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付録E.1 変換データ量

変換データ量は,次の概算式で求められます。

変換データ量=基本データ量+印刷データ量
 

注 なお,変換種別がGDIの場合,変換データ量はプリンタドライバに依存するため,この概算式で求められません。

〈この項の構成〉

(1) 基本データ量

変換データのヘッダやフッタ情報などの固定的なデータ量のことです。変換種別によって,次の値が必要となります。

(2) 印刷データ量

スプールデータやプリンタ制御イメージに応じて変動するデータ量のことです。変換種別によって,次の計算式で求めます。

(a) PostScript変換の場合

印刷データ量[単位:バイト]
  =Windowsフォントデータ量
  =1,200+スプールデータの総ページ数×(750+ページ変換データ量)
  +適用書式オーバレイ数×(100+書式オーバレイ変換データ量)
 

注※ ページの先頭で指定した書式オーバレイが該当します。帳票の途中で適用する書式オーバレイを変更した場合,書式オーバレイの変換データ量はページ変換データ量として計算されます。

  • Windowsフォントデータ量

    使用されるWindowsフォントの数×500,000

     実際のデータ量は,フォントの種類によって大きく変動します。

  • ページ変換データ量

    画像データ+文字データ+外字データ+ページ内書式オーバレイデータ+Windowsフォント字形データ

    • 画像データ

      モノクロ画像:200+↑原画像の横ドット数÷8↑×2×原画像の縦ドット数

      モノクロ画像以外:200+原画像の横ドット数×6×原画像の縦ドット数

    • 文字データ

      シフトJISの場合

      1ページ当たりの行数の平均値×(1行当たりのプリンタフォントの文字列数の平均値×110+(1行当たりのプリンタフォントの1バイト文字数の平均値+1行当たりの2バイト文字数の平均値×4+1行当たりのWindowsフォントの文字数の平均値×4))

      注※ 文字列は,次のどれかで区切られた文字のことを表します。

       ・4バイト以上の1バイト空白コード(20)16

       ・1バイト文字と2バイト文字が切り替わる点

       ・機能キャラクタ

      例 1ページ60行で1行中に10文字のプリンタフォントの1バイト文字列が5個,10文字のプリンタフォントの2バイト文字列が5個の場合。

      60×(10×110+(50+50×4))=81,000バイト

      Unicodeの場合

      1ページ当たりの行数の平均値×(1行当たりの文字列数の平均値×110+(1行当たりのUnicode用でないプリンタフォントの文字数の平均値+1行当たりの基本多言語面内のプリンタフォントの文字数の平均値×4+1行当たりの基本多言語面外のプリンタフォントの文字数の平均値×8+1行当たりのWindowsフォントの文字数の平均値×4))

      注※ 文字列は,次のどれかで区切られた文字のことを表します。

       ・4文字以上の空白コードU+0020

       ・半角文字と全角文字が切り替わる点

       ・機能キャラクタ

      例 1ページ60行で1行中に10文字のUnicode用でないプリンタフォントの文字列が2個,Unicode用のプリンタフォントの文字列が8個,うち基本多言語面内の文字が76文字,基本多言語面外の文字が4文字の場合。

      60×(10×110+(20+76×4+4×8))=87,360バイト

    • 外字データ

      1ページ当たりの外字数の平均値×1,200

    • ページ内書式オーバレイデータ

      書式オーバレイ変換データ量の計算式と同じ

    • Windowsフォント字形データ

      1ページ当たりの行数の平均値×1行当たりのWindowsフォントの文字数の平均値×(Windowsフォントのファイルサイズの総和/Windowsフォント内の総定義文字数)×2

  • 書式オーバレイ変換データ量

    けい線+網掛け+文字+ドットパターン

    • けい線(縦,横,斜め,円弧,円)

      (書式オーバレイ中に展開されるけい線数×太さドット数)×80

    • 網掛け

      書式オーバレイ中に展開される網掛け数×150

    • 文字

      文字数×140

    • ドットパターン

      (115+↑平均ドットデータ長÷8↑×2)×書式オーバレイ中に展開されるDOT記述文数

    けい線,円は線の太さごとに計算を行います。

    書式記述文中で部品を展開している場合は,部品中の描画データも計算します。

(b) PDF変換の場合

印刷データ量[単位:バイト]
  =Windowsフォントデータ量
  +CMapデータ量
  +網掛けの種類×350
  +スプールデータの総ページ数×(415+ページ変換データ量)
  +適用書式オーバレイ数×(360+書式オーバレイ変換データ量×0.1)
  +PDF/A規格およびPDF/X規格のPDFで必要となるデータ量
  • Windowsフォントデータ量

    横書きまたは縦書きだけとして使用されるWindowsフォントのフォントファイルサイズの総和+横書きおよび縦書きとして使用されるWindowsフォントのフォントファイルサイズの総和×2

    注1

    横書きには1バイト文字も含まれます。

    注2

    実際のデータ量は,フォントの種類,フォント中で使用される文字の種類や数によって大きく変動します。

  • CMapデータ量

    CMap定義ファイル数×600+(↑CMap定義ファイルサイズ×17÷13↑+↑CMap定義ファイルサイズ÷1,300↑×32)×0.5

  • 網掛けの種類

    書式オーバレイ中に描画されている網掛けの種類です。

    色または網掛けパターンが異なる場合に,別の網掛けとして数えます。

  • ページ変換データ量

    画像データ+文字データ+外字データ

    • 画像データ

      モノクロ画像:300+↑原画像の横ドット数÷8↑×2×原画像の縦ドット数×0.25

      モノクロ画像以外:300+原画像の横ドット数×6×原画像の縦ドット数×0.25

    • 文字データ

      シフトJISで標準フォントを指定した場合:

      (1ページ当たりの行数の平均値×(1行当たりの文字列数の平均値×90+(1行当たりの1バイト文字数の平均値+1行当たりの2バイト文字数の平均値×4)))×0.05

      注※ 文字列は,次のどれかで区切られた文字のことを表します。

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない],および[全角/半角スペースをすべて出力する]をどちらも指定しない場合,4バイト以上の1バイト空白コード(20)16,または2バイトシフト中の奇数個の1バイト空白コード(20)16

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力する]を指定し,[印刷データ設定]タブで[2バイトシフト中の半角スペースの扱い]に[半角スペース2つを全角スペースとして扱う]を指定した場合,2バイトシフト中の奇数個の1バイト空白コード(20)16

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない]を指定した場合,1バイト空白コード(20)16または2バイト空白コード(8140)16

       ・1バイト文字と2バイト文字が切り替わる点

       ・機能キャラクタ

       ・外字

      例 1ページ60行で1行中に10文字の1バイト文字列が5個,10文字の2バイト文字列が5個の場合。

      (60×(10×90+(50+50×4)))×0.05=3,450バイト

      Unicodeで標準フォントを指定した場合:

      (1ページ当たりの行数の平均値×(1行当たりの文字列数の平均値×90+(1行当たりの基本多言語面内の文字数の平均値×4+1行当たりの基本多言語面外の文字数の平均値×8)))×0.05

      注※ 文字列は,次のどれかで区切られた文字のことを表します。

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない],および[全角/半角スペースをすべて出力する]をどちらも指定しない場合,4文字以上の半角空白コードU+0020,または2バイトシフト中の奇数個の半角空白コードU+0020

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力する]を指定し,「印刷データ設定」タブで「2バイトシフト中の半角スペースの扱い」に「半角スペース2つを全角スペースとして扱う」を指定した場合,2バイトシフト中の奇数個の半角空白コードU+0020

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない]を指定した場合,半角空白コードU+0020または全角空白コードU+3000

       ・半角文字と全角文字が切り替わる点

       ・機能キャラクタ

       ・外字

      例 1ページ60行で1行中に文字列が10個,うち基本多言語面内の文字が95文字,基本多言語面外の文字が5文字の場合。

      (60×(10×90+(95×4+5×8)))×0.05=3,960バイト

      Windowsフォントを指定した場合:

      (1ページ当たりの行数の平均値×(1行当たりの文字列数の平均値×90+1行当たりの文字数の平均値×4))×0.05

      注※ 文字列は,次のどれかで区切られた文字のことを表します。

       シフトJISの場合:

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない],および[全角/半角スペースをすべて出力する]をどちらも指定しない場合,4バイト以上の1バイト空白コード(20)16,または2バイトシフト中の奇数個の1バイト空白コード(20)16

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力する]を指定し,「印刷データ設定」タブで「2バイトシフト中の半角スペースの扱い」に「半角スペース2つを全角スペースとして扱う」を指定した場合,2バイトシフト中の奇数個の1バイト空白コード(20)16

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない]を指定した場合,1バイト空白コード(20)16または2バイト空白コード(8140)16

       ・1バイト文字と2バイト文字が切り替わる点

       ・機能キャラクタ

       ・外字

       Unicodeの場合:

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない],および[全角/半角スペースをすべて出力する]をどちらも指定しない場合,4文字以上の半角空白コードU+0020,または2バイトシフト中の奇数個の半角空白コードU+0020

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力する]を指定し,「印刷データ設定」タブで「2バイトシフト中の半角スペースの扱い」に「半角スペース2つを全角スペースとして扱う」を指定した場合,2バイトシフト中の奇数個の半角空白コードU+0020

       ・環境設定ユティリティの[PDF設定]タブで[PDF出力設定]の[全角/半角スペースをすべて出力しない]を指定した場合,半角空白コードU+0020または全角空白コードU+3000

       ・半角文字と全角文字が切り替わる点

       ・機能キャラクタ

       ・外字

      例 1ページ60行で1行中に10文字の文字列が10個の場合。

      (60×(10×90+100×4))×0.05=3,900バイト

    • 外字データ

      1ページ当たりの外字数の平均値×300

  • 書式オーバレイ変換データ量

    けい線+円けい線+網掛け+文字+ドットパターン

    • けい線(縦,横,斜め,円弧)

      (書式オーバレイ中に展開されるけい線数×太さドット数)×80

    • 円けい線

      (書式オーバレイ中に展開される円けい線数×太さドット数)×220

    • 網掛け

      書式オーバレイ中に展開される網掛け数×130

    • 文字

      文字数×140

    • ドットパターン

      (120+↑平均ドットデータ長÷8↑×2)×書式オーバレイ中に展開されるDOT記述文数

    けい線,円は線の太さごとに計算します。

    書式記述文中で部品を展開している場合は,部品中の描画データも計算します。

  • PDF/A規格およびPDF/X規格のPDFで必要となるデータ量

    1,300 + ICCプロファイル

    • ICCプロファイル

      PDF/A規格の場合:2,600バイト

      PDF/X規格の場合:環境設定ユティリティで指定したICCプロファイルのサイズ

(c) ECS/P変換の場合

印刷データ量[単位:バイト]
  =スプールデータの総ページ数×(39+ページ変換データ量)
  • ページ変換データ量

    外字データ+文字データ

    ただし,次の文字は外字データとして扱います。

    ・シフトJISのNEC選定IBM拡張文字に相当する文字

    ・シフトJISのIBM拡張文字に相当する文字

    ・シフトJIS範囲外の文字(Unicodeの場合)

    • 外字データ

      外字数×(5+72×w)

      wの値は次のようになります。

      ・横倍指定されている場合:w=2

      ・横倍解除されている場合:w=1

    • 文字データ

      (1ページ当たりの行数の平均値×(4+1行当たりの文字列数※1の平均値×18※2+(1行当たりのCPI指定の1バイト文字数の平均値+1行当たりの半角指定の1バイト文字数の平均値×2×a※3+1行当たりの2バイト文字数の平均値×2×a※3)))

      注※1 文字列は,次のどれかで区切られた文字のことを表します。

       ・4バイト以上の1バイト空白コード(20)16

       ・1バイト文字と2バイト文字が切り替わる点

       ・機能キャラクタ

      例 1ページ66行で1行中に10文字のCPI文字列が5個,10文字の2バイト文字列が5個の場合。

      (66×(4+10×18+(50+50×2)))=22,044バイト

      注※2 文字列の属性(字間値,書体など)やけた位置によって変わります。「18」は最大値です。

      注※3 aの値は次のようになります。

       ・センタ漢字ラインプリンタで奇数ポイントの字間値または50ポイントを超える字間値を設定している場合:a=3

       ・センタ漢字ラインプリンタで0.5ポイント単位の字間値を設定している場合(半角だけ):a=2

       ・そのほかの場合:a=1