JP1/Integrated Management - Manager リファレンス
[アクション詳細設定]画面は,自動アクションの実行条件および実行内容を設定するために使用します。この画面は,[アクション設定]画面で[追加]または[編集]をクリックすると表示されます。WWWページ版のJP1/IM - Viewでは使用できません。
なお,[アクション詳細設定]画面で設定した内容は,[アクション設定]画面で[適用]ボタンをクリックすることによって有効になります(自動アクション定義ファイルの「自動アクション定義パラメーター」に変換されます)。その際に,作成された「自動アクション定義パラメーター」の長さが最大値※を超えていた場合は,エラーダイアログ(KAVB5060-W,KAVB5068-W,またはKAVB5069-Wのメッセージ)が表示されます。この場合は,[アクション詳細設定]画面で設定した内容を見直してください。
- 注※
- 一つの「自動アクション定義パラメーター」で設定できる長さは,接続先ホストのJP1/IMのバージョンに依存します。
- JP1/IM - Manager(08-00以降):5,706バイト
- JP1/IM - Central Console(07-11〜07-51):1,040バイト
- JP1/IM - Central Console(07-10以前):1,023バイト
- 「自動アクション定義パラメーター」の詳細については,「自動アクション定義ファイル(actdef.conf)」(3. 定義ファイル)の「説明」を参照してください。
[アクション詳細設定]画面を次に示します。
図1-33 [アクション詳細設定]画面
また,JP1/IM - Rule Operation連携機能が有効の場合は,次のように,[アクション詳細設定]画面の実行内容に[種別]が追加された状態で表示されます。
図1-34 [アクション詳細設定]画面(JP1/IM - Rule Operation連携機能が有効の場合)
表示項目を次に示します。
- [パラメーターグループ]
- パラメーターグループを指定します。0〜9の1けたの数字か「&」を指定します。「&」はAND条件を表します。
- [イベントID]
- 自動アクションの実行条件とするイベントIDを指定します。
- [指定]を選択して,テキストボックスにIDを入力します。イベントIDの基本部と拡張部を8バイト以内の16進数で指定し,基本部と拡張部の間は「:」で区切ります。拡張部は省略できます。
- すべてのイベントを対象にしたい場合は,[すべて]を選択します。
- [メッセージ]
- 自動アクションの実行条件とするメッセージテキストを正規表現で指定します。このとき,メッセージテキストの制御コード以外の部分を記述するようにしてください。正規表現で「/」を表す場合は,「\/」と記述してください。
- 正規表現の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド 付録G 正規表現」を参照してください。
- [イベント基本情報]
- 自動アクションの実行条件とするJP1イベントの基本情報を正規表現で指定します。正規表現で「/」を表す場合は,「\/」と記述してください。正規表現の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド 付録G 正規表現」を参照してください。
- [イベント詳細情報]
- 自動アクションの実行条件とするJP1イベントの詳細情報を正規表現で指定します。正規表現で「/」を表す場合は,「\/」と記述してください。正規表現の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド 付録G 正規表現」を参照してください。
- [イベント拡張情報]
- 自動アクションの実行条件としてJP1イベントの拡張情報を指定する場合には,[有効]をチェックし,[設定]をクリックします。
- [アクション詳細設定(イベント拡張情報)]画面が表示されます。
- [種別]
- 実行するアクションの種別を指定します。
- [コマンド]:コマンドを実行する場合に選択します。このとき,[アクション]に「<RULE>」は指定できません。
- [ルール]:JP1/IM - Rule Operationへのルール起動要求の通知条件設定をする場合に選択します。[ルール]を選択した場合,[アクション]には固定で「<RULE>」が指定されます。[実行ユーザー名],[実行ホスト名],および[環境変数ファイル]は非活性になり,編集できません。
- この項目は,JP1/IM - Rule Operation連携用の設定をした場合にだけ表示されます。
- JP1/IM - Rule Operation連携用の設定の詳細は,次を参照してください。
- JP1/IM - Rule Operation連携機能の有効設定手順
- 参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド 15.2(1)JP1/IM - Rule Operation連携機能の有効設定」
- [実行ユーザー名]
- アクションを実行するJP1ユーザー名を31バイト以内で指定します。空白を含む名称は指定できません。
- また,受信したJP1イベントの属性情報を,変数を使って指定することもできます。例えば,イベントを発行したユーザーの名前でアクションを実行したい場合は,「$EVUSR」と指定します。指定できる変数の詳細は「自動アクション定義ファイル(actdef.conf)」(3. 定義ファイル)の「アクション定義で使用できる変数」を参照してください。
- [実行ホスト名]
- アクションを実行するホスト名を255バイト以内で指定します。空白を含む名称は指定できません。実行ホスト名にはシステム構成の定義で管理対象ホストに設定したホスト名を指定します。
- ホスト名には,ホストグループ名も指定できます。ホストグループ定義ファイル中に定義したホストグループ名を指定してください。
- また,受信したJP1イベントの属性情報を,変数を使って指定できます。例えば,イベント発行元のホストでアクションを実行したい場合は,「$EVHOST」と指定します。指定できる変数の詳細は「自動アクション定義ファイル(actdef.conf)」(3. 定義ファイル)の「アクション定義で使用できる変数」を参照してください。
- [アクション]
- アクションとして実行するコマンドを指定します。受信したJP1イベントの属性情報などをコマンドのパラメーターとして渡すことができます。
- 指定できる変数の詳細は「自動アクション定義ファイル(actdef.conf)」(3. 定義ファイル)の「アクション定義で使用できる変数」を参照してください。
- なお,「\」で終わるアクションは指定できません。
- 指定できるコマンドの種類を次に示します。
- コマンドを実行するホストがWindowsの場合
- 実行形式ファイル(.com,.exe)
- バッチファイル(.bat)
- JP1/Scriptのスクリプトファイル(.spt) (ただし.sptファイルが実行可能なよう関連づけが設定されていること)
- コマンドを実行するホストがUNIXの場合
- UNIXのコマンド
- シェルスクリプト
- ただし,次のようなコマンドは実行できません。
- 対話操作を必要とするコマンド
- 画面を表示するコマンド
- エスケープシーケンスや制御コードを伴うコマンド
- デーモンなどの,終了しないコマンド
- Windowsメッセージ機構やDDEなど,デスクトップとの対話が必要なコマンド(Windowsの場合)
- shutdownやhaltなど,OSをシャットダウンするコマンド
- なお,アクションとして実行できるコマンドの長さは,4,096バイトまでです。アクション定義で使用できる変数($EVMSGなど)の変換後の情報を含めたコマンドの長さが4,096バイトを超えた場合,コマンドは実行されません。アクションの状態は「実行不可」になります。[アクション結果詳細]画面の[メッセージ]欄には,「KAVB4421-W コマンドラインが長過ぎるためアクションが実行できませんでした」が表示されます。
- また,アクション中に,文字として認識できないコード(ASCIIコードおよび環境設定で指定した日本語文字コードの文字集合に含まれない部分)が含まれた場合,実行先ホストのシェルなどの仕様で実行されない,または実行されても結果が不正になることがあります。この場合,アクションは実行失敗にならず,終了状態になります。変数を指定している場合には,アクションの実行時に変数を置き換えるので,不正なコードが含まれるおそれがあります。変数に置き換えられる値については,JP1イベントを発行する製品のマニュアルなどを事前に確認してください。
- 注意事項
- アクションとして実行できるコマンドの長さは,JP1/IM,JP1/Baseを運用しているシステムによって変わります。
- 自動アクションの実行経路上のホスト(実行元マネージャーホスト,実行先ホスト含む)にバージョン6,バージョン7のJP1/IM,JP1/Baseがある場合には,コマンドの長さは,最大1,024バイトに抑える必要があります。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド 6.4(2) 注意事項」を参照してください。
- [環境変数ファイル]
- コマンド実行先ホストに保存されている環境変数ファイルの名称を255バイト以内で,フルパスで指定します。
- また,受信したJP1イベントの属性情報を,変数を使って指定できます。指定できる変数の詳細は「自動アクション定義ファイル(actdef.conf)」(3. 定義ファイル)の「アクション定義で使用できる変数」を参照してください。
- [抑止]
- 自動アクションを抑止するかどうかを設定します。
- [する]:自動アクションを抑止します。
[する]を選択した場合,[抑止時間]に何秒単位で自動アクションを抑止するかを指定します。指定できる値は1〜3,600秒,デフォルトは300秒です。
- [しない]:自動アクションを抑止しません。
[しない]を選択した場合,[抑止時間]が非活性になります。
- デフォルトは[しない]です。
- 次の条件に一致する場合は,この項目は非活性になります。
- [パラメーターグループ]に「&」を指定した場合
- [アクション]が未入力の場合
- [遅延監視]
- 自動アクションの遅延監視をするかどうかを設定します。
- [する]:アクションの実行遅延を監視します。
[する]を選択した場合,[監視時間]に秒数を指定します。指定した時間内にアクションが完了しない場合,遅延と判定されます。指定できる値は1〜86,400秒,デフォルトは600秒です。
- [しない]:アクションの実行遅延を監視しません。
- デフォルトは[しない]です。
- 自動アクションの遅延監視をする場合,アクションの遅延が発生したときに,遅延を通知するために,JP1イベントの発行または通知コマンドの実行が実施されます。なお,通知方法は,自動アクション通知定義ファイル(actnotice.conf)であらかじめ設定しておく必要があります。
- アクションの遅延状況は,[アクション結果]画面,[アクション結果一覧]画面,[アクション結果詳細]画面で確認できます。また,アクションが遅延しているかどうかどうかを,[イベントコンソール]画面で確認できます。
- 注意事項
- 自動アクションの遅延監視をする場合には,適切な遅延監視時間を設定してください。
- [コメント]
- 自動アクション定義に対するコメントを入力します。
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