Hitachi Protection Manager Software コマンドリファレンス
drmtaperestore バックアップID [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名 ]バックアップサーバ上に指定したマウントポイントディレクトリに副ボリュームをマウントし,テープから副ボリュームへリストアします。リストアしたあとは,副ボリュームは自動的にアンマウントされます。
drmtaperestoreコマンドは,drmtapebackupコマンドでバックアップしたデータをリストアできます。
- 注意事項
- このコマンドおよびdrmtapebackupコマンドは,Protection Manager 01-04以前のバージョンから継続して運用を変えない場合にだけ使用してください。そのほかの場合には,drmmediabackup,drmmediarestoreコマンド,または拡張コマンドを使用してください。
このコマンドを使用するためには,バックアップ管理製品と連携していることが前提になります。
Backup Execを使用した環境で,テープからバックアップ済みのデータを回復する場合,Protection ManagerのコマンドとBackup Execの画面を使用した操作を組み合わせて操作します。
Backup Execと連携するために,drmtapeinitコマンドで「BEWS」と設定した場合,drmtaperestoreコマンドを実行すると,リストアの対象となる副ボリュームにマウントしたあと,次に示すメッセージが表示されます。メッセージに従ってBackup Execの画面を使用してリストアしてください。
リストア操作が終了したあと,次のどれかのキーワードを入力してください。
- YES(正常終了した場合)
- NO(エラーが発生した場合)
- CANCEL(操作をキャンセル)
Backup Execを使用してリストア操作を完了したあと,正しいキーワードを入力してください。
drmtaperestoreコマンドを実行する前に,次のことを確認してください。
- 副ボリュームがミラー状態ではない。
drmtaperestoreコマンドの実行中に異常が発生した場合は,Protection Managerが提供するバックアップ管理製品のトレースログの内容を参照し,出力内容に従って対処してください。
- NetBackupの場合
- トレースログは,次のファイルに出力されます。
- Windowsの場合
- <Protection Managerのインストール先>\log\drm_nbu_restore.log
- Solarisの場合
- /var/opt/drm/log/drm_nbu_restore.log
- Backup Execの場合
- Protection Managerでは,Backup Execのトレースログを提供していません。異常が発生した場合は,Backup Execが提供するトレースログを確認するか,GUIを起動して状況を確認し,対処してください。
バックアップID
リストアするバックアップデータのバックアップIDを指定します。バックアップIDとは,バックアップデータを一意に識別するためのIDで,バックアップ時に,バックアップカタログに登録されます。バックアップIDを確認するには,drmtapecatコマンドを実行します。
-mount_pt マウントポイントディレクトリ名
副ボリュームをマウントするマウントポイントディレクトリの名称を指定します。
- Windowsの場合
- マウントポイントディレクトリ名はドライブ文字を指定します。
- マウントポイントディレクトリ名を指定するときの条件は次のとおりです。
- 使用できる文字:Windowsでドライブ文字に使用できる文字
- マウントポイントディレクトリ名としてドライブを指定すると,指定したドライブを基点として未使用のドライブをアルファベット順に検索し,マウントします。
- マウントポイントディレクトリ名に指定したドライブ文字の末尾に「\」がない場合でも,「\」が指定されているものとみなされます。例えば,「D:」と「D:\」は同じドライブとみなされます。
- Solarisの場合
- マウントポイントディレクトリ名を指定するときの条件は次のとおりです。
- 最大文字数:255バイト
- 使用できる文字:各OSでディレクトリ名として使用できる文字
- パスの末尾に「/」がない場合でも,「/」が指定されているものとみなされます。例えば「/mnt」と「/mnt/」は同じディレクトリとみなされます。
- マウントポイントディレクトリ名として「/」を指定した場合,主ボリュームにマウントしていたマウントポイントで,副ボリュームにマウントします。
- 指定するディレクトリは,コマンドを実行する前に作成しておく必要があります。
このオプションを省略した場合,テープへバックアップするときに使用されたマウントポイントディレクトリへリストアされます。
0:正常終了した場合
0以外:エラーが発生した場合
バックアップID「0000000002」で識別されるバックアップデータを,副ボリュームをDドライブへマウントし,テープからリストアする。
PROMPT> drmtaperestore 0000000002 -mount_pt D:バックアップID「0000000002」で識別されるバックアップデータを,副ボリュームをディレクトリ「/tmp」へマウントし,テープからリストアする。
PROMPT> drmtaperestore 0000000002 -mount_pt /tmp