JP1/Performance Management - Agent Option for Virtual Machine
ここでは,各フィールドに格納される値について説明します。
デルタ
累積値として収集するデータに対し,変化量でデータを表すことを「デルタ」と呼びます。例えば,1回目に収集されたパフォーマンスデータが「3」,2回目に収集されたパフォーマンスデータが「4」とすると,累積値の場合は「7」,変化量の場合は「1」が格納されます。各フィールドの値がデルタ値かどうかは,フィールドの表の「デルタ」列で示します。PFM - Agent for Virtual Machineで収集されるパフォーマンスデータは,次の表のように異なります。
なお,デルタの値は,前回のデータからの相対値のため,マイナス値になる場合があります。
表5-6 PFM - Agent for Virtual Machineで収集されるパフォーマンスデータ
レコードタイプ デルタ データ種別 [デルタ値で表示]のチェック※ レコードの値 PIレコードタイプ Yes リアルタイムデータ あり 変化量が表示される。 なし 変化量が表示される。
- 履歴データ
- アラームの監視データ
− 変化量が表示される。 No リアルタイムデータ あり 収集時点の値が表示される。 なし 収集時点の値が表示される。
- 履歴データ
- アラームの監視データ
− 収集時点の値が表示される。 PDレコードタイプ Yes リアルタイムデータ あり 変化量が表示される。 なし 累積値が表示される。
- 履歴データ
- アラームの監視データ
− 累積値が表示される。 No リアルタイムデータ あり 収集時点の値が表示される。 なし 収集時点の値が表示される。
- 履歴データ
- アラームの監視データ
− 収集時点の値が表示される。
- (凡例)
- −:該当しない
- 注※
- 次に示すPFM - Web Consoleのダイアログボックスの項目でチェックされていることを示します。
- レポートウィザードの[編集 > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の[デルタ値で表示]
- レポートウィンドウの[Properties]タブの[表示設定(リアルタイムレポート)]の[デルタ値で表示]
パフォーマンスデータが収集される際の注意事項を次に示します。
- PIレコードタイプのレコードが保存されるためには,2回以上パフォーマンスデータが収集されている必要があります。
PIレコードタイプのレコードには,PFM - Web Consoleで設定した収集間隔ごとにパフォーマンスデータが収集されます。しかし,パフォーマンスデータのStoreデータベースへの格納は,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集の設定をした時点では実行されません。
PIレコードタイプの履歴データには,前回の収集データとの差分を必要とするデータ(デルタ値)が含まれているため,2回分のデータが必要になります。このため,履歴データがStoreデータベースに格納されるまでには,設定した時間の最大2倍の時間が掛かります。
例えば,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集間隔を,18:32に300秒(5分)で設定した場合,最初のデータ収集は18:35に開始されます。次のデータ収集は18:40に開始されます。履歴のデータは,18:35と18:40に収集されたデータを基に作成され,18:40に(設定時18:32から8分後)履歴データとしてStoreデータベースに格納されます。
- リアルタイムレポートには,最初にデータが収集されたときから値が表示されます。
ただし,前回のデータを必要とするレポートの場合,初回の値は0で表示されます。2回目以降のデータ収集は,レポートによって動作が異なります。
- 次の場合,2回目のデータ収集以降は,収集データの値が表示されます。
- PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされていない場合
- PDレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合
- 次の場合,2回目のデータ収集では,1回目のデータと2回目のデータの差分が表示されます。3回目以降のデータ収集では,収集データの値が表示されます。
- PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合
- PFM - Agent for Virtual Machine起動中,監視対象のチャネルの再起動などが行われると,収集データの値が「マイナス値」となる場合があります。しかし,2回目以降のデータに関しては,データの差分として,0以上の値となります。
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