JP1/Base 運用ガイド
機能
イベントサービスのプロセス群(jevservice)が起動または終了しているかどうかを確認するコマンドです。このコマンドを実行すると,イベントサービスのプロセス群の動作状況が確認できます。イベントサービスのプロセスについては,「付録B プロセス一覧」を参照してください。
形式
jevstat [イベントサーバ名] [-t 時間(秒)]
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
- インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
- /opt/jp1base/bin/
引数
イベントサーバ名
クラスタシステムなどで運用している場合に,イベントサービスのプロセス群が起動または終了しているか確認したいイベントサーバ名を指定します。大文字,小文字は区別されます。このオプションを省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。イベントサーバ名は255バイト以内の文字列で指定してください。
-t 時間(秒)
jevstatコマンドの実行終了を待つ時間を秒単位で指定します。指定できる値は,1〜32,767(単位:秒)です。指定した時間内にjevstatコマンドの実行が終わらない場合,jevstatコマンドの実行が失敗したと見なします。デフォルトは60秒です。
注意事項
- イベントサービス起動直後にjevstatコマンドを実行すると,エラーメッセージ「KAJP1706-E イベントサーバに接続できません」が出力される場合があります。このようなときは,イベントサービスの起動から数秒あけてjevstatコマンドを実行してください。
- jevstatコマンドを実行し,統合トレースログに「KAJP1775-E 通信データの送受信に失敗しました(保守情報)」が出力された場合には,コマンドの実行がタイムアウトしているおそれがあります。-tオプションにコマンドの実行終了を待つ時間を指定して,jevstatコマンドを再実行してください。
戻り値
0 すべてのプロセスが起動している 1 異常終了(コマンドの処理でエラーが発生) 4 一部のプロセスが起動している 8 すべて停止している 12 異常終了(イベントサーバがエラーを返した)
補足事項
UNIX上のクラスタシステムで運用している場合,論理ホストの異常検知スクリプトにjevstatコマンドを組み込んで利用できます。この場合,論理ホスト上で動作させるイベントサーバ名の大文字小文字を意識して正しく指定してください。論理ホスト用イベントサーバ名は,イベントサーバインデックスファイル(index)に定義されているので,これを参考にして指定してください。
イベントサーバインデックスファイル(index)の定義例と,それを基にjevstatコマンドを実行した場合の実行結果を次に示します。
- イベントサーバインデックスファイル(index)内の定義例
server * default server HOSTZZ /jp1/share/
- jevstatコマンド実行例と実行結果
jevstatコマンド実行例 実行結果 jevstat 物理ホスト上のイベントサーバの状態を表示します。 jevstat hostzz 指定されたイベントサーバ名が見つからない旨のエラーメッセージを表示します。 jevstat HOSTZZ 論理ホスト上のイベントサーバの状態を表示します。
使用例
jevstatコマンドの実行例をWindows,UNIXに分けて次に示します。
- Windowsの場合
E:\>jevstat KAJP1771-I HOST1の状態通知処理を開始します 稼働中のプロセスを表示します プロセス名称 プロセスID jevservice 1234 KAJP1772-I プロセスは全て起動しています
- UNIXの場合
$ /opt/jp1base/bin/jevstat KAJP1771-I HOST1の状態通知処理を開始します 稼働中のプロセスを表示します プロセス名称 プロセスID jevservice 2098 KAJP1772-I プロセスは全て起動していますKAJP1772-Iは,イベントサーバとして必要なプロセスがすべて起動しているときに表示されるメッセージです。
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