Cosminexus システム運用ガイド
ここでは,J2EEアプリケーションとリソースを保守する作業の概要を説明します。
J2EEアプリケーションとリソースの保守の詳細については,「4. J2EEアプリケーションとリソースの管理」を参照してください。
J2EEアプリケーションで実行しているリクエストが無限ループなどの原因によって制御できなくなった場合,リクエストを強制的にキャンセルして,リソースを解放する必要があります。あらかじめJ2EEアプリケーション内のメソッドの実行状態を監視しておくことで,予定した時間内に完了しないリクエストに対して,キャンセルを実行できます。
日常運用でJ2EEアプリケーションを停止する場合や,トラブルが発生して即座にJ2EEアプリケーションを停止したい場合などに,J2EEアプリケーション内のリクエストが完了していないことが原因で停止処理が完了しないことがあります。この場合,J2EEアプリケーションを強制的に停止する必要があります。
J2EEアプリケーションの強制停止では,完了しないリクエストを強制的に終了させます。これによって,J2EEアプリケーションを停止できる状態にできます。
運用中のJ2EEアプリケーションをバージョンアップしたりメンテナンスしたりする場合,J2EEアプリケーションの入れ替え作業を実施します。
J2EEアプリケーションを入れ替える場合にサービスを停止したくないときは,適切なサービス閉塞をする必要があります。CTMを利用してJ2EEサーバへのクライアントからのリクエストを制御して,システム全体を停止させないでJ2EEアプリケーションを入れ替えられます。これによって,クライアントからのリクエストを受け付けながら,オンライン状態でJ2EEアプリケーションを入れ替えられます。なお,CTMで制御できるのは,RMI-IIOP通信を使用する,Stateless Session Beanに対するリモートインタフェース呼び出しのリクエストだけです。
また,J2EEアプリケーションを入れ替える場合,新しいJ2EEアプリケーションが本番環境で問題なく動作することを確認してから入れ替えたい場合があります。Cosminexusのシステムでは,テストモードというモードを利用して,J2EEアプリケーションを本番環境でテストしてから本番運用に切り替えられます。
なお,CTMは,構成ソフトウェアにCosminexus Component Transaction Monitorを含む製品だけで利用できます。利用できる製品については,マニュアル「Cosminexus 概説」を参照してください。
運用中に,システムで使用しているリソースをメンテナンスする場合,システムの運用状況に応じてリソースをメンテナンスします。Cosminexusのシステムでは,JavaBeansリソースやクラスタ構成のデータベースをメンテナンスする場合,リソースを入れ替えるために一時停止・再開したり,状態を確認したりできます。
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