Cosminexus システム構築ガイド
システムの構成ソフトウェアがトラブル発生時にそのときの状態を出力したログを,snapshotログといいます。snapshotログには,各種構成ソフトウェアのログのほかに,スレッドダンプ,性能解析トレースなど,システム保守に必要な情報とアプリケーション保守に必要な情報が含まれます。Cosminexusで構築したシステムでは,これらの情報をsnapshotログとして一括収集し,ZIP形式のログファイルとして取得できます。
なお,snapshotlogコマンドで収集できるsnapshotログと,Management Serverの運用管理コマンド(mngsvrutil)などで収集できるsnapshotログでは,デフォルトの状態で収集できるファイルが異なります。Management Serverの運用管理コマンド(mngsvrutil)などで収集できるsnapshotログは,デフォルトの状態でインストール情報やOSの状態・ログなどを収集できますが,snapshotlogコマンドでインストール情報やOSの状態・ログなどを収集するためには,コマンド実行時に指定するsnapshotログ収集先対象リストファイルを編集して,snapshotログの収集先を追加する必要があります。
ここでは,バッチサーバを使用している場合の,snapshotログの収集のタイミングと,デフォルトの設定で収集できる資料について説明します。なお,このほかの説明については,J2EEサーバの場合と同じです。詳細は,「5.2 snapshotログ収集の設定」を参照してください。
snapshotログの収集のタイミングと取得のための設定を次の表に示します。
表13-2 snapshotログの収集のタイミングと取得のための設定
| 分類 | 収集のタイミング | デフォルトの設定を変更するために必要な設定 |
|---|---|---|
| 自動的に収集する※ | 論理サーバが障害時に自動停止される直前 |
|
| バッチサーバが障害時に自動再起動される直前 | ||
| バッチサーバを手動で一括再起動する直前 |
|
|
| 任意のタイミングで収集する | Management Serverの運用管理コマンド(mngsvrutil)でsnapshotログの収集を実行したとき |
注※ 論理サーバの停止前,またはバッチサーバの再起動前のどちらのタイミングでsnapshotログを収集するかは,mserver.propertiesのcom.cosminexus.mngsvr.snapshot.collect.pointキーで変更できます。デフォルトの設定では,論理サーバの停止前にsnapshotログが収集されます。
トラブルシューティングに必要な資料は,資料を保守員へ送付するときのタイミングによって,一次送付資料と二次送付資料に分類されます。snapshotログでは,一次送付資料と二次送付資料を収集できます。
デフォルトの設定で一次送付資料および二次送付資料として収集できる資料を次の表に示します。
表13-3 デフォルトの設定で一次送付資料および二次送付資料として収集できる資料
| 資料の種類 | 一次送付資料 | 二次送付資料 |
|---|---|---|
| メッセージログ | ○ | ○ |
| ユーザログ | ○ | ○ |
| 例外ログ | ○ | ○ |
| 保守用ログ | ○ | ○ |
| 性能解析トレース | − | ○※1 |
| JavaVMのスレッドダンプ | ○※1 | ○※1 |
| JavaVMのガーベージコレクションのログ | ○ | ○ |
| メモリダンプ | − | ○ |
| JavaVMログファイル | ○ | ○ |
| エラーリポートファイル | ○ | ○ |
| OSの状態・ログ | ○ | ○ |
| OSの統計情報 | ○ | ○ |
| 定義情報 | ○ | ○ |
| 作業ディレクトリ | ○ | ○ |
| リソースの設定 | −※2 | ○ |
| JavaVMのスタックトレース情報 | ○※1 ※3 | ○※1 ※3 |
| 稼働情報 | ○ | ○ |
| 監査ログ | − | ○ |
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