JP1/Base 運用ガイド
ログファイルトラップを使用する際の注意事項を次に示します。
- ログファイルトラップで監視中のログファイルを編集,または削除する場合は,ログファイルトラップを停止してください。ログファイルトラップの動作中にログファイルを編集,または削除すると,ログファイルの監視位置がずれて,正しく変換できなくなることがあります。
- ログファイルにデータを書き込んでも,ディスク中にそのデータが出力されていないと,ログファイルトラップはデータを取り出せません。つまり,即時にデータを取り出したい場合でも,ディスク中にデータが出力されていないため,データを取り出せないことがあります。
- ログの書き込み位置がログファイルの最後の方にあると,最初のJP1イベントが発生するまでに時間が掛かります。
- 統合トレースログやsyslogファイルを監視する場合の注意事項
- ログファイルトラップを使用して,統合トレースログやsyslogファイルを監視する場合,転送の失敗が繰り返されることがあります。JP1イベントの転送に失敗した場合,統合トレースログやsyslogファイルに転送失敗のKAJP1037-Eのメッセージが出力されます。統合トレースログやsyslogファイルを監視するために,ログファイルトラップ動作定義ファイルに次のような設定があると,転送失敗のKAJP1037-EのメッセージもJP1イベントに変換されます。
- 設定例
- 統合トレースログやsyslogファイルを監視する場合
ACTDEF=<Error>11 "KAJP....-E" ACTDEF=<Error>11 "-E"- syslogファイルを監視する場合
ACTDEF=<Error>11 "error"- この場合に,JP1/IMのIM構成管理と連携していて,転送設定ファイル(forward)をデフォルトの設定のまま使用していると,転送失敗のJP1イベントも転送されるため,転送の失敗が繰り返されてしまいます。
- この転送の繰り返しを回避するためには,KAJP1037-Eのメッセージをログファイルトラップ機能でトラップしないようにログファイルトラップ動作定義ファイルの設定を変更してください。設定例を次に示します。
- 設定例1
MARKSTR="KAJP1037-E"
- 設定例2
ACTDEF=<Error>11 "KAJP....-E" !"KAJP1037-E"
- JP1/AJSのログファイル監視ジョブを使用する場合
- JP1/AJSのログファイル監視ジョブを使用する場合は,JP1/Baseのログファイルトラップ管理サービス(デーモン)とイベントサービスを事前に起動してください。JP1/AJSのログファイル監視ジョブは,JP1/Baseのログファイルトラップ機能を使って実行されます。
- ログファイル監視ジョブの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド」,「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)」,「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)」,および「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド」を参照してください。
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