Cosminexus システム運用ガイド
ここでは,性能解析トレースを利用したセッションのライフサイクルの調査方法について説明します。
セッションのライフサイクルは,PRFトレース取得レベルを「詳細」に設定している場合に出力されるトレース(セッショントレース)を利用して調査できます。
セッショントレース情報は,出力された性能解析トレースファイルのセッションIDまたはグローバルセッションID(セッションフェイルオーバ機能を使用している場合)をキーにして調査できます。
セッションIDは,セッショントレース情報として出力されたイベントのオプション領域に,次の形式で出力されます。
セッション文字数:セッションID |
例えば,「abc123」というセッションIDの場合,オプション領域には「6:abc123」と出力されます。セッションIDが空文字の場合は,セッション文字数として「0:」と出力されます。セッションIDを取得できなかった場合は,何も出力されません。
グローバルセッションIDの場合も同様の形式で出力されます。
また,特定のイベントのセッションIDは,リクエストヘッダのCookieまたはURL書き換えをした場合のURLから取得されます。どちらから取得したのかは,セッションIDの末尾に出力された文字から確認できます。Cookieから取得した場合は,これらのイベントで出力されるセッションIDに続いて「C」が出力されます。URLから取得した場合は,セッションIDに続いて「U」が出力されます。セッションIDの取得元が確認できるイベントを,次に示します。
セッショントレース情報が出力されている性能解析トレースファイルの例を次の図に示します。この例は,一つのセッションの有効期間内での,セッションを生成するリクエスト,セッションを利用するリクエスト,およびセッションを破棄するリクエストのトレース情報を出力したものです。また,ここでは,セッションを生成するリクエスト,セッションを利用するリクエスト,およびセッションを破棄するリクエストを分けて示します。実際はこれら三つの出力例は,続けて出力されます。また,これらの画面では,セッショントレースに関係ない出力項目は表示していません。
図3-5 セッショントレース情報が出力されている性能解析トレースファイルの例(セッションを生成するリクエスト部分)
図3-6 セッショントレース情報が出力されている性能解析トレースファイルの例(セッションを利用するリクエスト部分)
図3-7 セッショントレース情報が出力されている性能解析トレースファイルの例(セッションを破棄するリクエスト部分)
このトレースファイルで確認できることについて説明します。
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