Cosminexus システム運用ガイド

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2.3.3 稼働情報ファイルの調査

稼働情報ファイルを調査するためには,ヘッダファイルと組み合わせて参照する必要があります。ヘッダファイルは,稼働情報ファイルの対象となるJ2EEサーバやSFOサーバの機能と1対1の関係で出力されて,稼働情報ファイルに出力される情報に対応する項目名が出力されます。そのため,ヘッダファイルと稼働情報ファイルを対応させながら,稼働情報を調査する必要があります。

ヘッダファイルと稼働情報ファイルの対応の例を次に示します。

図2-1 ヘッダファイルと稼働情報ファイルの対応

[図データ]

稼働情報ファイルを調査する場合,まずファイル名に表示される日付などを参考にして,調査したい稼働情報ファイルを選択してください。次に,選択した稼働情報ファイルと,それに対応するヘッダファイルを一つのファイルに編集して,Excelなどのアプリケーションプログラムで参照してください。その場合,グラフや表などの形式に変換して参照することをお勧めします。また,時刻を表す項目をExcelなどのアプリケーションプログラムで参照する場合,セルの表示設定を,時刻を表示する形式に設定することをお勧めします。例えばExcelを使用している場合は,セルの表示形式を「時刻」に設定してください。

ヘッダファイルは,J2EEサーバの起動時に次のフォルダに作成されます。

Windowsの場合
<作業ディレクトリ>\ejb\<J2EEサーバ名>\stats

UNIXの場合
<作業ディレクトリ>/ejb/<J2EEサーバ名>/stats

注※ <作業ディレクトリ>は,J2EEサーバのユーザ定義(usrconf.cfgファイル中のejb.public.directory)で指定されたディレクトリを指します。デフォルト値は,Windowsの場合,「<Cosminexusのインストールディレクトリ>\CC\server\public」,UNIXの場合,「/opt/Cosminexus/CC/server/public」です。

稼働情報ファイルとヘッダファイルは,すべての稼働情報ファイルに共通の項目と,個別の項目で構成されます。個別の項目は,対象となる機能ごとに異なります。ヘッダファイルの構成は,次のようになります。

[図データ]

すべての稼働情報ファイルに共通の項目の見方を次の表に示します。

表2-5 すべての稼働情報ファイルに共通の項目の見方

項目(ヘッダファイルに出力される文字列) 説明
Date 稼働情報ファイルを収集した時刻が,「YYYY/MM/DD hh:mm:ss.nnn」で表示されます。
YYYY:西暦年,MM:月,DD:日,hh:時,mm:分,ss:秒,nnn:ミリ秒
ObjectName 稼働情報ファイルごとに同じ形式の情報が表示されます。
StatsPath 稼働情報ファイルごとに固有の情報が出力されます。
<稼働情報の種類を表す文字列>.StartTime 稼働情報の種類ごとに,稼働情報の収集対象が稼働中になった時刻が表示されます。時刻は,1970年1月1日午前0時から経過した時間がミリ秒単位で表示されます。

注※ ヘッダファイルにはこの情報に加えて,タイムゾーンがGMT(グリニッジ標準時)からの時差で表示されます。

例(日本の場合):「Date(+0900)」,「HeapSize.StartTime(+0900)」

ただし,リロードによるJ2EEアプリケーションの入れ替えを実行した場合,リロードを実行した時刻が表示されます。


なお,「ObjectName」には,稼働情報ファイルごとに次の形式で情報が出力されます。

表2-6 ObjectNameの形式

稼働情報ファイル(ファイル名) ObjectNameの形式
JavaVM(HJVMStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=JVM,name=jvm
プロセスリソース(HOSStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=OSResource,name=os
Stateful Session Bean(HStatefulSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:EJBModule=<EJBアプリケーション表示名>,J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=StatefulSessionBean,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Stateful Session Bean名>
Stateless Session Bean(HStatelessSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:EJBModule=<EJBアプリケーション表示名>,J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=StatelessSessionBean,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Stateless Session Bean名>
Message-driven Bean(HMessageDrivenBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:EJBModule=<EJBアプリケーション表示名>,J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=MessageDrivenBean,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Message-driven Bean名>
DB Connector(HDBConnectorStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>※2,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,ResourceAdapterModule=<リソースアダプタ表示名>,j2eeType=ResourceAdapter,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,raType=<リソースアダプタの種別>※3,name=<リソースアダプタ表示名>
JCAリソース(HJCAConnectionPoolStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,ResourceAdapter=<リソースアダプタ表示名>,j2eeType=JCAResource,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,raType=<リソースアダプタの種別>※3,app=<J2EEアプリケーションの表示名>※4,name=<リソースアダプタ表示名>
トランザクションサービス(HJTAStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=JTAResource,name=JTAResource
Webアプリケーション(HWebModuleStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=WebModule,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<Webアプリケーション表示名>
Webコンテナ(HWebContainerStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEServer=<J2EEサーバ名>,j2eeType=WebContainer,name=WebContainer
URLグループ(HWebURLGroupStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv) com.cosminexus.management.j2ee:J2EEApplication=<J2EEアプリケーション表示名>,J2EEServer=<J2EEサーバ名>,WebModule=<Webアプリケーション名>,j2eeType=WebURLGroup,mode=<アプリケーションの動作モード>※1,name=<URLグループ単位の同時実行スレッド数制御の定義名>

注※1 <アプリケーションの動作モード>には,次の値が出力されます

注※2 <J2EEアプリケーション表示名>は,リソースアダプタがJ2EEアプリケーションに含まれてデプロイされている場合にだけ出力されます。直接J2EEサーバにデプロイされたリソースアダプタの場合は,「null」が出力されます。

注※3 「raType=<リソースアダプタの種別>」は,ルートリソースアダプタ,またはメンバリソースアダプタを使用している場合にだけ,次の形式で出力されます。

注※4 「app=<J2EEアプリケーションの表示名>」は,リソースアダプタがJ2EEアプリケーションに含まれてデプロイされている場合にだけ出力されます。


次に,それぞれの稼働情報ファイル個別の項目の見方について説明します。個別の項目は,ヘッダファイルに次の形式で表示されます。

<稼働情報の種類を表す文字列>.<項目名>

各項目は稼働情報の種類を表す文字列のあとに,「.」で区切られて出力されます。稼働情報の種類を表す文字列,および項目名について次の表に示します。

表2-7 稼働情報の種類を表す文字列

稼働情報の種類 稼働情報の種類を表す文字列
JavaVMヒープサイズ HeapSize
コピーガーベージコレクション回数 CopyGCCount
フルガーベージコレクション回数 FullGCCount
ロードされているクラス数 LoadedClassCount
モニタロックのためにブロック状態であるスレッド数 ThreadBlockedCount
スレッド数 ThreadCount
ファイルディスクリプタ数 FileDescriptorCount
接続セッション数 ActiveSessionCount
プールされたインスタンス数 PooledInstanceCount
プール内の使用中インスタンス数 ActivePooledInstanceCount
受け付けメッセージ数 MessageCount
実行待ちリクエスト数 WaitingRequestCount
プールされたPreparedStatement数 PooledPreparedStatementCount
プールされたCallableStatement数 PooledCallableStatementCount
PrepareStatementメソッドが呼び出された回数 InvokedPrepareStatementMethodCount
prepareCallメソッドが呼び出された回数 InvokedPrepareCallMethodCount
プール内PreparedStatementヒット回数 PooledPreparedStatementHitCount
プール内CallableStatementヒット回数 PooledCallableStatementHitCount
プールされたコネクション数 PoolSize
プール内の使用中コネクション数 ActivePoolSize
コネクション取得待ちスレッド数 WaitingThreadCount
コネクション取得失敗数 FailedRequestCount
決着済みトランザクション数 CompletionCount
トランザクションロールバック数 RolledbackCount
応答済みリクエスト数 ResponseCount
同時実行スレッド数 ActiveThreadCount
実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数 OverflowRequestCount
受け付けリクエスト数 RequestCount
セッション数 SessionCount

表2-8 稼働統計情報ファイルの項目名

項目名(ヘッダファイルに出力される文字列) 説明
Count 前回の稼働情報ファイルの出力時からの累積回数,または累積個数
HighWaterMark 前回の稼働情報ファイルの出力時からの最大値
LowWaterMark 前回の稼働情報ファイルの出力時からの最小値
Current 現在値
UpperBound 上限値
LowerBound 下限値

次に,個別に出力される項目について,稼働情報ファイルごとに説明します。

<この項の構成>
(1) JavaVMの稼働情報ファイルに出力される情報
(2) プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される情報
(3) Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報
(4) Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報
(5) Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される情報
(6) DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される情報
(7) JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される情報
(8) トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される情報
(9) Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される情報
(10) Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される情報
(11) URLグループの稼働情報ファイルに出力される情報

(1) JavaVMの稼働情報ファイルに出力される情報

JavaVMの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。JavaVMの稼働情報ファイルでは,J2EEサーバが使用するJavaVMの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HJVMStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HJVMStats.txt

出力される稼働情報
JavaVMの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-9 JavaVMの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
JavaVMヒープサイズ HeapSize.UpperBound
HeapSize.LowerBound
HeapSize.HighWaterMark
HeapSize.LowWaterMark
HeapSize.Current
コピーガーベージコレクション回数 CopyGCCount.Count
フルガーベージコレクション回数 FullGCCount.Count
ロードされているクラス数 LoadedClassCount.HighWaterMark
LoadedClassCount.LowWaterMark
LoadedClassCount.Current
稼働中のスレッド数 ThreadCount.HighWaterMark
ThreadCount.LowWaterMark
ThreadCount.Current
モニタロックのためにブロック状態であるスレッド数 ThreadBlockedCount.HighWaterMark
ThreadBlockedCount.LowWaterMark
ThreadBlockedCount.Current

(2) プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される情報

プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。プロセスリソースの稼働情報ファイルでは,J2EEサーバプロセスが使用するOSリソースの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HOSStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HOSStats.txt

出力される稼働情報
プロセスリソースの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-10 プロセスリソースの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
J2EEサーバプロセスが生成したスレッド数 ThreadCount.UpperBound※1
ThreadCount.LowerBound※2
ThreadCount.HighWaterMark※2
ThreadCount.LowWaterMark※2
ThreadCount.Current※2
J2EEサーバプロセスが使用するファイルディスクリプタ数 FileDescriptorCount.UpperBound※3
FileDescriptorCount.LowerBound※3
FileDescriptorCount.HighWaterMark※4
FileDescriptorCount.LowWaterMark※4
FileDescriptorCount.Current※4

注※1 Windows,Linux,またはSolarisの場合は無効になり,「-1」が出力されます。

注※2 Linuxの場合は無効になり,「-1」が出力されます。

注※3 Windowsの場合は無効になり,「-1」が出力されます。

注※4 Windows,またはAIXの場合は無効になり,「-1」が出力されます。


(3) Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報

Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Stateful Session Beanの稼働情報ファイルでは,Stateful Session Beanの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HStatefulSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HStatefulSessionBeanStats.txt

出力される稼働情報
Stateful Session Beanの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-11  Stateful Session Beanの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列) 備考
接続中のセッション数 ActiveSessionCount.UpperBound Stateful Session Beanのアクティブ・セッションの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
ActiveSessionCount.LowerBound 下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActiveSessionCount.HighWaterMark
ActiveSessionCount.LowWaterMark
ActiveSessionCount.Current

(凡例) −:該当なし


(4) Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報

Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Stateless Session Beanの稼働情報ファイルでは,Stateless Session Beanの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HStatelessSessionBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HStatelessSessionBeanStats.txt

出力される稼働情報
Stateless Session Beanの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-12 Stateless Session Beanの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列) 備考
プールされたインスタンス数 PooledInstanceCount.UpperBound Stateless Session Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
PooledInstanceCount.LowerBound
PooledInstanceCount.HighWaterMark
PooledInstanceCount.LowWaterMark
PooledInstanceCount.Current
プール内の使用中インスタンス数 ActivePooledInstanceCount.UpperBound Stateless Session Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.LowerBound 下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.HighWaterMark
ActivePooledInstanceCount.LowWaterMark
ActivePooledInstanceCount.Current
実行待ちリクエスト数 WaitingRequestCount.HighWaterMark
WaitingRequestCount.LowWaterMark
WaitingRequestCount.Current

(凡例) −:該当なし


(5) Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される情報

Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Message-driven Beanの稼働情報ファイルでは,Message-driven Beanの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HMessageDrivenBeanStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HMessageDrivenBeanStats.txt

出力される稼働情報
Message-driven Beanの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-13 Message-driven Beanの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列) 備考
プールされたインスタンス数 PooledInstanceCount.UpperBound Message-driven Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
PooledInstanceCount.LowerBound
PooledInstanceCount.HighWaterMark
PooledInstanceCount.LowWaterMark
PooledInstanceCount.Current
プール内の使用中インスタンス数 ActivePooledInstanceCount.UpperBound Message-driven Beanのプール内インスタンスの最大数が無制限のとき,「0」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.LowerBound 下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActivePooledInstanceCount.HighWaterMark
ActivePooledInstanceCount.LowWaterMark
ActivePooledInstanceCount.Current
受け付けメッセージ数 MessageCount.Count

(凡例) −:該当なし


(6) DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される情報

DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。DB Connectorの稼働情報ファイルでは,DB Connectorの稼働情報を調査することができます。

ただし,コネクションプーリング機能を使用していない場合,prepareStatementメソッドが呼び出された回数(InvokedPrepareStatementMethodCount.Count),およびPrepareCallメソッドが呼び出された回数(InvokedPrepareCallMethodCount.Count)以外の値は無効になり,「-1」が出力されます。

稼働情報ファイル名
HDBConnectorStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HDBConnectorStats.txt

出力される稼働情報
DB Connectorの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-14 DB Connectorの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列) 備考
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたPreparedStatement数 PooledPreparedStatementCount.UpperBound※1 次の値が出力されます。

「出力値=DB Connectorに設定したコネクションごとのPreparedStatementサイズ×コネクションプールの上限値」
コネクションプールの上限値を無制限にしたときは,無効になり「-1」が出力されます。
PooledPreparedStatementCount.LowerBound 下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
PooledPreparedStatementCount.HighWaterMark※1 ※2
PooledPreparedStatementCount.LowWaterMark※1 ※2
PooledPreparedStatementCount.Current※1 ※2
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたCallableStatement数 PooledCallableStatementCount.UpperBound※3 次の値が出力されます。

「出力値=DB Connectorに設定したコネクションごとのPooledCallableStatementサイズ×コネクションプールの上限値」
コネクションプールの上限値を無制限にしたときは,無効になり「-1」が出力されます。
PooledCallableStatementCount.LowerBound 下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
PooledCallableStatementCount.HighWaterMark※2 ※3
PooledCallableStatementCount.LowWaterMark※2 ※3
PooledCallableStatementCount.Current※2 ※3
PrepareStatementメソッドが呼び出された回数 InvokedPrepareStatementMethodCount.Count※2
PrepareCallメソッドが呼び出された回数 InvokedPrepareCallMethodCount.Count※2
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたPreparedStatementがヒットした回数 PooledPreparedStatementHitCount.Count※1 ※2
ステートメントプーリング機能によってキャッシュされたCallableStatementがヒットした回数 PooledCallableStatementHitCount.Count※2 ※3

(凡例) −:該当なし

注※1 DB Connectorの設定であるコネクションごとのPreparedStatementのプールサイズに「0」を設定した場合,PreparedStatementがプールされなくなるため,無効になり「-1」が出力されます。

注※2 接続先データベースにOracleを使用している場合,または接続先データベースにHiRDB以外を使用してコネクションの障害検知を行った場合,ステートメントオブジェクトを作成していなくても,1以上の値が出力されます。

注※3  DB Connectorの設定であるコネクションごとのCallableStatementのプールサイズに0を設定した場合,CallableStatementがプールされなくなるため,無効になり「-1」が出力されます。


(7) JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される情報

JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。JCAリソースの稼働情報ファイルでは,JCAリソースの稼働情報を調査することができます。ただし,コネクションプールが無効の場合,またはルートリソースアダプタの場合,コネクション取得失敗数だけが出力されます。メンバリソースアダプタの場合,単体のリソースアダプタと同じ稼働情報が出力されます。DB Connector for Cosminexus RMを使用している場合,稼働情報はCosminexus RM側に出力されます。DB Connector for Cosminexus RM側には出力されません。

Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用した場合は,一つ目のコネクション定義(ra.xml内でいちばん先頭の定義)に対応する稼働情報が出力されます。Outboundのコネクション定義がない場合は,HJCAConnectionPoolStatsの稼働情報は出力されません。

稼働情報ファイル名
HJCAConnectionPoolStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HJCAConnectionPoolStats.txt

出力される稼働情報
JCAリソースの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-15 JCAリソースの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列) 備考
プールされたコネクション数 PoolSize.UpperBound
PoolSize.LowerBound
PoolSize.HighWaterMark
PoolSize.LowWaterMark
PoolSize.Current
プール内の使用中コネクション数 ActivePoolSize.UpperBound
ActivePoolSize.LowerBound 下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
ActivePoolSize.HighWaterMark
ActivePoolSize.LowWaterMark
ActivePoolSize.Current
コネクション取得待ちスレッド数 WaitingThreadCount.UpperBound 上限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
WaitingThreadCount.LowerBound 下限値を設定できないため,無効になり「-1」が出力されます。
WaitingThreadCount.HighWaterMark
WaitingThreadCount.LowWaterMark
WaitingThreadCount.Current
コネクション取得失敗数 FailedRequestCount.Count DB Connector for Cosminexus RMを使用している場合,Cosminexus RM側に出力されます。DB Connector for Cosminexus RM側には常に「0」が出力されます。

(凡例) −:該当なし


(8) トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される情報

トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。トランザクションサービスの稼働情報ファイルでは,トランザクションサービスの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HJTAStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HJTAStats.txt

出力される稼働情報
トランザクションサービスの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-16 トランザクションサービスの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
決着したトランザクション数 CompletionCount.Count
ロールバックしたトランザクション数 RolledbackCount.Count

(9) Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される情報

Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Webアプリケーションの稼働情報ファイルでは,対象のWebアプリケーション全体の稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HWebModuleStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HWebModuleStats.txt

出力される稼働情報
Webアプリケーションの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-17 Webアプリケーションの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列) 備考
最大同時実行スレッド数 ActiveThreadCount.UpperBound※1 ※2
ActiveThreadCount.LowerBound※3
ActiveThreadCount.HighWaterMark※1
ActiveThreadCount.LowWaterMark※1
ActiveThreadCount.Current※1
実行待ちリクエスト数 WaitingRequestCount.UpperBound※1 ※2 ※4
WaitingRequestCount.LowerBound※3 ※4
WaitingRequestCount.HighWaterMark※1 ※4
WaitingRequestCount.LowWaterMark※1 ※4
WaitingRequestCount.Current※1 ※4
実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数 OverflowRequestCount.Count※1
受け付けリクエスト数 RequestCount.Count※4 Webコンテナが受け付けたWebアプリケーション単位のリクエスト数が出力されます。実行待ちリクエスト数もカウントされます。Webサーバでは受信されていても,Webコンテナに転送されていないリクエスト数はカウントされません。
応答済みリクエスト数 ResponseCount.Count
セッション数 SessionCount.UpperBound セッション数の上限を設定していない場合,無効になり「-1」が出力されます。
SessionCount.LowerBound※3
SessionCount.HighWaterMark
SessionCount.LowWaterMark
SessionCount.Current

(凡例) −:該当なし

注※1 Webアプリケーション単位の同時実行数制御機能を使用していない場合,または対象となるWebアプリケーションに,同時実行数制御機能を使用していない場合,無効になり,「-1」が出力されます。

注※2 対象となるWebアプリケーションに最大同時実行スレッド数制御が設定されている場合,Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数が出力されます。最大同時実行スレッド数を動的に変更した場合,変更後の値が出力されます。

注※3 無効になり「-1」が出力されます。

注※4 リロード機能による入れ替え処理中の場合,Webアプリケーションが受け付けた実行待ちリクエスト数はカウントされません。リロード処理の完了後にカウントされます。


(10) Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される情報

Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。Webコンテナの稼働情報ファイルでは,開始しているWebアプリケーションの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HWebContainerStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HWebContainerStats.txt

出力される稼働情報
Webコンテナの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-18 Webコンテナの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
最大同時実行スレッド数 ActiveThreadCount.UpperBound※1
ActiveThreadCount.LowerBound※1 ※2
ActiveThreadCount.HighWaterMark※1
ActiveThreadCount.LowWaterMark※1
ActiveThreadCount.Current※1
実行待ちリクエスト数 WaitingRequestCount.UpperBound※3
WaitingRequestCount.LowerBound※2 ※3
WaitingRequestCount.HighWaterMark※4
WaitingRequestCount.LowWaterMark※4
WaitingRequestCount.Current※4
実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数 OverflowRequestCount.Count※3

注※1 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を無効に設定している場合,J2EEアプリケーションのリロード中に実行待ちになった新しいリクエストは,稼働中のスレッドとしてカウントされます。

注※2 無効になり「-1」が出力されます。

注※3 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定していない場合,無効になり「-1」が出力されます。Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定している場合,デフォルトの実行待ちキューの情報が出力されます。

注※4 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定していない場合,Webコンテナ単位の実行待ちキューの情報が出力されます。Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数制御を設定している場合,デフォルトの実行待ちキューの情報が出力されます。


(11) URLグループの稼働情報ファイルに出力される情報

URLグループの稼働情報ファイルに出力される情報について説明します。URLグループの稼働情報ファイルでは,URLグループの稼働情報を調査することができます。

稼働情報ファイル名
HWebURLGroupStats_<YYYYMMDDhhmm><TZ>.csv

対応するヘッダファイル名
HWebURLGroupStats.txt

出力される稼働情報
URLグループの稼働情報ファイルに出力される内容を次に示します。

表2-19 URLグループの稼働情報ファイルの出力内容

稼働情報の種類 項目(ヘッダファイルに出力される文字列)
最大同時実行スレッド数 ActiveThreadCount.UpperBound※1
ActiveThreadCount.LowerBound※2
ActiveThreadCount.HighWaterMark
ActiveThreadCount.LowWaterMark
ActiveThreadCount.Current
実行待ちリクエスト数 WaitingRequestCount.UpperBound※3
WaitingRequestCount.LowerBound※2 ※3
WaitingRequestCount.HighWaterMark※3
WaitingRequestCount.LowWaterMark※3
WaitingRequestCount.Current※3
実行待ちリクエスト数の上限からあふれたリクエスト数 OverflowRequestCount.Count
受け付けリクエスト数 RequestCount.Count※4
応答済みリクエスト数 ResponseCount.Count

注※1 Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数を動的に変更した場合,設定値ではなく変更後の情報が出力されます。

注※2 無効になり「-1」が出力されます。

注※3 リロード機能による入れ替え処理中の場合,Webアプリケーションが受け付けた実行待ちリクエスト数はカウントされません。リロード処理の完了後にカウントされます。

注※4 Webコンテナが受け付けたURL単位のリクエスト数が出力されます。実行待ちリクエスト数もカウントされます。Webサーバでは受信されていても,Webコンテナに転送されていないリクエスト数はカウントされません。