Cosminexus システム構築ガイド

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9.5.1 J2EEアプリケーションの設定の流れ

J2EEアプリケーションの設定には,サーバ管理コマンドを使用します。

なお,ここでは,アーカイブ形式のJ2EEアプリケーション(EAR形式/ZIP形式)や展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションが作成済みであることを前提に,J2EEアプリケーションの設定方法について説明します。J2EEアプリケーションは,MyEclipseなどを使用して,アプリケーション開発時に作成しておいてください。アプリケーションの作成については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション開発ガイド」を参照してください。

参考
サーバ管理コマンドでは,作成済みのEJB-JARファイルやWARファイルから,アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションを作成することもできます。サーバ管理コマンドでのアーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの作成については,「(3) サーバ管理コマンドでのアーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの作成」を参照してください。
<この項の構成>
(1) J2EEアプリケーションの新規設定の流れ
(2) J2EEアプリケーションの入れ替えについて
(3) サーバ管理コマンドでのアーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの作成

(1) J2EEアプリケーションの新規設定の流れ

J2EEアプリケーションの新規設定の流れを次の図に示します。

図9-12 J2EEアプリケーションの新規設定の流れ

[図データ]

図中の1.〜3.について説明します。

  1. サーバ管理コマンドを使用してJ2EEアプリケーションをインポートします。
    cjimportappコマンドを使用して,J2EEアプリケーションをインポートします。
    • アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションをインポートする場合には,-fオプションにEAR形式/ZIP形式のファイルを指定します。
    • 展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションをインポートする場合には,-aオプションにアプリケーションディレクトリを指定します。
    • EAR形式/ZIP形式のファイルを展開ディレクトリ形式でインポートする場合には,-fオプションにEAR形式/ZIP形式のファイルを,-dオプションにアプリケーションディレクトリとなる展開先のディレクトリを指定します。
  2. サーバ管理コマンドを使用してJ2EEアプリケーションにサーブレットフィルタを追加します。
    サーブレットフィルタを追加する場合は,WARファイルにフィルタを登録したあと,フィルタのマッピングを定義します。サーブレットフィルタの追加については,「9.7 Webアプリケーションに組み込むサーブレットフィルタの設定」を参照してください。
  3. サーバ管理コマンドを使用してJ2EEアプリケーションのプロパティを定義します。
    cjgetapppropコマンドで各属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetapppropコマンドで編集内容を反映させます。プロパティの設定内容については,「9.6.3 J2EEアプリケーションのプロパティ定義で設定できること」を参照してください。

サーバ管理コマンドでの操作については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。また,コマンドや属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」,またはマニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

参考
次のような場合,実行時情報を含んだJ2EEアプリケーションをエクスポート・インポートすることで,効率良くJ2EEアプリケーションを設定できます。
  • 開発環境で作成したJ2EEアプリケーションをエクスポートして,運用環境にインポートして使用する場合
  • 運用環境ですでに動いているJ2EEアプリケーションをエクスポートして,増設したJ2EEサーバにインポートして使用する場合
なお,Application Serverのバージョンやプラットフォームが異なるホスト間では,J2EEアプリケーションをエクスポート・インポートして使用することはできません。J2EEアプリケーションをエクスポートするホストと,Application Serverのバージョンやプラットフォームが異なるホストでJ2EEアプリケーションを設定する場合は,J2EEアプリケーションを新規に作成および設定してください。

(2) J2EEアプリケーションの入れ替えについて

J2EEアプリケーションのバージョンアップやメンテナンスをするために,J2EEアプリケーションを入れ替えられます。

J2EEアプリケーションの入れ替えは,サーバ管理コマンドを使用して実行します。通常のデプロイ操作のほかに,リデプロイ機能やリロード機能を使用した入れ替えもできます。

アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの場合には,リデプロイ機能を使用して入れ替えができます。リデプロイでは,入れ替え前のJ2EEアプリケーションに対して設定した属性情報を入れ替え後のJ2EEアプリケーションに引き継げるため,少ない手順で高速に入れ替えができます。

展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションの場合には,J2EEアプリケーションを構成するクラスファイルなどの更新を検知し,更新したJ2EEアプリケーションをリロードする機能を使用できます。この機能を使用することで,J2EEアプリケーションを再デプロイしなくても,デプロイ済みのEJB-JAR,サーブレットやJSPを動的に入れ替えられるようになります。

また,J2EEアプリケーションを入れ替えるときに,既存のJ2EEアプリケーションの名前を変更することによって,J2EEアプリケーションの世代も管理できます。

24時間サービス提供が必要なJ2EEアプリケーションを入れ替える場合には,Webアプリケーションのサービスの部分閉塞やCTMの使用によって,サービスを停止しないでJ2EEアプリケーションを入れ替えることもできます。

J2EEアプリケーションの入れ替えと保守については,マニュアル「Cosminexus システム運用ガイド」を参照してください。サーバ管理コマンドの操作については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。

(3) サーバ管理コマンドでのアーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの作成

サーバ管理コマンドでは,作成済みのEJB-JARファイルやWARファイルなどをEAR形式またはZIP形式にアセンブルして,アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションを作成することもできます。サーバ管理コマンドでのアーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの作成の流れを次の図に示します。

図9-13 サーバ管理コマンドでのアーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの作成の流れ

[図データ]

ここでは,図中の作業のうち,J2EEアプリケーションの作成の作業について説明します。ほかの作業については,「(1) J2EEアプリケーションの新規設定の流れ」を参照してください。

J2EEアプリケーションの構成によって,インポートするファイルや作業の手順が異なります。

サーバ管理コマンドでのJ2EEアプリケーションの作成については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。