JP1/Base 運用ガイド
動作定義ファイル(ntevent.conf)のフィルターの定義例を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) OR条件とAND条件の定義例
- (2) 複数のフィルターを設定する場合の定義例
- (3) 正規表現を使用した定義例
- (4) 特定のイベントログだけ変換しない場合の定義例
(1) OR条件とAND条件の定義例
OR条件とAND条件の指定方法の違いを次に示します。
- OR条件の定義例
- ログの種別が「システムログ」で,説明に「TEXT」,「MSG」,または「-W」のどれかを含む。
項目 条件 種別 システムログ 説明 「TEXT」,「MSG」,または「-W」のどれかを含む。 filter "System" message 'TEXT' 'MSG' '-W' end-filter
- AND条件の定義例
- ログの種類が「システムログ」で,説明に「TEXT」,「MSG」,および「-W」をすべて含む。
項目 条件 種別 システムログ 説明 「TEXT」,「MSG」,および「-W」をすべて含む。 filter "System" message 'TEXT' message 'MSG' message '-W' end-filter
(2) 複数のフィルターを設定する場合の定義例
複数のフィルターを設定する場合の定義例を次に示します。
- 条件
- ログの種別が「アプリケーションログ」のイベントログのうち,次に示す条件のイベントログをトラップする。
- フィルター1
項目 条件 種別 アプリケーションログ 種類 エラー 説明 「-E」および「JP1/Base」を含む。 - フィルター2
項目 条件 種別 アプリケーションログ 種類 警告 説明 「-W」または「warning」を含む。
- 定義
#フィルター1 filter "Application" type Error message '-E' message 'JP1/Base' end-filter #フィルター2 filter "Application" type Warning message '-W' 'warning' end-filter
(3) 正規表現を使用した定義例
正規表現を使用した定義例を次に示します。
- 条件
- ログの種別が「アプリケーションログ」で,ログの種類が「エラー」のイベントログのうち,次に示す条件のイベントログをトラップする。
項目 条件 種別 アプリケーションログ 種類 エラー イベントID 111 説明 「-E」または「MSG」を含み,かつ「TEXT」を含まない。
- 定義
filter "Application" type Error id '^111$' message '-E' 'MSG' message !'TEXT' end-filter「111」のイベントIDを条件にしたい場合は,正規表現を使用して,「id '^111$'」と指定してください。「id '111'」と指定すると,「イベントIDに111を含む」という条件になるため,イベントIDが「1112」や「0111」でも条件が成立します。「!」を「' '」の手前に付けた場合は,指定した正規表現に一致しないデータを選択します。正規表現の詳細については,「付録F 正規表現の文法」を参照してください。
(4) 特定のイベントログだけ変換しない場合の定義例
アプリケーションログのうち,特定のイベントログを除いたすべてをJP1イベントに変換するなどの,特定のイベントログだけ変換しない場合の定義例を次に示します。
- 条件
- ログの種別が「システムログ」で,ログの種類が「警告」のイベントログのうち,次に示す条件のイベントログだけトラップしない。
項目 条件 種別 システムログ 種類 警告 ソース AAA イベントID 111 説明 「TEXT」を含む。
- 定義
#ソースがAAAのイベントログはトラップしない。 filter "System" type Warning source !'AAA' end-filter #ソースがAAA,かつイベントIDが111以外のイベントログをトラップする。 filter "System" type Warning source 'AAA' id !'^111$' end-filter #ソースがAAA,イベントIDが111,かつ説明に「TEXT」を含まないイベントログをトラップする。 filter "System" type Warning source 'AAA' id '^111$' message !'TEXT' end-filter
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