形式
jcashowa [-d {[MM/dd/hh:mm][, [MM/dd/hh:mm]]}] [-h 論理ホスト名] [アクション情報ファイル名]
実行権限
Windows Server 2003の場合:なし
Windows Server 2008の場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:なし
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
Consoleパス\bin\
- UNIXの場合
/opt/jp1cons/bin/
引数
-d {[MM/dd/hh:mm][, [MM/dd/hh:mm]]}
アクションの対象となったイベントのイベント登録時刻を指定します。範囲を指定する場合は,指定する日時の始点と終点を「,」で区切って指定します。指定した範囲のイベント登録時刻となっているイベントに対するアクション情報を表示します。
このオプションを省略した場合は,すべてのアクション情報を表示します。
- 日時指定(MM/dd/hh:mm)について
- 日時指定は,次の表に示す形式で指定できます。運用に合わせて使い分けてください。
表1-4 日時指定形式
日時指定パターン 説明 MM/dd/hh:mm MMには月,ddには日,hhには時,mmには分を指定します。 MM/dd/hh MMには月,ddには日,hhには時を指定します。
省略したmmは00を指定したと仮定されます。MM/dd MMには月,ddには日を指定します。
省略したhhは00,mmは00を指定したと仮定されます。dd ddには日を指定します。
省略したMMはjcashowaコマンドを実行した月,hhは00,mmは00を指定したと仮定されます。dd/hh:mm ddには日,hhには時,mmには分を指定します。
省略したMMはjcashowaコマンドを実行した月を指定したと仮定されます。hh:mm hhには時,mmには分を指定します。
省略したMMはjcashowaコマンドを実行した月,ddはjcashowaコマンドを実行した日を指定したと仮定されます。
- 日時の範囲指定([MM/dd/hh:mm][, [MM/dd/hh:mm]])について
- 日時の範囲指定は,次の表に示す形式で指定できます。運用に合わせて使い分けてください。
表1-5 日時の範囲指定形式
範囲指定パターン 説明 -d 日時 「日時」を指定すると,特定の日時に登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果を表示できます。
例えば10月24日22時に登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果を表示したい場合は次のように指定します。
jcashowa -d 10/24/22:00-d 日時,日時 「日時,日時」を指定すると,ある日時からある日時までの範囲で登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果をすべて表示できます。
例えば10月24日22時から11月24日10時までに登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果を表示したい場合は次のように指定します。
jcashowa -d 10/24/22:00,11/24/10:00-d 日時, 「日時,」を指定すると,ある日時以降に登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果をすべて表示できます。
例えば10月24日22時以降に登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果を表示したい場合は次のように指定します。
jcashowa -d 10/24/22:00,-d ,日時 「,日時」を指定すると,ある日時以前に登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果をすべて表示できます。
例えば11月24日10時以前に登録されたイベントに対して実行されたアクションの,アクション結果を表示したい場合は次のように指定します。
jcashowa -d ,11/24/10:00
- 指定年の仮定について
- jcashowaコマンドを実行した月より,始点に指定した月の方が大きい場合,始点に指定した日時を前年と見なして「前年の始点日時から本年の終点日時まで」と判断します。
- 始点に指定した月がjcashowaコマンドを実行した月より大きい場合
- 12月 ≧ 始点指定月 > jcashowaコマンド実行月
- 始点指定日時の年度はjcashowaコマンドを実行した年の1年前の日時と見なします。
- 始点に指定した月がjcashowaコマンドを実行した月より小さい場合
- jcashowaコマンド実行月 ≧ 始点指定月 ≧ 01月
- 始点指定日時の年度はjcashowaコマンドを実行した年の日時と見なします。
(例1) 2003/10/31に下記のようにjcashowaコマンドを実行した場合 # jcashowa -d 11/01/0:00,10/01/23:59 2002/11/01 0:00 〜 2003/10/01 23:59 の範囲として正常に処理されます。 (例2) 2003/11/01に下記のようにjcashowaコマンドを実行した場合 # jcashowa -d 11/01/0:00,10/01/23:59 2003/11/01 0:00 〜 2003/10/01 23:59 の範囲を指定したと見なし,日時の指定範囲が昇順となっていないため,「KAVB4009-W オプション(-d)の値に誤りがあります」と表示されます。- -dオプションは,指定する日時の大小関係を判断します。始点に指定した日時と終点に指定した日時が,昇順となっていない場合はエラーとなります。
- 秒単位の指定について
- 秒については,始点に指定した場合は00秒,終点に指定した場合は59秒として扱います。
(例1) 下記のようにjcashowaコマンドを実行した場合 # jcashowa -d 10/24/22:00 10月24日 22時00分00秒〜10月24日 22時00分59秒までのアクション結果を表示します。 (例2) 下記のようにjcashowaコマンドを実行した場合 # jcashowa -d 10/24/22:00,11/24/10:00 10月24日 22時00分00秒〜11月24日 10時00分59秒までのアクション結果を表示します。-h 論理ホスト名
クラスタシステムで運用している場合に,論理ホスト名を指定します。指定した論理ホストに対応するアクションの実行結果が表示されます。このオプションを省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。クラスタシステムを使用していない場合には指定は不要です。
アクション情報ファイル名
アクション情報ファイルをフルパスで指定します。
物理ホストのアクション情報ファイルを指定する場合は,-hオプションおよび環境変数JP1_HOSTNAMEを指定しないでください。
論理ホストのアクション情報ファイルを指定する場合は,-hオプションまたは環境変数JP1_HOSTNAMEに論理ホスト名を指定してください。
アクション情報ファイル名には,255バイトまでのファイル名が指定できます。
アクション情報ファイルは,実行したアクションに関する情報を格納するファイルです。
なお,このオプションは,指定したいほかのオプションをすべて指定したあとに指定してください。
戻り値
0 正常終了 3 引数エラー 6 システムエラー 7 コマンドを実行する権限がない(Windows Server 2008限定)
出力形式
jcashowaコマンドを実行すると,自動アクション情報は次の形式で出力されます。
イベント情報※1 イベントID△イベントDB内通し番号△イベント登録時刻△イベント到着時刻 アクション情報※2 アクション通し番号△アクション種別△状態△遅延状態△PID△実行先ホスト名 アクション情報 アクション投入時刻△アクション開始時刻△アクション終了時刻△終了コード コマンド コマンド メッセージ メッセージ
- 注※1
- 自動アクションの設定でAND条件を指定している場合には,実行条件に設定しているイベントのうち,最後に受信したイベントのイベント情報だけ出力されます。
- 注※2
- アクションに遅延監視設定をしていない,またはアクションが遅延していない場合は,次のように出力されます。
アクション情報 アクション通し番号△アクション種別△状態△PID△実行先ホスト名- 出力される各項目を次に説明します。
表1-6 自動アクション情報の出力項目
項目 説明 イベントID イベントIDが「基本コード:拡張コード」の形式で表示される。 イベントDB内通し番号 イベントのイベントDB内通し番号が表示される。 イベント登録時刻 イベントの登録時刻が「月/日 時:分:秒」の形式で表示される。 イベント到着時刻 イベントの到着時刻が「月/日 時:分:秒」の形式で表示される。 アクション通し番号 実行するアクションのアクション通し番号。 アクション種別 アクションの種別が次のどれかで表示される。
- Command(コマンド)
- Rule(JP1/IM - Rule Operationへのルール起動要求)
状態 状態アクションの実行状態を表す次の文字列のどれか。
アクションをJP1/IM - Viewまたはjcacancelコマンドからキャンセルした場合,上記の状態の後ろにキャンセル状態が表示される。
- running(実行中)
- ended(終了)
- none(なし)
- fail(実行不可:JP1/Baseに実行要求を渡す前のエラー)
- error(実行失敗:JP1/Baseのコマンド制御内でのエラー)
- unknown(状態不明:コマンドの実行結果が不明)
- wait(送信待機:先行コマンドの終了待ち)
- send(送信中:コマンドの送信中)
- queue(キューイング:JP1/Base内でのコマンド実行待ち)
- cancel(キャンセル)
- kill(強制終了)
- deterrent(抑止)
アクションのキャンセル状態を次に示す。
アクション実行サービスの再起動時にコマンドが再実行,またはアクション再実行用ファイルに出力された場合は,状態の後ろに「-R」が付く(例:ended-R)。
- canceling(キャンセル中)例:queue(canceling)
- miss(キャンセル失敗)例:ended(miss)
JP1/IM - Viewから再実行をした場合は,上記の状態の後ろに「-RU」が付く(例:ended-RU)。
抑止されたアクションをJP1/IM - Viewから再実行した場合は,上記状態の後ろに「-RUD」が付く(例:ended-RUD)。
抑止されたアクションをJP1/IM - Viewから再実行し,かつ,再実行中にアクション実行サービスの再起動(系切り替え含む)の発生によって再実行,またはアクション再実行用ファイルに出力された場合は,状態の後ろに「-RD」が付く(例:ended-RD)。
抑止されたアクションでアクションの状態が「fail」(実行不可)の場合は「fail」の状態の後ろに「-D」が付く(例:fail-D)。遅延状態 アクションの遅延状態を表す。
アクションが遅延している場合は,delay(遅延)と表示される。
アクションが遅延していない場合は,何も表示されない。PID 実行したアクションのプロセスID。
系切り替えが発生して,アクション再実行用ファイルにアクションの情報が記述された場合は,「OUTPUT」と表示される。実行先ホスト名 アクションを実行したホストのホスト名。 アクション投入時刻 実行するアクションの投入時刻が「月/日 時:分:秒」の形式で表示される。
アクションが投入されていない場合は「**/** **:**:**」と表示される。アクション開始時刻 実行するアクションの開始時刻が「月/日 時:分:秒」の形式で表示される。
アクションが開始されていない場合は「**/** **:**:**」と表示される。アクション終了時刻 実行したアクションの終了時刻を「月/日 時:分:秒」の形式で表示する。
アクションが終了していない場合は,「**/** **:**:**」と表示される。終了コード 実行したアクションの終了コード。
アクションが終了していない場合は,「***」と表示される。コマンド アクションとして実行したコマンド。 メッセージ コマンドが出力したメッセージ。
出力例
- (例1)
- コマンドが異常終了し,メッセージが出力された場合
イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 23000 Command ended 27934 raysol アクション情報 12/03 12:09:15 12/03 12:09:16 12/03 12:09:17 1 コマンド /usr/local/action メッセージ abcがみつかりません。
- (例2)
- コマンドが実行中で,メッセージが出力されていない場合
イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 23000 Command running 27934 raysol アクション情報 12/03 12:09:15 12/03 12:09:16 **/** **:**:** *** コマンド /usr/local/executing
- (例3)
- コマンドの状態が実行中,キャンセル状態がキャンセル中で,メッセージが出力されていない場合
イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 10 Command running(canceling) 15236 raysol アクション情報 12/03 12:09:15 12/03 12:09:16 **/** **:**:** *** コマンド /usr/local/action
- (例4)
- 結果が複数ある場合
イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 380 Command ended 233 raysol アクション情報 12/03 12:09:13 12/03 12:09:14 12/03 12:09:14 20 コマンド /usr/local/action イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 381 Command ended 279 raysol アクション情報 12/05 10:39:20 12/05 10:39:21 12/05 10:39:23 128 コマンド /usr/local/action2 メッセージ 権限がありません スーパーユーザで実行してください 処理を打ち切ります
- (例5)
- パラメーターグループ指定のため,一つのイベントに対し複数のアクションがある場合
イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 987 Command running 2904 raysol アクション情報 12/05 10:39:20 12/05 10:39:21 12/03 12:09:13 0 コマンド /usr/local/first イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 988 Command ended 2906 raysol アクション情報 12/05 10:39:20 12/05 10:39:21 12/06 21:02:54 0 コマンド /usr/local/second
- (例6)
- 系切り替えが発生したため,アクションの情報がアクション再実行用ファイルに記述された場合
イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 45687 Command ended-R OUTPUT アクション情報 **/** **:**:** *** **/** **:**:** *** **/** **:**:** ***
- (例7)
- 実行中のアクションが遅延している場合
イベント情報 00002000:00000000 20 12/03 12:03:26 12/03 12:03:26 アクション情報 987 Command running delay 2904 raysol アクション情報 12/05 10:39:20 12/05 10:39:21 **/** **:**:** *** コマンド /usr/local/executing
- (例8)
- 引数なしでコマンドを実行した場合(JP1/IM - Rule Operation連携機能が有効)
イベント情報 00000111:00000000 628 03/13 16:18:24 03/13 16:18:24 アクション情報 523 Rule ended 3016 raysol アクション情報 03/13 16:18:24 03/13 16:18:24 03/13 16:18:28 0 コマンド jrmexecrule -c raysol -s 628 -t 1142234304 メッセージ KAJX4101-I ルールの起動に成功しました 起動ルール一覧 RuleOperation/rule005 イベント情報 00000111:00000000 628 03/13 16:18:24 03/13 16:18:24 アクション情報 524 Command ended 3156 raysol アクション情報 03/13 16:18:24 03/13 16:18:28 03/13 16:18:28 0 コマンド hostname メッセージ raysol
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