JP1/Base 運用ガイド
機能
JP1/Baseの論理ホストの動作環境を設定します。クラスタシステムの運用環境のセットアップをする場合には,実行系および待機系で実行してください。
- 実行系の環境設定
- 論理ホスト名と共有フォルダ名の指定が必要です。ほかのオプションについては,必要に応じて指定してください。このコマンドを実行すると,指定した共有フォルダに定義ファイルやログファイルなどがコピーされるため,必ず共有ディスクをマウントしておいてください。
- 待機系の環境設定
- 論理ホスト名だけを指定します。実行系で設定した情報を基に動作環境を設定します。なお,待機系の環境設定をする前に,実行系で設定した共通定義情報を待機系にコピーする必要があります。共通定義情報をコピーする方法については,jbsgetcnfコマンドおよびjbssetcnfコマンドを参照してください。
形式
jbs_setup_cluster -h 論理ホスト名 [[-d 共有フォルダ名 [-a 認証サーバ]] | -r] [-v]
実行権限
Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
格納先ディレクトリ
- インストール先フォルダ\bin\
引数
-h 論理ホスト名
セットアップまたは削除する論理ホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜196(バイト)です。
-d 共有フォルダ名
実行系の環境設定時に使用します。フェールオーバー時に引き継ぐ情報を格納する共有フォルダを指定します。共有ディスク上のフォルダを指定してください。指定した共有フォルダで,JP1/Baseの動作に必要な環境設定が行われます。このオプションを指定してコマンドを実行すると,共有ディスク上に次の表に示すフォルダを作成し,定義ファイルをインストール先フォルダ\jp1base\confからコピーします。
フォルダ 格納するファイル 共有フォルダ\jp1base\conf\ 定義ファイル 共有フォルダ\jp1base\log\ ログファイル 共有フォルダ\event\ イベントサーバ設定ファイル -a 認証サーバ
論理ホストが接続する認証サーバのホスト名を指定します。このオプションを省略した場合,認証サーバの設定は物理ホストの環境設定と同じ認証サーバが指定されます。
-v
このオプションを指定すると,論理ホストの動作環境を設定するときのすべてのメッセージを画面上に表示します。
-r
このオプションを指定すると,論理ホストを削除します。このオプションは,実行系および待機系で実行してください。これによって,JP1/Base,JP1/IM,JP1/Power Monitor,およびJP1/AJSの論理ホストの共通定義情報およびサービスが削除されます。なお,共有ディスク上の共有ファイル,共有フォルダは削除されません。手作業で削除してください。
注意事項
- 設定は,ノードごとに実施してください。
- このコマンドを実行すると,TCP/IP通信で使うソケットのバインド方法をIPアドレス指定方式に変更します。変更の対象は,作成する論理ホストおよび物理ホストの設定です。TCP/IP通信のソケットのバインド方法の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。
- jbs_setup_clusterコマンドで,イベントサービスの通信方式の設定はできません。イベントサーバ設定ファイル(conf)を編集してイベントサービスの通信方式を設定してください。
- JP1/Baseを起動しているときは,このコマンドを実行しないでください。
- このコマンドを実行すると,ローカルディスク上にあるイベントサービスのイベントサーバインデックスファイル(インストール先フォルダ\conf\event\index)に「論理ホスト名」と「共有ディスク上のフォルダ名\event」が自動設定されます。また,「共有ディスク上のフォルダ名\event」下にイベントサーバ設定ファイル(conf)および転送設定ファイル(forward)が作成されます。
戻り値
0 正常終了 1 異常終了
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