JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス
JP1イベント受信監視ジョブ定義情報の記述方法を説明します。
JP1イベント受信監視ジョブ定義情報の形式,およびパラメーターを次に示します。
- 形式
[evwid=イベントID;] [evusr="イベント発行元ユーザー名";] [evgrp="イベント発行元グループ名";] [evhst="イベント発行元ホスト名";] [evipa=イベント発行元IPアドレス;] [evwms="メッセージ";] [evdet="イベント詳細情報";] [evwsv=em[:al[:cr[:er[:wr[:no[:in[:db]]]]]]];] [evwfr=任意の拡張属性名:"値";] [evtmc={n|a|n:"ファイル名"|a:"ファイル名" |d:"ファイル名"|b:"ファイル名"};] [evuid=イベント発行元ユーザーID;] [evgid=イベント発行元グループID;] [evpid=イベント発行元プロセスID;] [jpoif=?マクロ変数名?:引き継ぎ情報名;] [etm=n;] [fd=実行所要時間;] [ex="実行ホスト名";] [ha={y|n};] [eu={ent|def};] [evesc={no|分};] [ets={kl|nr|wr|an};]
- パラメーター
- evwid=イベントID;
- 受信対象のイベントIDを定義します。
- 指定できる値は,16進数の値で,00000000:00000000〜FFFFFFFF:FFFFFFFFです。
- evusr="イベント発行元ユーザー名";
- 受信対象のイベント基本情報中の,イベント発行元ユーザー名を定義します。
- 指定できる文字数は,1〜20(単位:バイト)です。
- ユーザー名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- なお,ユーザー名には正規表現が使用できます。
- evgrp="イベント発行元グループ名";
- 受信対象のイベント基本情報中の,イベント発行元グループ名を定義します。
- 指定できる文字数は,1〜20(単位:バイト)です。
- グループ名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- なお,グループ名には正規表現が使用できます。
- evhst="イベント発行元ホスト名";
- 受信対象のイベント基本情報中の,イベント発行元ホスト名を定義します。
- 指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
- ホスト名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- なお,ホスト名には正規表現が使用できます。
- evipa=イベント発行元IPアドレス;
- 受信対象のイベント基本情報中の,イベント発行元IPアドレスを定義します。
- 指定できる値は,「XXX.YYY.xxx.yyy」の形式で,0.0.0.0〜255.255.255.255です。「XXX」「YYY」「xxx」「yyy」に指定できる値は,それぞれ0〜255です。
- evwms="メッセージ";
- 受信対象のイベントのメッセージ部分と比較する文字列を定義します。
- 指定できる文字数は,1〜1,024(単位:バイト)です。
- メッセージ中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- なお,メッセージには正規表現が使用できます。
- evdet="イベント詳細情報";
- 受信対象のイベントの詳細情報部分と比較する文字列を定義します。
- 指定できる文字数は,1〜1,024(単位:バイト)です。
- 詳細情報中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- なお,詳細情報には正規表現が使用できます。
- evwsv=em[:al[:cr[:er[:wr[:no[:in[:db]]]]]]];
- 受信対象のイベント拡張属性の重大度を定義します。
- em:「Emergency」を一致条件とします。
- al:「Alert」を一致条件とします。
- cr:「Critical」を一致条件とします。
- er:「Error」を一致条件とします。
- wr:「Warning」を一致条件とします。
- no:「Notice」を一致条件とします。
- in:「Information」を一致条件とします。
- db:「Debug」を一致条件とします。
- evwfr=任意の拡張属性名:"値";
- 受信対象のイベント拡張属性に対して,ユーザー任意の属性名および属性値を指定している場合に,「evwfr=任意の拡張属性名:"値"」の形式で定義します。
- 指定できる文字数は,1〜2,048(単位:バイト)です。複数指定できます(「evwfr=任意の拡張属性名:"値";」の形式で,バイト数の合計が2,048バイトまで複数指定できます)。
- 値中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- なお,値には正規表現が使用できます。
- evtmc={n|a|n:"ファイル名"|a:"ファイル名"|d:"ファイル名"|b:"ファイル名"};
- 終了判定条件を定義します。省略した場合,nが仮定されます。
- n:常に正常終了とします。
- a:常に異常終了とします。
- n:"ファイル名":メッセージが指定したファイルの内容と一致すれば正常終了とします。
- a:"ファイル名":メッセージが指定したファイルの内容と一致すれば異常終了とします。
- d:"ファイル名":詳細情報が指定したファイルの内容と一致すれば正常終了とします。
- b:"ファイル名":詳細情報が指定したファイルの内容と一致すれば異常終了とします。
- ファイル名に指定できる文字数は,1〜256(単位:バイト)です。
- evuid=イベント発行元ユーザーID;
- 受信対象のイベント基本情報中の,イベント発行元ユーザーIDを定義します。
- 指定できる値は,−1〜9,999,999,999です。
- evgid=イベント発行元グループID;
- 受信対象のイベント基本情報中の,イベント発行元グループIDを定義します。
- 指定できる値は,−1〜9,999,999,999です。
- evpid=イベント発行元プロセスID;
- 受信対象のイベント基本情報中の,イベント発行元プロセスIDを定義します。
- 指定できる値は,−1〜9,999,999,999です。
- jpoif=?マクロ変数名?:引き継ぎ情報名;
- マクロ変数名は,「?AJS2xxxxxxxxx?」の形式で指定します。文字列(「xxxxxxxxx」の部分)の前に「AJS2」を指定し,全体を「?」で囲みます。文字列(「xxxxxxxxx」の部分)に指定できるのは,英(ただし,大文字だけ)数字と,「.(ピリオド)」だけです。
- マクロ変数名(「?AJS2xxxxxxxxx?」の部分)に指定できる文字数は,1〜64(単位:バイト)です。
- このパラメーターは,「jpoif=?マクロ変数名?:引き継ぎ情報名;」の形式で,バイト数の合計が2,048バイトまで指定できます。
- このパラメーターでは,後続のUNIXジョブ,PCジョブ,およびアクションジョブに対してイベント情報を引き継げます。
- etm=n;
- 実行打ち切り時間を,実行開始時刻からの相対分で定義します。指定できる値は,1〜1,440(単位:分)です。起動条件内のジョブの場合,このパラメーターは無効になります。
- fd=実行所要時間;
- 終了遅延監視するジョブの実行所要時間を定義します。
- 指定できる値は,10進数の値で1〜1,440(単位:分)です。
- ex="実行ホスト名";
- ジョブを実行するエージェントホスト名を定義します。指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
- ha={y|n};
- ジョブの実行を保留するかを定義します。省略した場合,nが仮定されます。起動条件内のジョブの場合,このパラメーターは無効になります。
- y:保留します。
- n:保留しません。
- eu={ent|def};
- ジョブ実行時のJP1ユーザーを定義します。省略した場合,entが仮定されます。イベントジョブの場合,このパラメーターの指定は無視されます。
- ent:ジョブネットを登録したJP1ユーザーをジョブ実行時のJP1ユーザーとします。
- def:ジョブを所有するJP1ユーザーをジョブ実行時のJP1ユーザーとします。
- evesc={no|分};
- JP1イベント受信監視ジョブが実行された直後(JP1イベントの監視を始める前)に,それ以前に発生したJP1イベントを受信監視の対象とするかどうかを定義します。省略した場合,noが仮定されます。
- no:過去のJP1イベントを検索しません。
- 分:JP1イベント受信監視ジョブが実行された時刻から指定された時間だけさかのぼった時刻以降のJP1イベントを検索します。指定できる値は,10進数の値で,1〜720(単位:分)です。
- ets={kl|nr|wr|an};
- 実行打ち切り時間が経過したあとのイベントジョブの状態を定義します。省略した場合,klが仮定されます。起動条件内のジョブの場合,このパラメーターは無効になります。
- kl:強制終了
- nr:正常終了
- wr:警告検出終了
- an:異常検出終了
- 注意事項
- イベントジョブの受信情報を引き継ぎ情報として,標準ジョブやアクションジョブのパラメーターに引き継ぐ場合で,引き継ぐ情報に「"(ダブルクォーテーションマーク)」が含まれるとき,「\」を前に付けて指定する必要があります。「\」を付けない場合,受信情報を引き継いでも「"(ダブルクォーテーションマーク)」が無視されるなどの現象が発生します。これを防止するためには,「"(ダブルクォーテーションマーク)」を含むデータを指定したとおりに引き継ぎ情報として引き継がせるオプションを設定してください。
- 設定については,Windowsホストの場合は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 7.13 「"(ダブルクォーテーションマーク)」を含むデータをイベントジョブの引き継ぎ情報に使用するための設定」を,UNIXホストの場合は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 16.9 「"(ダブルクォーテーションマーク)」を含むデータをイベントジョブの引き継ぎ情報に使用するための設定」を参照してください。
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