JP1/Base 運用ガイド
機能
イベントサーバにJP1イベントを登録し,登録に成功したかどうか確認できるコマンドです。イベントサービスが起動した状態にもかかわらずJP1イベントが登録されない場合に,登録の確認を行うために使用するコマンドです。
形式
jevsendd [-i イベントID] [-m メッセージ] [[-e 拡張属性名=拡張属性値] ...] -d 送信先イベントサーバ名 [-s 送信元イベントサーバ名] [-f 初期ポーリング間隔(秒)] [-p ポーリング間隔(秒)] [-t 確認回数]
実行権限
Windowsの場合:なし
UNIXの場合:なし
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
- インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
- /opt/jp1base/bin/
引数
-i イベントID
登録するJP1イベントのイベントIDを指定します。指定できる範囲は,0〜1FFF,7FFF8000〜7FFFFFFFです。このオプションを省略すると,0が仮定されます。
-m メッセージ
登録するJP1イベントのメッセージテキストを指定します。メッセージテキストは,1,023バイト以下の文字列で指定してください。
-e 拡張属性名=拡張属性値 ...
登録するJP1イベントの拡張属性を指定します。登録する拡張属性の設定は「-e 拡張属性名=拡張属性値」を1組として複数記述できます。「=」と拡張属性値の間には空白(スペースやタブなど)を入れないでください。拡張属性とは次に示す内容の100個までの集まりのことです。なお,すべての属性値の長さの合計が,10,000バイトに制限されます。
拡張属性 内容 形式 拡張属性名 属性の意味を表す名称 英数字またはアンダーライン(英字は大文字,先頭は英字)から成る32バイトまでの文字列 拡張属性値 属性の内容 文字列(0〜10,000バイト) なお,拡張属性名にSEVERITYを指定したJP1イベントは,JP1/IM - Viewの[イベントコンソール]画面の一覧に表示されます。SEVERITYの拡張属性値は,「14.1.2 拡張属性」の項目「重大度」の内容の中から指定し,必ず先頭を大文字にしてください。
-d 送信先イベントサーバ名
送信先のイベントサーバ名を指定します。イベントサーバ名は255バイト以内の文字列で指定してください。
- 注意事項
- このオプションを指定して送信したJP1イベントは自ホストのイベントサーバからは,取得できません。
- このオプションを指定して,JP1イベントを他ホストのイベントサーバに送信する場合,イベントサーバ設定ファイルで設定したforward-limitパラメーターの指定によるリトライの対象にはなりません。
-s 送信元イベントサーバ名
転送のために使用するイベントサーバ名を指定します。指定できるイベントサーバは自ホストで稼働しているイベントサーバに限ります。このオプションを省略すると,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名がイベントサーバ名として仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,自ホスト名と同じイベントサーバ名が仮定されます。イベントサーバ名は255バイト以内の文字列で指定してください。
このオプションは,主にクラスタシステムで使用します。
-f 初期ポーリング間隔(秒)
JP1イベントを送信先イベントサーバへ送信してから最初の到達確認までの待ち時間を1から10秒で指定します。このオプションを省略すると,3秒が仮定されます。
-p ポーリング間隔(秒)
初回の到達確認でJP1イベントが到達していなかった場合,2回目以降の到達確認をする間隔を3から600秒で指定します。このオプションを省略すると,10秒が仮定されます。
-t 確認回数
2回目以降の到達確認の確認回数を0から999で指定します。このオプションを省略すると,0が仮定されます。
注意事項
- オプションと値の間には1個以上の半角のスペースを入れてください。
- メッセージテキスト,拡張属性値の途中にスペースを入れる場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲んで指定してください。
- ダブルクォーテーションマーク(")の前に円記号を付けた場合(\"),ダブルクォーテーションマークとして解釈されます。
- 次に示す特殊文字を含む場合,ダブルクォーテーションマーク(")で囲む必要があります。
# ; | & ( ) ^ < > スペース タブ
- コマンドのオプションで指定できるバイト数は,OSの制限に依存しますので,各OSの制限内で設定してください。
- UNIXシステムで,メッセージまたは拡張属性に日本語の非ASCII文字を含める場合,LANG環境変数に,使用する文字コードを表す正しい値を設定しておいてください。
- このコマンドは,到達確認がされるか,エラーを検知するまで制御を返しません。
戻り値
0 正常終了 1 引数エラー 2 処理は続行中(最大到達待ち時間内に到達確認ができなかった場合) 3 転送に失敗した 255 そのほかのエラー 補足事項
-f,-p,-tオプションを指定した場合の動作を次の図に示します。
最大到達待ち時間は,次の式で求まります。
最大到達待ち時間 = -fで指定した秒数 + -pで指定した秒数 × -tで指定した回数最大到達待ち時間内に到達確認ができなかった場合,エラーメッセージを出力して終了します。
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