Cosminexus サービスプラットフォーム　システム構築・運用ガイド

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6.1.2　プロセスインスタンスの実行履歴を検索する

プロセスインスタンスの実行履歴は，画面およびコマンドで検索できます。それぞれ条件を指定して，プロセスインスタンスの実行履歴を検索できます。画面およびコマンドで検索できる範囲が異なります。

画面による実行履歴の検索
次に示す条件で検索できます。
  • 開始日時による検索
    プロセスインスタンスの開始日時を指定して検索します。
  • 相関セットによる検索
    プロセスインスタンスを一意に特定する相関セットを指定して検索します。
  • 状態による検索
    プロセスインスタンスの状態（「実行中」，「完了」，または「フォルト終了」）を指定して検索します。

コマンドによる実行履歴の検索
次に示す条件で検索できます。
  • プロセス概要情報（相関セットを使用した検索，相関セットを使用しない検索）
  • アクティビティ情報
  • リンク情報
  • 相関セット情報
  • 変数情報（string変数情報，numeric変数情報，boolean変数情報，message変数情報）
  • メッセージ関連情報
  • 実行履歴情報テーブル中の全実行履歴の情報
  • 検索結果の行数
＜この項の構成＞
(1)　開始日時を条件としてプロセスインスタンスの実行履歴を検索する
(2)　状態を条件としてプロセスインスタンスの実行履歴を検索する
(3)　相関セットを条件としてプロセスインスタンスの実行履歴を検索する
(4)　開始日時と状態を組み合わせて検索する
(5)　プロセスインスタンスの実行履歴を全件検索する
(6)　全実行履歴のCSVファイルへの出力
(7)　画面よる検索結果を参照する

(1)　開始日時を条件としてプロセスインスタンスの実行履歴を検索する

(a)　画面による実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を開始日時で検索する手順を次に示します。

  1. ［日時/状態］タブをクリックします。
  2. プロセスインスタンスの開始日時の［指定あり］ラジオボタンを選択します。
  3. 開始日時の検索範囲について，年を西暦で入力し，月日時分秒をドロップダウンリストから選択します。
  4. 検索結果のソート条件に該当するラジオボタンを選択します。
  5. ［検索］ボタンをクリックします。
    検索結果フィールドに検索結果が表示されます。
(b)　コマンドによる実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を開始日時で検索する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して検索します。
    • where句を直接指定する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>※ -table process -orderby <ソート条件>※

      注※　列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


    • where句が記載されたファイルを使用する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>※ -table process -orderby <ソート条件>※ -encoding <エンコーディング名>

      注※　列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


（例）次の条件で，コマンドを入力して，プロセスインスタンスの実行履歴を検索します。
  • ビジネスプロセス定義名：「XXXPurchaseRegisterService」
  • 開始日時範囲：2006/03/06 00:00:00〜2006/03/06 23:59:59
  • アクセスするHCSCサーバ：MyCSC
  • ソート条件：開始時刻の昇順
コマンド
 
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -wherefile sql_where.txt -table process -orderby "StartTime ASC"
sql_where.txtの内容
 
ProcessDefinitionName = 'XXXPurchaseRegisterService' AND StartTime BETWEEN '2006-03-06 00:00:00' AND '2006-03-06 23:59:59'
出力結果
[図データ]

cscpiselectコマンドの詳細については，「10.　コマンド」の「cscpiselect（プロセスインスタンスの検索）」を参照してください。

(2)　状態を条件としてプロセスインスタンスの実行履歴を検索する

(a)　画面による実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を状態で検索する手順を次に示します。

  1. ［日時/状態］タブをクリックします。
  2. 検索するプロセスインスタンスの状態（実行中，完了，またはフォルト終了）に該当するチェックボックスをチェックします。
    複数チェックした場合は，条件のどれかに一致する状態が検索されます。
  3. 検索結果のソート条件に該当するラジオボタンを選択します。
  4. ［検索］ボタンをクリックします。
    検索結果フィールドに検索結果が表示されます。
(b)　コマンドによる実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を状態で検索する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して検索します。
    • where句を直接指定する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>※1 -table process -orderby <ソート条件>※2

      注※1　列名Stateに対してのSQL条件を指定します。

      注※2　列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


    • where句が記載されたファイルを使用する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>※1 -table process -orderby <ソート条件>※2 -encoding <エンコーディング名>

      注※1　列名Stateに対してのSQL条件を指定します。

      注※2　列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


（例）次の条件で，コマンドを入力して，プロセスインスタンスの実行履歴を検索します。
  • ビジネスプロセス定義名：「XXXPurchaseRegisterService」
  • プロセスインスタンスの状態：実行中
  • アクセスするHCSCサーバ：MyCSC
  • ソート条件：開始時刻の昇順
コマンド
 
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -wherefile sql_where.txt -table process -orderby "StartTime ASC"
sql_where.txtの内容
 
ProcessDefinitionName = 'XXXPurchaseRegisterService' AND State = 'Executing'
出力結果
[図データ]

cscpiselectコマンドの詳細については，「10.　コマンド」の「cscpiselect（プロセスインスタンスの検索）」を参照してください。

(3)　相関セットを条件としてプロセスインスタンスの実行履歴を検索する

(a)　画面による実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を相関セットで検索する手順を次に示します。

  1. ［相関セット］タブをクリックします。
  2. 相関セット定義名，および相関セット値を入力します。必ず両方の内容を入力します。
  3. ［検索］ボタンをクリックします。
    検索結果フィールドに検索結果が表示されます。

相関セット値の指定方法
相関セットは，電文に含まれる一つの部分または複数の部分を連結することによって構成できます。相関セットを永続化する場合，指定した一つの部分または複数の部分を相関セット値として扱います。相関セット値は，次の規則に従って構成されます。
  • 部分が一つの場合
    部分の値そのままです。
  • 複数の部分がある場合
    部分の値を「>」で連結します。
（例）
相関セット定義名「ABC」に，二つの部分X，Yがあり，それぞれの値が「100」，「300」である場合，相関セット値は「100>300」になります。
  • 部分の値に「@」がある場合
    @を二つ連続します。
（例）
相関セット定義名「ABC」に，部分Xがあり，その値が「@200」である場合，相関セット値は「@@200」になります。
  • 部分の値に「>」がある場合
    「@G」に置換します。
（例）
相関セット定義名「ABC」に，部分Xがあり，その値が「30>」である場合，相関セット値は「30@G」になります。
(b)　コマンドによる実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を相関セットで検索する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して検索します。
    • where句を直接指定する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>※ -table process_set

      注※
      相関セット定義名で検索する場合は，列名CorrelationSetNameに対してSQL条件を指定します。相関セット値で検索する場合は，列名CorrelationSetValueに対してSQL条件を指定します。

    • where句が記載されたファイルを使用する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>※ -table process_set -encoding <エンコーディング名>

      注※
      相関セット定義名で検索する場合は，列名CorrelationSetNameに対してSQL条件を指定します。相関セット値で検索する場合は，列名CorrelationSetValueに対してSQL条件を指定します。

（例）次の条件で，コマンドを入力して，プロセスインスタンスの実行履歴を検索します。
  • ビジネスプロセス定義名：「XXXPurchaseRegisterService」
  • 相関セット定義名：correlationSet1
  • 相関セット値：XXX
  • アクセスするHCSCサーバ：MyCSC
コマンド
 
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -wherefile sql_where.txt -table process_set
sql_where.txtの内容
 
C.ProcessDefinitionName = 'XXXPurchaseRegisterService' AND C.CorrelationSetName = 'correlationSet1' AND C.CorrelationSetValue = 'XXX'
出力結果
[図データ]

（例）次の条件で，コマンドを入力して，プロセスインスタンスの実行履歴を検索します。
  • ビジネスプロセス定義名：「XXXPurchaseRegisterService」
  • 相関セット定義名：correlationSet1
  • 相関セット値：xxx>yyy（プロパティがxxxとyyy）
  • アクセスするHCSCサーバ：MyCSC
コマンド
 
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -wherefile sql_where.txt -table process_set
sql_where.txtの内容
 
C.ProcessDefinitionName = 'XXXPurchaseRegisterService' AND C.CorrelationSetName = 'correlationSet1' AND C.CorrelationSetValue = 'xxx>yyy'
出力結果
[図データ]

cscpiselectコマンドの詳細については，「10.　コマンド」の「cscpiselect（プロセスインスタンスの検索）」を参照してください。

(4)　開始日時と状態を組み合わせて検索する

(a)　画面による実行履歴の検索

開始日時と状態を組み合わせて，検索条件として指定できます。

プロセスインスタンスの実行履歴を，開始日時と状態の組み合わせで検索する手順を次に示します。

  1. ［日時/状態］タブをクリックします。
  2. プロセスインスタンスの開始日時の［指定あり］ラジオボタンを選択します。
  3. 開始日時の検索範囲について，年を西暦で入力し，月日時分秒をドロップダウンリストから選択します。
  4. 検索するプロセスインスタンスの状態（実行中，完了，またはフォルト終了）に該当するチェックボックスをチェックします。
    複数チェックした場合は，条件のどれかに一致する状態が検索されます。
  5. 検索結果のソート条件に該当するラジオボタンを選択します。
  6. ［検索］ボタンをクリックします。
    検索結果フィールドに検索結果が表示されます。
(b)　コマンドによる実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を，開始日時と状態の組み合わせで検索する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して検索します。
    • where句を直接指定する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>※1 -table process -orderby <ソート条件>※2

      注※1　列名StartTimeおよびStateに対してのSQL条件を指定します。

      注※2　列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


    • where句が記載されたファイルを使用する場合
       
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>※1 -table process -orderby <ソート条件>※2 -encoding <エンコーディング名>

      注※1　列名StartTimeおよびStateに対してのSQL条件を指定します。

      注※2　列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


（例）次の条件で，コマンドを入力して，プロセスインスタンスの実行履歴を検索します。
  • ビジネスプロセス定義名：「XXXPurchaseRegisterService」
  • 開始日時範囲：2006/03/06 00:00:00〜2006/03/06 23:59:59
  • 状態：実行中
  • アクセスするHCSCサーバ：MyCSC
コマンド
 
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -wherefile sql_where.txt -table process
sql_where.txtの内容
 
ProcessDefinitionName = 'XXXPurchaseRegisterService' AND StartTime BETWEEN '2006-03-06 00:00:00' AND '2006-03-06 23:59:59' AND State = 'Executing'
出力結果
[図データ]

cscpiselectコマンドの詳細については，「10.　コマンド」の「cscpiselect（プロセスインスタンスの検索）」を参照してください。

(5)　プロセスインスタンスの実行履歴を全件検索する

(a)　画面による実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を開始日時で検索する手順を次に示します。

  1. ［日時/状態］タブをクリックします。
  2. プロセスインスタンスの開始日時の［指定なし］ラジオボタンを選択します。
  3. プロセスインスタンスの状態（実行中，完了，またはフォルト終了）について，すべてのチェックボックスをチェックします。
  4. 検索結果のソート条件に該当するラジオボタンを選択します。
  5. ［検索］ボタンをクリックします。
    検索結果フィールドに検索結果が表示されます。
(b)　コマンドによる実行履歴の検索

プロセスインスタンスの実行履歴を全件検索する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して検索します。
     
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -table process

（例）次の条件で，コマンドを入力して，プロセスインスタンスの実行履歴を検索します。
  • ビジネスプロセス定義名：指定なし（すべてのプロセスインスタンス）
  • アクセスするHCSCサーバ：MyCSC
コマンド
 
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -table process
出力結果
[図データ]

cscpiselectコマンドの詳細については，「10.　コマンド」の「cscpiselect（プロセスインスタンスの検索）」を参照してください。

(6)　全実行履歴のCSVファイルへの出力

過去の履歴として，定期的にプロセスインスタンスの実行履歴を検索し，HCSCサーバ単位に全情報をCSVファイルに出力することで，保守資料としても使用できます。プロセスインスタンスの全実行履歴のCSVファイルへの出力は，コマンドでだけ実行できます。

プロセスインスタンスの実行履歴をCSVファイルへ出力する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して検索します。
     
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -detail -table {process｜activity｜link｜set｜string｜numeric｜boolean｜message｜relation}※

    注※　どれか一つを指定します。


（例）次の条件で，コマンドを入力して，プロセスインスタンスの実行履歴を一括して再実行します。
  • HCSCサーバ単位で全情報をCSVファイルに退避。
  • アクセスするHCSCサーバ：MyCSC
コマンド
 
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table process > yyyymmdd_process.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table activity > yyyymmdd_activity.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table link > yyyymmdd_link.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table set > yyyymmdd_set.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table string > yyyymmdd_string.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table numeric > yyyymmdd_numeric.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table boolean > yyyymmdd_boolean.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table message > yyyymmdd_message.csv
cscpiselect -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc MyCSC -detail -table relation > yyyymmdd_relation.csv

cscpiselectコマンドの詳細については，「10.　コマンド」の「cscpiselect（プロセスインスタンスの検索）」を参照してください。

(7)　画面よる検索結果を参照する

検索の結果は，検索結果フィールドに，総件数および一覧が表示されます。一覧は，一度に20件まで表示されます。

また，検索時との時間差によって，検索の結果，総件数と表示対象件数が異なる場合があります。例えば，総件数が13件で，表示対象件数が60件の場合などです。この場合は，表示対象の件数が20件を超えても，［次へ］ボタンが非活性の状態になり，21件目以降を表示できなくなるため，再検索をする必要があります。

また，検索結果一覧の［前へ］，［次へ］ボタンをクリックしたあとに，プロセスインスタンスの件数などが変化している場合があります。例えば，総件数が45件で，表示対象件数が21〜40件を表示中に，［次へ］ボタンをクリックすると，総件数が10件になっている場合などです。この場合は，1〜10件が表示されます。

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