Cosminexus システム運用ガイド

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9.2 相互系切り替えシステムの起動と停止

この節では,HAモニタによる相互系切り替えシステムを利用する場合の,システムの起動と停止の手順について説明します。稼働開始後にJ2EEサーバ,およびバッチサーバをメンテナンスする場合の起動と停止の手順についても説明します。なお,HAモニタが利用できるのは,AIX,HP-UXまたはLinuxの場合だけです。Solarisの場合,HAモニタは利用できません。

相互系切り替えシステムを利用して運用する場合は,あらかじめ現用系と予備系の2種類のホストの用意や,HAモニタの監視の対象となる運用管理エージェントを監視・起動・停止するスクリプトの登録など,必要な環境設定をしておく必要があります。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のHAモニタの設定に関する説明を参照してください。

相互系切り替えシステムのシステム構成例を次の図に示します。この節では,このシステム構成例を基に,相互系切り替えシステムの起動および停止の手順について説明します。

図9-1 相互系切り替えシステムのシステム構成例

[図データ]

図中の各アプリケーションサーバでのserversファイルの定義(HAモニタでのサーバの環境設定)のうち,起動・停止に関連する定義項目を次の表に示します。

表9-2 アプリケーションサーバ1のserversファイルの定義

オペランド 説明 指定値
現用系1
(仮想ホスト1)
予備系2
(仮想ホスト2)
alias サーバの識別名 CosminexusAP1 CosminexusAP2
initial HAモニタでのサーバの起動方法 online standby

表9-3 アプリケーションサーバ2のserversファイルの定義

オペランド 説明 指定値
予備系1
(仮想ホスト1)
現用系2
(仮想ホスト2)
alias サーバの識別名 CosminexusAP1 CosminexusAP2
initial HAモニタでのサーバの起動方法 standby online

なお,serversファイルの定義の詳細については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のHAモニタの設定に関する説明を参照してください。

また,次のコマンドは,HAモニタが提供しているコマンドです。詳細は,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。

<この節の構成>
9.2.1 相互系切り替えシステムの起動
9.2.2 相互系切り替えシステムの停止
9.2.3 相互系切り替えシステムで計画的に系を切り替える場合の起動と停止
9.2.4 相互系切り替えシステムをメンテナンスする場合の起動と停止