JP1/Performance Management 運用ガイド
Performance Managementのアラームの定義に関するトラブルの対処方法を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) アクション実行で定義したプログラムが正しく動作しない
- (2) アラームイベントが表示されない
- (3) アラームしきい値を超えているのに,エージェント階層の「アラームの状態の表示」画面に表示されているアラームアイコンの色が緑のまま変わらない
(1) アクション実行で定義したプログラムが正しく動作しない
考えられる要因とその対処方法を次に示します。
- マシンにログオンした環境とアクション実行で定義したプログラムの実行環境が異なる
マシンにログオンした環境とアクション実行で定義したプログラムの実行環境が異なる場合,プログラムが実行できないことがあります。定義したプログラムがPerformance Managementのアクションとして実行できるかどうか確認してください。Performance Managementのアクションとして実行される場合の実行環境を,次の表に示します。
表14-3 Performance Managementのアクションとして実行される場合の実行環境
実行環境 Windows UNIX アカウント システムアカウント rootユーザー権限 環境変数 Performance Managementプログラムのサービス起動時のシステム環境変数 Performance Management起動時のrootユーザー環境変数 カレントのディレクトリ Action Handlerサービスのフォルダ Action Handlerサービスのディレクトリ 起動時のシェル (該当なし) rootユーザー権限のログインシェル - アクション実行で定義したプログラムの実行権限がない
次のプログラムをPerformance Managementのアクションとして定義している場合,実行権限の制限によって,プログラムが実行できないことがあります。
定義したプログラムがPerformance Managementのアクションとして実行できるかどうか確認してください。Performance Managementのアクションとして実行される場合の実行環境については,前述の表を参照してください。
- NFSマウントのディレクトリにあるプログラム
- NFSマウントのディレクトリにあるファイルを参照または更新するプログラム
- PFM - Managerまたはアクション実行先ホストのPFM - AgentまたはPFM - RMのAction Handlerサービスが起動されていない
PFM - Managerまたはアクション実行先ホストのPFM - AgentまたはPFM - RMのAction Handlerサービスが停止していると,アクションが実行されません。アクションを実行する場合は,PFM - Managerおよびアクション実行先ホストのPFM - AgentまたはPFM - RMのAction Handlerサービスを起動しておいてください。
(2) アラームイベントが表示されない
考えられる要因とその対処方法を次に示します。
- PFM - Managerが起動されていない
PFM - Managerを停止すると,PFM - AgentまたはPFM - RMからのアラームイベントを正しく発行できません。アラームイベントを監視する場合は,PFM - Managerを起動しておいてください。
(3) アラームしきい値を超えているのに,エージェント階層の「アラームの状態の表示」画面に表示されているアラームアイコンの色が緑のまま変わらない
考えられる要因とその対処方法を次に示します。
- PFM - Managerホスト,PFM - Agentホスト,およびPFM - RMホストのLANG環境変数が日本語にそろっていない環境で,日本語を使用したアラームテーブルをバインドしている
このような場合,日本語を使用したアラームは正常に評価されません。PFM - Managerホスト,PFM - Agentホスト,およびPFM - RMホストのLANG環境変数を,日本語にそろえて運用してください。LANG環境変数の設定は共通メッセージログを確認し,最新のサービス起動メッセージが日本語と英語のどちらで出力されているかで確認してください。
なお,PFM - Managerホストが英語環境の場合,現在の設定のまま日本語環境に変更すると,既存のアラーム定義が文字化けして削除できなくなります。このため,次の作業を実施してください。
- アラーム定義内に日本語を使用したアラームテーブルが必要な場合は,PFM - Web Consoleからすべてエクスポートする。
エクスポートする際に,jpctool alarm exportコマンドは使用できません。
- アラーム定義内に日本語を使用したアラームテーブルをすべて削除する。
- PFM - Managerを停止する。
- PFM - ManagerホストのLANG環境変数を日本語に変更する。
- PFM - Managerを起動する。
- 手順1でアラームテーブルをエクスポートした場合は,PFM - Web Consoleまたはjpctool alarm importコマンドを使用して,アラームテーブルをインポートする。
また,日本語および英語の混在環境での,その他の注意事項については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Performance Managementの機能について説明している章を参照してください。
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