JP1/Base 運用ガイド
機能
キーを追加,または削除したり,キーファイルを再構築したりします。追加,削除,および再構築するキーの情報は,テキストエディターやUNIXのviなどのエディターを使用して,キー定義パラメーターファイルに定義しておきます。
- キーの追加
- キー項目名やキーの定義情報を,キー定義ファイルへ追加します。また,追加するキーに対応するキーファイルを作成します。
- キーの削除
- キー項目名やキーの定義情報を,キー定義ファイルから削除します。また,削除するキーに対応するキーファイルを削除します。
- キーの再構築
- 指定されたキーに対応するキーファイルを,現在のキー定義内容で再作成します。
形式
Jiskeymnt ファイル名(Windowsの場合) Jiskeymnt [ファイル名 ...](UNIXの場合)
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
- インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
- /opt/jp1base/bin/
引数
ファイル名
キーを編集するISAMファイルの情報を記述した,キー定義パラメーターファイルのファイル名を指定します。
Windowsの場合,スペースを含むファイル名を指定する場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲みます。
UNIXの場合,省略時は,ISAMファイルのキー定義情報を標準入力から読み込みます。複数のファイルを指定する場合は,ファイル名を1文字以上のスペースで区切ります。また,ワイルドカード(*)を使用してファイルを指定できます。
- (例)
- Windowsの場合の指定例を次に示します。
- ディレクトリc:\dataにあるすべてのファイルを指定します。
Jiskeymnt c:\data\*- ディレクトリc:\dataにある,ファイル名がSAMPLEで始まるファイルを指定します。
キー定義パラメーターファイルの定義方法
キーの追加,削除,および再構築で使用するキー定義パラメーターファイルの定義方法を説明します。
パラメーターファイルの指定内容
キー定義パラメーターファイルに指定する内容を,次の表に示します。
表13-5 キー定義パラメーターファイルの指定内容(キーの追加,削除,および再構築)
キーワード 形式 内容 fi- ファイル名※1 ISAMファイルのファイル名を指定する。パス名を含めて指定できる。OSのファイル名の規則に従うこと。
Windowsの場合,スペースを含むファイル名は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲む。
UNIXの場合,指定できるファイル名の最大長は,ファイル名の長さに関するOSの制限値よりも4文字短い。an- キー項目名※2 キーを追加するとき,キー項目名を指定する。 dn- キー項目名※2 キーを削除するとき,キー項目名を指定する。 rn- キー項目名※2 キーを再構築するとき,キー項目名を指定する。すべてのキーを再構築する場合は,キー項目名を省略する。 ke- t=キー属性
,p=キー位置
,l=キー長
[,ISDESC]キーを追加するとき,キーの詳細を指定する。キー追加時は,必ず指定する。合成キーの場合,構成項目ごとに指定する。※3
- キー属性
- 次のどれかを指定する。
- c:文字型(CHARTYPE)
- i:2バイト整数型(INTTYPE)
- l:4バイト整数型(LONGTYPE)
- f:計算機浮動型(FLOATTYPE)
- d:計算機倍長型(DOUBLETYPE)
- キー位置
- レコード種別に応じて,次のように指定する。
- 固定長の場合:0〜(レコード長−1)の範囲
- 可変長の場合:0〜(最小レコード長−1)の範囲
- キー長
- キー属性に応じて,次のように指定する。
- c(文字型)の場合:1〜255の範囲
- i(2バイト整数型)の場合:2
- l(4バイト整数型)の場合:4
- f(計算機浮動型)の場合:4
- d(計算機倍長型)の場合:8
- ISDESC
- キーの要素が降順型であることを示す。省略時は昇順型とする。
cp- 重複情報,圧縮情報 キーを追加するとき,キーの重複および圧縮の情報を16進4桁で指定する。
- ビット位置15:重複キー順序保証
- キー値が重複した場合のキー作成順を保証するかを指定する。
- 0:保証する
- 1:保証しない
- ビット位置14:スパースキーの有無
- 0:なし
- 1:あり
- ビット位置1〜13:予備(Windowsの場合)
- (0000000000)2固定
- ビット位置4〜13:予備(UNIXの場合)
- (0000000000)2固定
- ビット位置1〜3:圧縮レベル※4(UNIXの場合)
- (111)2:完全圧縮
- (000)2:圧縮なし
- ビット位置0:重複キーの許可
- 0:認めない
- 1:認める
sp- スパース文字 キーを追加するとき,スパース文字の内部値を16進2桁で指定する。cpパラメーターでスパースキーありを指定した場合に指定する。
- 注※1
- 末尾に".KDF",".DRF",および".K01"〜".K99"を付けたファイル名は指定できない。
- 注※2
- 各キー項目名は半角で31バイトまで指定できる。また,an-パラメーターのキー項目名に"K01"〜"K99"は指定できない。
- 注※3
- キー属性,キー位置,キー長,および順序(ISDESC)がすべて同じ構成項目を,複数指定できない。
- 注※4
- このISAMファイル管理では,圧縮レベルの指定内容に関係なく,キーは圧縮される。
キー定義パラメーターファイルには,追加するキー,削除するキー,および再構築するキーを,同時に指定できます。また,それぞれ複数のキーを指定できます。
パラメーターの記述方法
キー定義パラメーターファイルのパラメーターの記述方法を,次に示します。
パラメーターファイル定義時の注意事項
キー定義パラメーターファイルを定義するときの注意事項を,次に示します。
- 各パラメーターの間には,1個以上のスペースを指定してください。
- (例)
- fi-isamfile△rn-subkey1△...
- (凡例)△:スペース
- パラメーター内にスペースは指定できません。
- (例)
- ke-t=c△,p=10...
- (凡例)△:スペース
注意事項
- 主キーの追加,および削除はできません。
- キーの追加,および再構築では,ワークファイルを使用します。
- UNIXで,複数のファイルを指定したときに,処理の途中で入出力エラーが発生した場合や,ファイルがなかった場合は,その時点でコマンドの実行は終了します。
戻り値
0 正常終了 1 異常終了
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