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uCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow システム構築・運用ガイド


9.2.3 ワーク管理データベースのバージョンアップ

ここでは,ワーク管理データベースをバージョンアップする方法について説明します。

なお,マルチマシン構成の場合,同一システムIDによってCSCIWを運用しているため,すべてのマシンでワーク管理データベースの移行を実施する必要はありません。どれか1台のマシンで実施してください。

また,ワーク管理データベースを移行する前にアクセス権限を付与していた場合,アクセス権限を付与し直す必要があります。アクセス権限の付与については,「4.3 ワーク管理データベースの構築」を参照してください。

SQLスクリプトファイルはバージョンごとに段階的に実行する必要があります。例えば,CSCIWの01-50から03-11へバージョンアップする場合,次の順序で実行します。

  1. 01-50から01-60へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  2. 01-60から01-70へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  3. 01-70から01-90へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  4. 01-90から01-95へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  5. 01-95から02-00へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  6. 02-00から02-10へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  7. 02-10から02-20へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  8. 02-20から02-30へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  9. 02-30から03-00へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  10. 03-00から03-10へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

  11. 03-10から03-11へ移行するSQLスクリプトファイルを編集および実行

〈この項の構成〉

(1) ワーク管理データベースのバージョンアップ(HiRDBの場合)

ワーク管理データベースをバージョンアップする場合,テーブルやインデクスを追加および更新する必要があります。テーブルやインデクスは,SQLスクリプトファイルを使用して追加および更新してください。

(a) SQLスクリプトファイルの編集

使用しているワーク管理データベースがHiRDBの場合,次に示すSQLスクリプトファイルを編集します。

●01-50から01-60へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0150to0160_hirdb.sql
●01-60から01-70へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0160to0170_hirdb.sql
●01-70から01-90へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0180to0190_hirdb.sql
●01-90から01-95へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0190to0195_hirdb.sql
●01-95から02-00へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0195to0200_hirdb.sql
●02-00から02-10へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0200to0210_hirdb.sql
●02-10から02-20へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0210to0220_hirdb.sql
●02-20から02-30へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0220to0230_hirdb.sql
●02-30から03-00へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0230to0300_hirdb.sql
●03-00から03-10へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0300to0310_hirdb.sql
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vupex_0300to0310_hirdb.sql
●03-10から03-11へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0310to0311_hirdb.sql
注※

アプリケーション呼び出しサービスを使用する場合だけ編集してください。

SQLスクリプトファイル中の文字列を,テキストエディタを使用してワーク管理データベースへアクセスできるように書き換えてください。テーブルやインデクスの追加および更新をする際にSQLスクリプトファイルの書き換えが必要な文字列,および書き換える内容を次に示します。

表9‒1 テーブルやインデクスの追加および更新時に書き換えが必要なSQLスクリプトファイル中の文字列(HiRDBの場合)

書き換えが必要な文字列

書き換える内容

<SYSTEMID>

システムID

ワーク管理データベースを一意に識別するためのシステムIDに置換してください。システムIDに指定できる文字は,半角英大文字で始まる半角英大文字または半角数字で,5文字以内です。

<RDDATA>

テーブルを格納するRDエリア名

ワーク管理データベースのテーブルを格納するRDエリア名に置換してください。

<RDINDEX>

インデクスを格納するRDエリア名

ワーク管理データベースのインデクスを格納するRDエリア名に置換してください。

なお,テーブルごとに格納先のRDエリアを変えて指定するなど,格納するRDエリアをカスタマイズできます。RDエリアの指定方法については,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」を参照してください。

(b) SQLスクリプトファイルの実行

編集したSQLスクリプトファイルを,HiRDB SQL Executerを使用して実行します。

pdsqlコマンドに編集したSQLスクリプトファイルを指定し,実行することで,テーブルやインデクスを追加および更新できます。HiRDB SQL Executerの使用方法については,マニュアル「HiRDB 解説」を参照してください。

pdsqlコマンドの指定例を次に示します。

pdsql -u <接続認可識別子>/<パスワード>
      -h <HiRDBサーバのホスト名またはIPアドレス>
      -n <HiRDBサーバのポート番号>
       < <編集したSQLスクリプトファイルのパス>

接続認可識別子には,ワーク管理データベースが作成されている認可識別子を指定してください。

(2) ワーク管理データベースのバージョンアップ(ORACLEの場合)

ワーク管理データベースをバージョンアップする場合,テーブルやインデクスを追加および更新する必要があります。テーブルやインデクスは,SQLスクリプトファイルを使用して追加および更新してください。

(a) SQLスクリプトファイルの編集

使用しているワーク管理データベースがORACLEの場合,次に示すSQLスクリプトファイルを編集します。

●01-50から01-60へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0150to0160_oracle.sql
●01-60から01-70へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0160to0170_oracle.sql
●01-70から01-90へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0180to0190_oracle.sql
●01-90から01-95へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0190to0195_oracle.sql
●01-95から02-00へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0195to0200_oracle.sql
●02-00から02-10へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0200to0210_oracle.sql
●02-10から02-20へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0210to0220_oracle.sql
●02-20から02-30へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0220to0230_oracle.sql
●02-30から03-00へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0230to0300_oracle.sql
●03-00から03-10へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0300to0310_oracle.sql
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vupex_0300to0310_oracle.sql
●03-10から03-11へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0310to0311_oracle.sql
注※

アプリケーション呼び出しサービスを使用する場合だけ編集してください。

SQLスクリプトファイル中の文字列を,テキストエディタを使用してワーク管理データベースへアクセスできるように書き換えてください。テーブルやインデクスの追加および更新をする際にSQLスクリプトファイルの書き換えが必要な文字列,および書き換える内容を次に示します。

表9‒2 テーブルやインデクスの追加および更新時に書き換えが必要なSQLスクリプトファイル中の文字列(ORACLEの場合)

書き換えが必要な文字列

書き換える内容

<SYSTEMID>

システムID

ワーク管理データベースを一意に識別するためのシステムIDに置換してください。システムIDに指定できる文字は,半角英大文字で始まる半角英大文字または半角数字で,5文字以内です。

<DATASPACE>

テーブルを格納する表領域名

ワーク管理データベースのテーブルを格納する表領域名に置換してください。

<INDEXSPACE>

インデクスを格納する表領域名

ワーク管理データベースのインデクスを格納する表領域名に置換してください。

なお,テーブルごとに格納先の表領域を変えて指定するなど,格納する表領域をカスタマイズできます。表領域の指定方法については,ORACLEのマニュアルを参照してください。

(b) SQLスクリプトファイルの実行

編集したSQLスクリプトファイルを,SQL*Plusを使用して実行します。

sqlplusコマンドに編集したSQLスクリプトファイルを指定し,実行することで,テーブルやインデクスを追加および更新できます。SQL*Plusの使用方法については,ORACLEのマニュアルを参照してください。

sqlplusコマンドの指定例を次に示します。

sqlplus  <接続ユーザ名>/<パスワード>@<Oracle Net 接続識別子>
         @<編集したSQLスクリプトファイルの絶対パス>

接続ユーザ名には,ワーク管理データベースが作成されているユーザを指定してください。

(3) ワーク管理データベースのバージョンアップ(SQL Serverの場合)

ワーク管理データベースをバージョンアップする場合,テーブルやインデクスを追加および更新する必要があります。テーブルやインデクスは,SQLスクリプトファイルを使用して追加および更新してください。

(a) SQLスクリプトファイルの編集

使用しているワーク管理データベースがSQL Serverの場合,次に示すSQLスクリプトファイルを編集します。

●01-60から01-70へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0160to0170_sqlserver.sql
●01-70から01-90へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0180to0190_sqlserver.sql
●01-90から01-95へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0190to0195_sqlserver.sql
●01-95から02-00へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0195to0200_sqlserver.sql
●02-00から02-10へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0200to0210_sqlserver.sql
●02-10から02-20へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0210to0220_sqlserver.sql
●02-20から02-30へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0220to0230_sqlserver.sql
●02-30から03-00へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0230to0300_sqlserver.sql
●03-00から03-10へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0300to0310_sqlserver.sql
●03-10から03-11へ移行する場合
<CSCIWインストールディレクトリ>/sql/vup_0310to0311_sqlserver.sql

SQLスクリプトファイル中の文字列を,テキストエディタを使用してワーク管理データベースへアクセスできるように書き換えてください。テーブルやインデクスの追加および更新をする際にSQLスクリプトファイルの書き換えが必要な文字列,および書き換える内容を次に示します。

表9‒3 テーブルやインデクスの追加および更新時に書き換えが必要なSQLスクリプトファイル中の文字列(SQL Serverの場合)

書き換えが必要な文字列

書き換える内容

<SYSTEMID>

システムID

ワーク管理データベースを一意に識別するためのシステムIDに置換してください。システムIDに指定できる文字は,半角英大文字で始まる半角英大文字または半角数字で,5文字以内です。

<FILEGROUP>

テーブルを格納するファイルグループ

ワーク管理データベースのテーブルを格納するファイルグループに置換してください。

<INDEXFILEGROUP>

インデクスを格納するファイルグループ

ワーク管理データベースのインデクスを格納するファイルグループに置換してください。

なお,テーブルごとに格納先のファイルグループを変えて指定するなど,格納するファイルグループをカスタマイズできます。ファイルグループの指定方法については,SQL Serverのマニュアルを参照してください。

(b) SQLスクリプトファイルの実行

編集したSQLスクリプトファイルを,sqlcmdユティリティを使用して実行します。

sqlcmdユティリティに編集したSQLスクリプトファイルを指定し,実行することで,接続するユーザのスキーマにテーブルを作成できます。sqlcmdユティリティの使用方法については,SQL Serverのマニュアルを参照してください。

sqlcmdユティリティの指定例を次に示します。

sqlcmd -U <接続ユーザ名>
       -P <パスワード>
       -i <編集したSQLスクリプトファイルの絶対パス>

接続ユーザ名には,次に示す権限がすべて与えられているユーザを指定してください。

  • CONNECT権限

  • CREATE TABLE権限

  • CREATE VIEW権限

  • CONTROL権限