uCosminexus Portal Framework 運用管理者ガイド
拡張レイアウト形式とは,行列形式(列ベースまたは行ベース)を組み合わせて表示できるレイアウト形式のことです。拡張レイアウトのレイアウト概要図を次の図に示します。
図2-15 拡張レイアウトのレイアウト概要図
拡張レイアウトの特長を次に示します。
- 拡張レイアウトの1列(または1行)には,一つの拡張レイアウト(入れ子)またはエリアを配置できます。
- 拡張レイアウトでは,入れ子を4段まで使用できます。
- 拡張レイアウトは,タブ形式のレイアウトに含めることができます。ただし,タブ形式のレイアウトに拡張レイアウトを含めた場合,使用できるタブは一つだけです。タブ形式については,「2.5.3 標準画面レイアウトの形式」を参照してください。
なお,拡張レイアウトはHTMLの場合だけ使用できます。
拡張レイアウトに設定できるエリアおよびポートレットの属性について次に説明します。
- <この項の構成>
- (1) エリア
- (2) ポートレットの属性
(1) エリア
エリアとは,拡張レイアウト内のポートレットを配置する一つの行または列のことです。
エリアの特長を次に示します。
- エリアには,0個以上のポートレットを縦一列に配置できます。
- エリアに配置するポートレットが0個の場合,行は詰まって表示されます。列はその列の領域を空けて表示されます。なお,レイアウト形式が拡張レイアウト形式ではない場合,1個以上のポートレットを表示する必要があります。
- エリアには,区分(変更可能エリアまたは変更不可エリア)を設定する必要があります。エリアの区分は,ポートレット配置情報ファイル(PSMLファイル)で設定します。ポートレット配置情報ファイルでのエリアの設定については,「7.5.1 ポートレット配置情報ファイルの作成」を参照してください。
エリアの区分ごとに利用者,または管理者(運用管理者または部門管理者)が変更できるポートレットの配置内容を次の表に示します。
表2-3 エリアの区分ごとに変更できるポートレットの配置内容
項番 エリアの区分 利用者によるポートレット配置変更 管理者によるポートレット配置変更 並べ替え 表示・非表示の切り替え ポートレットの強制表示 自動追加ポートレットの配置 1 変更可能エリア ○ ○ × ○ 2 変更不可エリア × × ○ ×
- (凡例)
- ○:変更できます。
- ×:変更できません。
- エリアには,拡張レイアウト内でエリアを識別するためのID(エリアID)を設定する必要があります。エリアIDは,管理者(運用管理者または部門管理者)がポートレット配置情報ファイルで設定します。ポートレット配置情報ファイルでのエリアIDの設定については,「7.5.1 ポートレット配置情報ファイルの作成」を参照してください。
エリアIDに使用できる文字列の条件を次に示します。
- 半角英数字で1文字〜64文字(大文字・小文字は区別)
次に,変更可能エリア,および変更不可エリアについて説明します。
(a) 変更可能エリア
変更可能エリアとは,利用者がポートレットを配置できるエリアのことです。変更可能エリアの初期状態は,管理者が設定します。なお,利用者が変更可能エリアをカスタマイズしたあとに管理者が変更可能エリア内のポートレットの配置を設定し直した場合,利用者の画面には反映されません。利用者の画面にポートレットを強制的に表示したい場合は,自動追加ポートレットを使用する必要があります。自動追加ポートレットについては,「2.6.1(2)(b) 自動追加ポートレット」を参照してください。
(b) 変更不可エリア
変更不可エリアとは,利用者がポートレットの配置を変更できないエリアのことです。変更不可エリアのポートレットの配置を変更できるのは,管理者だけです。
利用者のログイン中に,管理者が変更不可エリアのポートレットの配置を変更した場合,その変更は利用者が次回ログインしたときに反映されます。
また,管理者が拡張レイアウト内で変更不可エリアを移動した場合,同一エリアIDのエリアのポートレット表示属性※を反映します。
注※ ポートレット表示属性とは,拡張レイアウトごとにポートレット単位で設定できるポートレットのデザインおよび編集可否の設定のことです。ポートレット表示属性については,「7.5.3(3) ポートレット表示属性の設定」を参照してください。
(2) ポートレットの属性
拡張レイアウトでは,次に示す属性を持ったポートレットも使用できます。これらのポートレットを使用することによって,拡張レイアウトでポートレットの強制表示ができるようになります。
- 変更不可エリアでだけ選択できるポートレット
- 自動追加ポートレット
次に,変更不可エリアでだけ選択できるポートレット,および自動追加ポートレットについて説明します。
(a) 変更不可エリアでだけ選択できるポートレット
変更不可エリアでだけ選択できるポートレットとは,管理者(運用管理者または部門管理者)が変更不可エリアでポートレットを追加するときにだけ[ポートレットの選択]画面で選択できるポートレットのことです。このポートレットを使用すると,利用者の画面にポートレットを強制表示できます。
変更不可エリアでだけ選択できるポートレットに設定すると,変更不可エリアでポートレットを追加するときにだけ[ポートレットの選択]画面で選択できます。なお,変更不可エリア以外のすべてのエリア,および拡張レイアウト形式以外のすべてのレイアウト形式では,選択できなくなります。
このポートレットの配置については,「7.5.3(2) 変更不可エリアでだけ選択できるポートレットの配置」を参照してください。
(b) 自動追加ポートレット
自動追加ポートレットは,利用者の画面に強制的に表示でき,利用者が自由に移動・削除できるポートレットです。そのため,新規に追加されたポートレットを紹介したい場合などに有効です。自動追加ポートレットを配置できるのは,管理者(運用管理者または部門管理者)だけです。また,表示できるエリアは,変更可能エリアだけです。
自動追加ポートレットの特長を次に示します。
- 自動追加ポートレットは,表示したい変更可能エリア,および変更可能エリア内の位置(最上部または最下部)を指定できます。また,自動追加ポートレットは,常に最上部または最下部に追加されます。
- 管理者(運用管理者または部門管理者)が変更した内容は,利用者が次回ログインしたときにだけ反映されます(セッションの途中では反映されません)。
- 一つの拡張レイアウト内に,すでに同じポートレットが配置されている場合,ポートレットは再配置されません。
- ポートレットの追加処理は,前回ログインしたときからの差分を取って追加されます。したがって,強制表示されたポートレットの表示順序は利用者によって異なります(管理者の設定とログインのタイミングに依存します)。
このポートレットの配置については,「7.5.4 自動追加ポートレットの配置」を参照してください。
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