Hitachi Protection Manager Software コマンドリファレンス
Oracleデータベースの情報を表示する場合
drmoradisplay [ Oracleインスタンス名 ] [ -target 表領域名 | -f 一括定義ファイル名 ] [ -archive ][ -control ][ -online_redo ] [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -v ][ -cf ] [ -asm ][ -rac ]ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新する場合
drmoradisplay [ Oracleインスタンス名 ] -refresh [ -coremap ]次の三つの機能があります。
- コマンドを実行したサーバ上のOracleデータベースのリソース情報を表示します。
- コマンドを実行したシステム上の任意のOracleインスタンスについて,リソース情報を表示します。
- ディクショナリマップファイルのOracleデータベースの情報を更新します。バックアップする前に実行してください。
1.および2.で表示する項目を次の表に示します。
表示項目 意味 INSTANCE Oracleインスタンス名 DATABASE-NAME Oracleデータベース名 ASM-INSTANCE ASMインスタンス名 T オブジェクトタイプを示します。
T:表領域
O:オンラインREDOログファイル
A:アーカイブ済みREDOログファイル
C:制御ファイル
I:初期化パラメーターファイルOBJECT Oracleオブジェクト名を示します。
表領域名:表領域名
INIT:初期化パラメーターファイル
ONLRDOn※1:オンラインREDOログファイル
ARCLOGn※1:アーカイブ済みREDOログファイル
CNTLn※1:制御ファイルFILE データベースオブジェクト構成ファイル名
(RAWデバイスの場合,物理デバイス名をフルパスで表示。ASMの場合,ASMファイル名を表示)FS マウントポイントディレクトリ名(RAWデバイスまたはASMの場合「-」と表示) FSTYPE ファイルシステムタイプ(vxfs,ufs,hfs,vxcfs,-※のどれか)
※RAWデバイスまたはASMの場合「-」で表示DG ディスクグループ名(ASMの場合「ディスクグループ名/ASM」,RAWデバイスの場合「-」と表示) LVM-DEVICE 論理デバイスファイル名(ASMの場合「-」と表示) DEVICE※2 物理デバイスファイル名(RAWデバイスファイル名) COPY-GROUP コピーグループ名を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名PORT# サーバホスト側のポート名称 TID# サーバホスト側のターゲットID LUN# サーバホスト側の論理ユニット番号 MU# ペア識別子 LDEV# RAID装置内での論理デバイス番号 P/S 主ボリュームか副ボリュームかを識別する文字
P:ペアボリュームの主ボリュームを示す場合
S:ペアボリュームの副ボリュームを示す場合
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合SERIAL# RAID装置内でのシリアル番号 COPY-FUNC コピー種別
コピー種別:コピー種別の名称はDKCソフトウェア製品(ストレージサブシステム装置)のモデルおよびマイクロコードのバージョンによって変わります。
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合(この表示を使用して動作するようなプログラムを作成しないでください)GEN-NAME 世代識別名
drmoradisplayコマンドに-refreshオプションを指定して取得するリソース情報を基に自動生成します。
local_n:ローカルのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
remote_n:リモートのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合VIRTUAL-SERVERNAME※3 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値) DB-PATH※3 ディクショナリマップファイル格納ディレクトリ名 CORE-MAPFILE-UPDATE-TIME※3 コアマップファイル更新時刻 APP.-MAPFILE-UPDATE-TIME※3 アプリケーションマップファイル更新時刻
- 注※1
- nは整数を示します。
- 注※2
- -deviceオプションを指定してコマンドを実行した場合,OBJECTの次に表示されます。
- 注※3
- -vオプションを指定してコマンドを実行した場合,表示されます。
表示できない項目がある場合,その項目欄には「-」が表示されます。すべての項目が表示できない場合,エラーメッセージが表示されます。
各項目は,空白文字で区切られて表示されます。
Oracleインスタンス名
情報を表示または更新するOracleデータベースのOracleインスタンスの名称を指定します。このオプションには,drmorainitコマンドで登録したOracleインスタンス名を指定します。Oracleインスタンス名を省略した場合,drmorainitコマンドで登録してあるすべてのOracleインスタンスの情報を表示または更新します。
-target 表領域名
指定したOracleインスタンスの特定の表領域に関する情報を表示する場合に指定します。複数の表領域を表示する場合は,表領域名をコンマで区切って指定します。
-f 一括定義ファイル名
指定したOracleインスタンスの特定の表領域に関する情報を表示する場合に指定します。-targetオプションと異なり,表示する表領域の一覧を記述した一括定義ファイルをあらかじめ作成しておき,そのファイルの名称を指定することで,情報を表示する表領域を一度に指定できます。一括定義ファイル名は絶対パスで指定します。
-archive
指定したOracleインスタンスのアーカイブ済みREDOログファイルに関する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- アーカイブ済みREDOログファイル名
- ファイルシステム情報
- 論理ボリューム構成情報
- 物理ディスク情報
Oracleインスタンス名を省略した場合,すべてのOracleインスタンスのアーカイブ済みREDOログファイルに関する情報を表示します。
-control
指定したOracleインスタンスの制御ファイルに関する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- 制御ファイル名
- ファイルシステム情報
- 論理ボリューム構成情報
- 物理ディスク情報
Oracleインスタンス名を省略した場合,すべてのOracleインスタンスの制御ファイルに関する情報を表示します。
-online_redo
指定したOracleインスタンスのオンラインREDOログファイルに関する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- オンラインREDOログファイル名
- ファイルシステム情報
- 論理ボリューム構成情報
- 物理ディスク情報
Oracleインスタンス名を省略した場合,すべてのOracleインスタンスのオンラインREDOログファイルに関する情報を表示します。
-device デバイスファイル名
Oracleインスタンス名で指定したOracleインスタンスに関連する特定のデバイスファイル名に関する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- 表領域名
- オンラインREDOログファイル名
- アーカイブ済みREDOログファイル名
- 制御ファイル名
- ファイルシステム情報
- 物理ディスク情報
- 論理ボリューム構成情報
- 表領域情報
Oracleインスタンス名を省略した場合,すべてのOracleインスタンスのオンラインREDOログファイルに関する情報を表示します。
-l
Oracleデータベースの情報をロング形式で表示する場合に指定します。
-v
表示対象のディクショナリマップファイルに関する情報を表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- ディクショナリマップファイルの格納ディレクトリ名
Protection Managerの構成定義ファイル(init.conf)のDRM_DB_PATHに設定されているパスを表示します。
DRM_DB_PATHが設定されていない場合は,インストール時に自動的に作成されたデフォルトのディクショナリマップファイル格納ディレクトリを表示します。- 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値)
環境変数DRM_HOSTNAMEが設定されていない場合は,「-」を表示します。- ディクショナリマップファイルの更新時刻
コアマップファイルとアプリケーションマップファイルに分けて更新時刻を表示します。-cf
ローカルコピーであるかリモートコピーであるかの種別を表示する場合に指定します。このオプションを指定した場合は,リモートの情報も表示されます。
-asm
このオプションを指定した場合,ASMインスタンス名を表示します。管理するASMインスタンスがない場合は「-」が表示されます。
-rac
OracleインスタンスのOracleデータベース名「DATABASE-NAME」を表示します。drmorainitでOracleデータベースを登録していない場合は「-」を表示します。
このオプションは,-refreshと同時に指定できません。
-refresh
指定したOracleインスタンスの情報だけを最新の状態に更新します。このオプションにOracleインスタンス名だけを指定した場合は次のように動作します。
- コアマップファイルが存在しない場合,コアマップファイルが作成されます。
- コアマップファイルが存在する場合,コアマップファイルが更新されません。
Oracleインスタンス名を省略した場合,すべてのOracleインスタンスに関するディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新します。このとき,コアマップファイルは更新時にいったん情報が削除されてから,更新されます。ディクショナリマップファイルにsnapshotのディスク情報を設定する場合も,このオプションを指定します。
このオプションは,Oracleインスタンス名および-coremap以外のオプションとは同時に指定できません。
次の場合は,ディクショナリマップファイルを再構成してください。
- Oracleのインスタンスを構築した場合
- 物理ディスク構成の変更を伴う,Oracleデータベースの構成を変更した場合
ディクショナリマップファイルを再構成しなかった場合,drmorabackupコマンドの実行時に,サーバとディクショナリマップファイルの内容に不整合が検出されて,コマンドがエラー終了します。
-coremap
コアマップファイルを更新する場合に指定します。このオプションは,必ず-refreshと同時に指定します。また,Oracleインスタンス名と一緒に指定した場合だけ有効となります。
ディクショナリマップファイルの更新に失敗すると,コアマップファイルの情報は削除された状態になります。
-fオプション,または-targetオプションによって空白を含んだファイル名またはディレクトリ名をコマンドラインのオプションとして指定する場合,指定されるパス名は,引用符(")で囲む必要があります。
ただし,一括定義ファイル内で対象のファイル名またはディレクトリ名を記述する場合は,指定するパス名を引用符(")で囲む必要はありません。
0:正常終了した場合
0以外:エラーが発生した場合
- Oracleインスタンス「oracle1」で指定されるOracleデータベースの情報を表示する。
PROMPT> drmoradisplay oracle1 INSTANCE: oracle1 T OBJECT FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP T SYSTEM /prodsk/oravol1201/system01.dbf /prodsk/oravol1201 stdvgora12 c10t2d4s2 STD02,orastd121 - - - - - - STD02,orastd121 T UNDOTBS1 /prodsk/oravol1203/undotbs01.dbf /prodsk/oravol1203 stdvgora12 c10t2d4s2 STD02,orastd121 - - - - - - STD02,orastd121 T USERS /prodsk/oravol1204/users01.dbf /prodsk/oravol1204 stdvgora12 c10t2d4s2 STD02,orastd121 - - - - - - STD02,orastd121 A ARCLOG1 /prodsk/oravol0401/disk01/arch /prodsk/oravol0401/disk01 stdvgora04 c10t2d3s2 STD01,orastd041 - - - - - - STD01,orastd041 O ONLRDO1 /prodsk/oravol0301/redo01.log /prodsk/oravol0301 stdvgora03 c10t2d2s2 STD02,orastd031 - - - - - - STD02,orastd031 C CNTL1 /prodsk/oravol1101/control01.ctl /prodsk/oravol1101 stdvgora11 c10t2d0s2 STD02,orastd111 - - - - - - STD02,orastd111 I INIT /prodsk/oravol1101/inithorn01.ora /prodsk/oravol1101 stdvgora11 c10t2d0s2 STD02,orastd111 - - - - - - STD02,orastd111- Oracleインスタンス「oracle1」で指定されるOracleデータベースの情報とディクショナリマップファイルの管理情報を表示する。
PROMPT> drmoradisplay oracle1 -v VIRTUAL-SERVERNAME: host1 DB-PATH: /var/opt/drm/db2 CORE-MAPFILE-UPDATE-TIME: 2003/09/24 21:56:28 APP.-MAPFILE-UPDATE-TIME: 2003/09/24 22:06:12 T OBJECT FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP T SYSTEM /prodsk/oravol1201/system01.dbf /prodsk/oravol1201 stdvgora12 c10t2d4s2 STD02,orastd121 - - - - - - STD02,orastd121 T UNDOTBS1 /prodsk/oravol1203/undotbs01.dbf /prodsk/oravol1203 stdvgora12 c10t2d4s2 STD02,orastd121 - - - - - - STD02,orastd121 T USERS /prodsk/oravol1204/users01.dbf /prodsk/oravol1204 stdvgora12 c10t2d4s2 STD02,orastd121 - - - - - - STD02,orastd121 A ARCLOG1 /prodsk/oravol0401/disk01/arch /prodsk/oravol0401/disk01 stdvgora04 c10t2d3s2 STD01,orastd041 - - - - - - STD01,orastd041 O ONLRDO1 /prodsk/oravol0301/redo01.log /prodsk/oravol0301 stdvgora03 c10t2d2s2 STD02,orastd031 - - - - - - STD02,orastd031 C CNTL1 /prodsk/oravol1101/control01.ctl /prodsk/oravol1101 stdvgora11 c10t2d0s2 STD02,orastd111 - - - - - - STD02,orastd111 I INIT /prodsk/oravol1101/inithorn01.ora /prodsk/oravol1101 stdvgora11 c10t2d0s2 STD02,orastd111 - - - - - - STD02,orastd111- Oracleインスタンス「oracle1」で指定されるOracleデータベースの情報とディクショナリマップファイルの管理情報を出力する(ディクショナリマップファイルが存在しない場合)。
PROMPT> drmoradisplay oracle1 -v VIRTUAL-SERVERNAME: host1 DB-PATH: /var/opt/drm/db2 KAVX0039-E コアマップファイルが存在しません。- Oracleインスタンス「oracle1」で指定されるOracleデータベースの情報をロング形式で表示する。
PROMPT> drmoradisplay oracle1 -l T OBJECT FILE FS FSTYPE DG LVM-DEVICE DEVICE COPY-GROUP PORT# TID# LUN# MU# LDEV# P/S SERIAL# T SYSTEM /prodsk/oravol1201/system01.dbf /prodsk/oravol1201 vxfs stdvgora12 disk01 c10t2d4s2 STD02,orastd121 CL1-A1 0 20 0 20 P 1019 - - - - - - - - STD02,orastd121 CL1-A 0 4 0 4 S 1019 T UNDOTBS1 /prodsk/oravol1203/undotbs01.dbf /prodsk/oravol1203 vxfs stdvgora12 disk03 c10t2d4s2 STD02,orastd121 CL1-A1 0 20 0 20 P 1019 - - - - - - - - STD02,orastd121 CL1-A 0 4 0 4 S 1019 T USERS /prodsk/oravol1204/users01.dbf /prodsk/oravol1204 vxfs stdvgora12 disk04 c10t2d4s2 STD02,orastd121 CL1-A1 0 20 0 20 P 1019 - - - - - - - - STD02,orastd121 CL1-A 0 4 0 4 S 1019 A ARCLOG1 /prodsk/oravol0401/disk01/arch /prodsk/oravol0401/disk01 vxfs stdvgora04 disk01 c10t2d3s2 STD01,orastd041 CL1-A1 0 19 0 19 P 1019 - - - - - - - - STD01,orastd041 CL1-A 0 3 0 3 S 1019 O ONLRDO1 /prodsk/oravol0301/redo01.log /prodsk/oravol0301 vxfs stdvgora03 disk01 c10t2d2s2 STD02,orastd031 CL1-A1 0 18 0 18 P 1019 - - - - - - - - STD02,orastd031 CL1-A 0 2 0 2 S 1019 C CNTL1 /prodsk/oravol1101/control01.ctl /prodsk/oravol1101 vxfs stdvgora11 disk01 c10t2d0s2 STD02,orastd111 CL1-A1 0 16 0 16 P 1019 - - - - - - - - STD02,orastd111 CL1-A 0 0 0 0 S 1019 I INIT /prodsk/oravol1101/inithorn01.ora /prodsk/oravol1101 vxfs stdvgora11 disk01 c10t2d0s2 STD02,orastd111 CL1-A1 0 16 0 16 P 1019 - - - - - - - - STD02,orastd111 CL1-A 0 0 0 0 S 1019- RACインスタンス「oracle1」で指定されるOracleデータベースの情報を表示する。
PROMPT> drmoradisplay oracle1 –rac -asm INSTANCE: oracle1 DATABASE-NAME: RAC1 ASM-INSTANCE: +ASM1 T OBJECT FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP T USERS /dev/rdsk/c4t0d1s2 - dg1/ASM c4t0d1s2 VG01,oradb11 T TOOLS /dev/rdsk/c4t0d2s2 - dg2/ASM c4t0d2s2 VG01,oradb12 T TEMP /dev/rdsk/c4t0d3s2 - dg3/ASM c4t0d3s2 VG01,oradb13 T SYSTEM /dev/rdsk/c4t0d4s2 - dg4/ASM c4t0d4s2 VG01,oradb14 T RBS /dev/rdsk/c4t0d5s2 - dg5/ASM c4t0d5s2 VG01,oradb15 T INDX /dev/rdsk/c4t0d6s2 - dg6/ASM c4t0d6s2 VG01,oradb16 A ARCLOG2 /df500-1/ArchiveLog/2/ /df500-1 dg7 c4t0d7s2 VG01,oradb17 A ARCLOG1 /df500-1/ArchiveLog/1/ /df500-2 dg8 c4t0d8s2 VG01,oradb18 O ONLRDO3 /df500-3/RedoLog/3/redo03.log /df500-3 dg9 c4t0d9s2 VG01,oradb19 O ONLRDO2 /df500-3/RedoLog/2/redo02.log /df500-3 dg9 c4t0d9s2 VG01,oradb19 O ONLRDO1 /df500-3/RedoLog/1/redo01.log /df500-3 dg9 c4t0d9s2 VG01,oradb19 C CNTL1 /disk2_0/u01/app/control01.ctl - - - - I INIT /disk2_0/u01/app/initsun250d.ora - - - -