JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド
形式
ajsembdbunset {-r[-e]|-e[-r]} [-id 組み込みDBセットアップ識別子] [-i 組み込みDB運用ディレクトリ名称]形式1(OSに登録された組み込みDBを解除:UNIX限定)
ajsembdbunset -r [-id 組み込みDBセットアップ識別子] [-i 組み込みDB運用ディレクトリ名称]形式2(組み込みDBの再構築)
ajsembdbunset -e [-id 組み込みDBセットアップ識別子] [-i 組み込みDB運用ディレクトリ名称]
機能
組み込みDBをアンセットアップします。
組み込みDBの稼働状態に関係なく実行できます。また,アンセットアップする組み込みDBにスケジューラーデータベースを作成しているすべてのスケジューラーサービスが停止中の場合だけ実行できます。
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
- JP1/AJS2 - Managerのインストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
- /opt/jp1ajs2/tools/
引数
-r
組み込みDBをバージョンアップする場合に指定します。
このオプションはUNIX限定オプションです。
このオプションを指定して実行すると,指定したディレクトリで運用されている組み込みDBのOS登録を解除します。組み込みDBのデータは削除されません。
-e
組み込みDBを再構築する場合に指定します。
組み込みDBのデータを削除しますので,データを保存しておきたい場合は,事前にデータを退避してください。
UNIXの場合,-eオプションを指定したときは,指定したディレクトリで運用されている組み込みDBのOS登録の解除も行います。
-id 組み込みDBセットアップ識別子
組み込みDBを識別するセットアップ識別子を「_JAn」(nは0〜9またはA〜Z)の4文字で指定します。
このオプションを省略した場合は,_JA0が仮定されます。
登録済みのセットアップ識別子および組み込みDB運用ディレクトリは,ajsembdbidlistコマンドで確認できます。
ajsembdbidlistコマンドの詳細は,「20. セットアップ時に使用するコマンド ajsembdbidlist」を参照してください。
-i 組み込みDB運用ディレクトリ名称
組み込みDBの運用ディレクトリ名称を指定します。
このオプションは,ajsembdbbuildコマンドが正常に終了しなかった場合など,-idオプションを指定したアンセットアップが行えない場合だけ使用してください。
注意事項
- このコマンドを実行した場合,次に示すメッセージが出力されます。
出力メッセージ:ssss Embeddb DELETE?(y/n):
ssss:セットアップ識別子
環境削除の確認メッセージですので,問題ない場合は「y」を入力してください。
- このコマンドを実行する場合,指定した運用ディレクトリが正しいかを確認してください。
- このスクリプトを実行する前に,JP1/AJS2 - Managerホストで論理ホストを含め,すべてのJP1/AJS2サービス,JP1/AJS2 Monitorサービス,およびJP1/AJS2 Console Agentサービスを停止してください。サービスを停止しないでこのスクリプトを使用した場合でも,正常終了する場合があるので注意してください。
- このコマンドは,スケジューラーサービスが起動していても,組み込みDBを強制的に終了させてしまうため,スケジューラーサービスが起動しているかどうかを確認する必要があります。
- このコマンドはスクリプトで実装されています。このため,オプションに不当に長い文字列や不正な文字列や値を指定すると,予期しないエラーが発生することがあります。オプション指定値は,DBMSおよびJP1/AJS2で規定されている範囲内の文字列または数値を指定してください。
- このコマンドを同時に複数実行しないでください。同時に複数実行した場合,次に示す現象が起こるおそれがあります。
- 不当なメッセージを出力したり,本来出力するはずのメッセージを出力しなかったりするなど,メッセージ出力が不正になる。
- このコマンドが,不当にエラーになる。
- -rオプションだけの実行でOS登録を解除したあとは,組み込みDBのバージョンアップ作業が終了するまで,組み込みDB操作コマンドは使用できません。使用した場合,KAVS2115-Eエラーになります。
- クラスタ運用時,このコマンドは実行系ホストと待機系ホストの両方で実行してください。実行系ホスト(ajsembdbbuildコマンドの-ehオプションに指定したホスト)では,共有ディスクをマウントした状態で実行してください。なお,このコマンドを実行する場合は,実行系ホストから実行してください。実行系ホストで実行する前に待機系ホストで共有ディスクをマウントした状態でこのコマンドを実行するとKFPS04619-Eエラーになります。その場合は,実行系ホストに共有ディスクをマウントしてこのコマンドを実行したあと,待機系ホストで-iオプションを指定して再度このコマンドを実行してください。
- 組み込みDBを強制停止させている場合は,いったん起動して正常停止させたあとに実行してください。
- Windows Server 2008のマシンでこのコマンドを実行する際には,コマンドプロンプトを管理者として起動する必要があります。コマンドプロンプトを起動する際は,Windowsの[スタート]メニューの[コマンドプロンプト]を右クリックし,ショートカットメニューから[管理者として実行]を選択してください。なお,UAC機能が無効の場合は,コマンドプロンプトを管理者として起動する必要はありません。
- Windows Server 2008でUAC機能が無効の場合に,Administrators権限のないユーザーでこのコマンドを実行すると,コマンドは正常終了しますが,アンセットアップは正常に行われません。Administrators権限のあるユーザーでこのコマンドを再実行してください。
戻り値
0 正常終了。 0以外の値 異常終了。
エラー発生時の対処
コマンドエラー発生時は,次に示す表に従って対処してください。
メッセージID 現象 対処方法 KAVS0996-E 指定したオプションに誤りがあります。 オプションの指定内容を見直してください。 KAVS2104-E 組み込みDBがセットアップされていません。 すでに組み込みDBの環境は削除されています。 KAVS2115-E 組み込みDBがインストールされていません。 削除する組み込みDBがインストールされていません。 KAVS2116-E 指定したオプションに誤りがあります。 メッセージに出力されているオプションを見直して再実行してください。 KAVS2117-E コマンド実行時にエラーが発生しました。 保守情報に出力されているメッセージを参照してください。
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