JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス
形式
ajsevput
[/i:イベントID]
[/m:メッセージ]
[/h:ホスト名]
[/f:ajsevputスクリプトファイル名]
機能
JP1イベントを送信します。
このコマンドは,JP1 Version 5以前からの移行時に使用してください。JP1 Version 5のajsevputコマンドの機能の範囲だけで動作します。新たにJP1イベントを送信したい場合は,イベントサービスの機能拡張に対応した,次に示すどれかの方法で対処してください。
- JP1イベント送信ジョブを使用する。
- JP1/Baseのjevsendコマンドを使用する。
- JP1/IMのJevRegistEvent関数を使用する。
実行権限
なし
引数
/i:イベントID
送信したいJP1イベントのイベントIDを指定します。
指定できる値は,0〜1FFF,および7FFF8000〜7FFFFFFFです。省略した場合,0が仮定されます。
/m:メッセージ
JP1イベントとして送信するメッセージを指定します。
指定できる文字数については,後述の「注意事項」を参照してください。
メッセージ中に空白文字を使用したい場合は,/fオプションを使用してください。
/h:ホスト名
JP1イベントの送信先ホスト名を指定します。
指定できる文字数は,1〜15(単位:バイト)です。省略した場合,自ホスト名が仮定されます。
送信先ホストの名称が15バイト以上の場合の対処については,後述の「注意事項」を参照してください。
/f:ajsevputスクリプトファイル名
JP1イベントの送信に関する情報(送信したいJP1イベントのイベントID,イベント送信先ホスト名など)が定義されている,ajsevputスクリプトファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
ajsevputスクリプトファイルの記述方法については,後述の「補足事項」を参照してください。
- このコマンドはWindowsだけで実行できます。UNIXでは実行できません。また,このコマンドは,Windows Server 2003(IPF),Windows Server 2008,およびWindows Server 2008(IPF)では提供していません。
- 送信したいJP1イベントの,イベントID,メッセージ,およびイベント送信先ホスト名が,コマンドの引数で指定した値とajsevputスクリプトファイルで指定した値とで異なる場合,コマンドの引数で指定した値が有効になります。
- 詳細情報,メッセージに指定できる文字数は次のとおりです。
なお,上記の制限値はメッセージの終端文字('\0')を含みます。
- 詳細情報(テキスト形式)だけの場合:1〜1,023(単位:バイト)
- 詳細情報(バイナリー形式)だけの場合:1〜1,024(単位:バイト)
- 詳細情報(任意ファイルに指定)だけの場合:1〜1,024(単位:バイト)
- 詳細情報(テキスト形式)およびメッセージの場合:合計で1〜1,022(単位:バイト)
- 詳細情報(バイナリー形式)およびメッセージの場合:合計で1〜1,023(単位:バイト)
- 詳細情報(任意ファイルに指定)およびメッセージの場合:合計で1〜1,023(単位:バイト)
- コマンドを実行するユーザーに対して,ajsevputスクリプトファイル,および詳細情報の入力ファイルに「読み取り」以上のアクセス権を与えてください。
- JP1イベント送信先ホスト名は,必ず15バイト以内で指定してください。16バイト以上のホスト名を持つホストにJP1イベントを送信したい場合は,「システムフォルダ\System32\DRIVERS\ETC\HOSTS」にそのホスト名の別名を15バイト以内で定義し,このコマンドには15バイト以内のホスト名を指定してください。
- このコマンドは,クラスタシステムには対応していません。
- このコマンドは,複数LAN接続には対応していません。
戻り値
0 正常終了。 1 JP1/Baseイベントサービスが起動していない。 2 JP1イベント送信先ホストでJP1/Baseイベントサービスが起動していない。 3 メモリーが不足している。 4 ホスト名の指定が不適切である。 5 イベントIDの指定が不適切である。 6 入出力エラーが発生した。 7 詳細情報に指定した文字列と,メッセージに指定した文字列の合計が1,024バイトを超えている。 8 イベント機能に対する設定が不適切である。 9 ajses.dllが所定のフォルダにない。 10 引数の指定が不適切である。 11 同じ引数を複数指定している。 12 スクリプトファイルの記述内容が不適切である。 13 スクリプトファイルが見付からない。 14 スクリプトファイルにアクセスできない。 16 データ入出力ファイルが見付からなかった。 17 データ入出力ファイルにアクセスできない。 99 システムエラーが発生した。
ajsevputスクリプトファイルの記述方法を説明します。必要に応じて,「ajsevputスクリプトファイルの記述例」も参照してください。
ajsevputスクリプトファイルは,テキスト形式のファイルです。「キーワード=指定値(改行)」の形式で指定します。キーワードの指定方法を次に示します。
- EVENTID
- 送信したいJP1イベントのイベントIDを指定します。
- 指定できる値は,0〜1FFF,および7FFF8000〜7FFFFFFFです。省略した場合,0が仮定されます。イベントIDは複数指定できません。
- HOST
- JP1イベントの送信先ホスト名を指定します。
- 指定できる値は,1〜15(単位:バイト)です。省略した場合は,自ホスト名が仮定されます。
- 送信先ホストの名称が15バイト以上の場合の対処については,前述の「注意事項」を参照してください。
- MESSAGE
- JP1イベントとして送信するメッセージを指定します。
- 指定できる文字数については,前述の「注意事項」を参照してください。
- なお,メッセージの途中に空白文字を使用できます。
- INFTYPE
- JP1イベントとして送信する詳細情報の形式を指定します。
- バイナリー形式の詳細情報を送信したい場合:INFTYPE=BIN
- テキスト形式の詳細情報を送信したい場合:INFTYPE=TEXT
- なお,このキーワードを指定する場合は,必ずこのキーワードのあとにINFDATAを指定してください。
- INFDATA
- JP1イベントとして送信する詳細情報の内容を指定します。
- INFTYPEを指定する場合は,必ずINFTYPEの後ろにこのキーワードを指定してください。
- ajsevputスクリプトファイルに直接記述する場合:INFDATA=詳細情報
- 別のファイルの内容を参照させたい場合:INFDATA=ファイル名
この場合,テキスト中の改行文字は終端文字('\0')に変換しておいてください。
ファイル名に指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
- 詳細情報に指定できる文字数,ファイル内に指定できる文字数については,前述の「注意事項」を参照してください。
JP1イベントの送信条件と,ajsevputスクリプトファイルの記述内容を示します。
- JP1イベントの送信条件
- 送信したいJP1イベントのイベントID:0x111
- イベント送信先ホスト名:NTSERVER
- メッセージ:ajsevput script example
- 詳細情報の形式:バイナリー形式
- 詳細情報の内容:任意のファイル(C:\users\user01\detail.txt)
- ajsevputスクリプトファイルの記述内容
EVENTID=111 HOST=NTSERVER MESSAGE=ajsevput script example INFTYPE=BIN INFDATA="C:\users\user01\detail.txt"
使用例1
イベントID「0x111」,メッセージ「ajsevput_sample」であるイベントをホスト「NTSERVER」に送信します。
ajsevput /i:111 /h:NTSERVER /m:ajsevput_sample
使用例2
ajsevputスクリプトファイル「script.txt」を指定してイベントを送信します。
ajsevput /f:script.txt
Copyright (C) 2006, 2010, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 2006, 2010, Hitachi Software Engineering Co., Ltd.