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付録E.2 メモリ所要量

変換時に必要なメモリ所要量は,次の概算式で求められます。

メモリ所要量=基本メモリ量+動的メモリ量
〈この項の構成〉

(1) 基本メモリ量

変換種別に応じた固定的なメモリサイズのことです。

(2) 動的メモリ量

変換種別および変換データに応じて必要となるメモリサイズのことです。変換種別によって,次の計算式で求めます。

(a) PostScriptの場合

動的メモリ量[単位:バイト]
  =(書式オーバレイ適用数+スプールデータの総ページ数)×32
  +書式オーバレイ適用数×(2,000+書式オーバレイ変換データ量×2)
  +(コピー枚数+1)×ページ変換データ量
  +(ページ変換データ量+4,000)
  +Windowsフォントデータ量

ページ変換データ量および書式オーバレイ変換データ量およびWindowsフォントデータ量については,「付録E.1(2)(a) PostScript変換の場合」のページ変換データ量および書式オーバレイ変換データ量を参照してください。

(b) PDF変換の場合

動的メモリ量[単位:バイト]
  =112×(書式オーバレイ適用数+スプールデータの総ページ数)+Windowsフォントデータ量+CMapデータ量+M+PDF/A規格およびPDF/X規格のPDFで必要となるデータ量
  • Windowsフォントデータ量,CMapデータ量

    詳細については,「付録E.1(2)(b) PDF変換の場合」を参照してください。

  • M

    次の二つの計算式で求めた値の内で大きいほうの値を代入します。

    一般にスプールデータの総ページ数が1,000ページを超える場合は,書式オーバレイ適用数とスプールデータの総ページ数で求められます。

    • 20×↓(書式オーバレイ適用数+スプールデータの総ページ数)×1.1...

    • (書式オーバレイ適用数×(2,000+書式オーバレイ変換データ量×1.1))+(コピー枚数+1)×(2,000+ページ変換データ量×2.1)+N

      注※ 「1.1...」は循環小数を表します。

      上記の式のNには,書式オーバレイ変換データ量の値と,ページ変換データ量の値を比較して,大きい方の値を代入します。書式オーバレイ変換データ量およびページ変換データ量の詳細については,「付録E.1(2)(b) PDF変換の場合」を参照してください。

  • PDF/A規格およびPDF/X規格のPDFで必要となるデータ量

    1,300 + ICCプロファイル + N

    • ICCプロファイル

      詳細は,「付録E.1(2)(b) PDF変換の場合」を参照してください。

    • N

      モノクロ画像以外の画像データを使用し,PDF/X規格のPDFを出力する場合は,以下のデータ量のメモリが必要となります。

      画像の横ドット数×画像の縦ドット数×30

      注※ 複数の画像データを変換する場合は,画像の横ドット数×画像の縦ドット数の値が最大となる画像データの画像の横ドット数×画像の縦ドット数を代入します。

(c) GDI変換の場合

動的メモリ量[単位:バイト]
  =書式オーバレイ適用数×4,900
  +(コピー枚数+1)×750
  +スプールデータの総ページ数×50

(d) ECS/P変換の場合

動的メモリ量[単位:バイト]
  =(コピー枚数+1)×(4,900+ページ変換データ量)
  +スプールデータの総ページ数×50
  +(39+ページ変換データ量)×コピー枚数+4,200

ページ変換データ量の詳細は,「付録E.1(2)(c) ECS/P変換の場合」を参照してください。

(3) 一時メモリ量

一時的に必要となるメモリサイズのことです。環境設定ユティリティの[適用条件設定]タブの[使用メモリ量]には影響しません。

画像の種類によって,次の計算式で求めます。

モノクロ画像

一時メモリ量[単位:バイト]
  =↑原画像の横ドット数÷32↑×原画像の縦ドット数×4

モノクロ画像以外

一時メモリ量[単位:バイト]
  =原画像の横ドット数×原画像の縦ドット数×4

(4) 注意事項

データが同じでも,変換種別によってメモリ所要量は異なります。ページ数が多い場合,PDF変換ではほかの変換種別よりも多くのメモリを必要とします。変換種別を変更するときは,環境設定ユティリティの[適用条件設定]タブの[使用メモリ量]を見直してください。

また,PDE for Openは32ビットプロセスとして動作するため,OSから割り当てられる仮想メモリの上限は2GBとなります(物理メモリが2GB以上の場合でも1プロセスの仮想メモリの上限は2GBとなります)。環境設定ユティリティの[適用条件設定]タブの[使用メモリ量]で1GBなどの大きな値を指定すると,メモリが確保できないで,エラーとなる場合があります。このようなときは,適切なメモリ量を設定してください。