JP1/Performance Management - Analysis
稼働性能の将来値を予測したり,性能が低下する時期やボトルネックになる可能性の高い個所を把握したりすることで,問題の発生を未然に防ぐプロアクティブなシステム管理を実現できます。
PFM - Analysisでは,収集したメトリック値を基に将来のメトリック値を計算し,将来値を予測します。予測には次の四つの方法があります。どの予測方法を採用するかは,システム構成やシステムの運用状況によって異なりますが,次の説明を参考にしてください。なお,予測を実行する方法については,「6.2 予測の実行」を参照してください。
- 特定のメトリックを対象にして値の推移を調べたい場合
- 収集したデータの傾向を知りたい:トレンド表示((1)参照)
- 将来の値を知りたい:メトリック値の予測((2)参照)
- 複数のオブジェクトの中から,性能低下が予想されるメトリックを抽出したい場合
- 危険域に達する時刻を予測したい:危険域到達時刻予測((3)参照)
- 特定のメトリック値を相対的に比較して性能低下が発生しそうなオブジェクトを調査したい:メトリック値ランキング((4)参照)
- <この節の構成>
- (1) トレンド表示
- (2) メトリック値の予測
- (3) 危険域到達時刻の予測
- (4) メトリック値ランキング
メトリック値が増加傾向にあるのか,減少傾向にあるのかを示すトレンド線を表示します。トレンド線は,メトリック値を基に,直線近似法,指数平滑法,移動平均法などを用いて生成されます。その後のメトリック値の推移を予測するための材料として利用できます。
ある時点のメトリック値の将来値を予測し,予測線を表示します。
予測線は,メトリック値を基に,線形近似法を用いて算出されます。これによって,稼働性能が低下するオブジェクトを割り出せます。
メトリックの危険度が危険域に到達する時刻を予測し,到達予測時刻が早いメトリックから順番に表示します。到達予測時刻は,指定した期間のメトリック値を基に,線形近似法を用いて算出されます。対処が必要なオブジェクトの優先順位を判断する材料として利用できます。
複数のオブジェクトで,メトリック値の大きい順または小さい順に表示します。これによって,相対的にボトルネックになる可能性が高い部分を把握できます。
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