JP1/Base 運用ガイド
形式
to-upper
イベントフィルター
end-to
または
to イベントサーバ名
イベントフィルター
end-to
ファイル名
forward
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
イベントサーバインデックスファイルで指定されたフォルダ\ 共有フォルダ\jp1base\event\(クラスタ運用時)- 初期設定のイベントサーバインデックスファイル(index)では,インストール先フォルダ\conf\event\servers\default\となっています。
- UNIXの場合
イベントサーバインデックスファイルで指定されたディレクトリ/ 共有ディレクトリ/event/(クラスタ運用時)- 初期設定のイベントサーバインデックスファイル(index)では,/etc/opt/jp1base/conf/event/servers/default/となっています。
説明
転送設定ファイル(forward)は,どのイベントサーバにどのJP1イベントを転送するかを記述した転送設定ブロックが集まったファイルです。
定義の反映時期
イベントサービスを起動または再起動するか,またはjevreloadコマンドを実行して転送設定ファイルをリロードすると,設定が有効になります。jevreloadコマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jevreload」を参照してください。
記述内容
転送設定ファイル(forward)には,次に示す規則があります。
- 転送設定ファイル(forward)は,1行1,024バイト以内のテキストファイルです。
- パラメーターの各単語は,半角スペース(0x20)またはタブ(0x09)で区切ります。
- 各行の先頭のパラメーター名および#(0x23)の前には,空白などは入れられません。
- 行の先頭に#(0x23)を指定すると,その行はコメント行になります。
- 英字の大文字小文字は区別されます。
転送設定ブロックがto-upper形式の場合,JP1イベントは,JP1/IM - Managerで定義された階層に従って,上位のサーバに転送されます。
転送設定ブロックがto形式の場合,転送先のイベントサーバ名を指定できます。なお,転送先のイベントサーバ名として,自サーバのイベントサーバ設定ファイル(conf)で指定されている他イベントサーバ名を指定する必要があります。
どちらの形式でも他ホストに転送するJP1イベントの条件として,イベントフィルターを記述する必要があります。イベントフィルターの記述形式については,「イベントフィルターの文法」を参照してください。
注意事項
- 転送設定ファイル(forward)では,転送設定ブロックと転送設定ブロックの間にコメントを記述できますが,転送設定ブロックの途中には記述できません。また,転送設定ブロックは複数指定できます。
- イベントフィルターとして転送設定ファイル(forward)に日本語文字列を指定する場合,その文字コードは,イベントサービス起動時のロケール情報(環境変数LANGなど)と合致させてください。イベントフィルターとして指定した文字列の文字コードとイベントサービス起動時のロケール情報(環境変数LANGなど)が異なる場合,JP1イベントは転送されません。
- 複数の経路を使ってJP1イベントを転送する場合,転送先のイベントサーバが同一のJP1イベントを複数受信する場合があります。この場合,転送されてきたJP1イベントの重複チェックが行われます。重複チェックの条件を次に示します。
これらすべての条件を満たした場合,重複しているJPイベントと判断され,二つ目以降のJP1イベントは,イベントDBに登録されません。
- 一つ目のJP1イベントと「発行元イベントサーバ名」が等しい。
- 一つ目のJP1イベントと「発行元別通し番号」が等しい。
- 一つ目のJP1イベントと「登録時刻」が等しい。
- 「登録要因」が「4」になっている(転送されてきたイベント)。
- 同じ転送先を指定した転送ブロック(to〜end-to)が複数指定された場合,それぞれのブロックで指定されたイベントフィルターの順番で転送処理が行われます。最終的には各イベントフィルターをORで結合して転送処理を行った場合と等しい転送処理となります。
定義例
次に示すシステム構成でJP1イベントを転送する場合の転送設定の例を示します。
表14-9 転送設定の例の構成
ホスト名 構成の説明 jp1-svs1 統合マネージャー jp1-svs2 サブマネージャー jp1-sva1 拠点内のJP1ホスト 条件
jp1-sva1からjp1-svs2へ転送するJP1イベント
- 「SEVERITY」が「Error」である
- 「PRODUCT_NAME」が「/HITACHI/JP1/AJS」であり,かつ「SEVERITY」が「Warning」または「Notice」
- 「PRODUCT_NAME」が「/HITACHI/JP1/AOM」
jp1-svs2からjp1-svs1へ転送するJP1イベント
- 「SEVERITY」が「Error」である
- 「PRODUCT_NAME」が「/HITACHI/JP1/AJS」であり,かつ「SEVERITY」が「Warning」
- 「PRODUCT_NAME」が「/HITACHI/JP1/AOM」であり,かつ「SEVERITY」が「Warning」
JP1イベント転送の流れを次の図に示します。
図14-4 JP1イベント転送の流れ
- jp1-svs1のforwardファイルの定義例
#------------------------------------------------------------------ # JP1/Base - Event Service Forwarding Setting #------------------------------------------------------------------ # Event Server Name : jp1-svs1 #(Nothing)
- jp1-svs2のforwardファイルの定義例
#------------------------------------------------------------------ # JP1/Base - Event Service Forwarding Setting #------------------------------------------------------------------ # Event Server Name : jp1-svs2 to jp1-svs1 E.SEVERITY IN Error OR E.PRODUCT_NAME IN /HITACHI/JP1/AJS E.SEVERITY IN Warning OR E.PRODUCT_NAME IN /HITACHI/JP1/AOM E.SEVERITY IN Warning end-to
- jp1-sva1のforwardファイルの定義例
#------------------------------------------------------------------ # JP1/Base - Event Service Forwarding Setting #------------------------------------------------------------------ # Event Server Name : jp1-sva1 to jp1-svs2 E.SEVERITY IN Error OR E.PRODUCT_NAME IN /HITACHI/JP1/AJS E.SEVERITY IN Warning Notice OR E.PRODUCT_NAME IN /HITACHI/JP1/AOM end-to
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