COBOL2002 ユーザーズガイド
リストのヘッダと各リストの見方について説明します。
リストの先頭に出力されるヘッダの出力形式を次に示します。
図D-1 ヘッダの出力形式
情報リストの出力形式を次に示します。リスト1行当たりのカラム数は80カラムです。
図D-2 情報リストの出力形式
原始プログラムリストの出力形式を次に示します。リスト1行当たりのカラム数は134カラムです。ただし,自由形式正書法のソースの場合,ソースの1行の長さによって,307カラムまで拡張されます。
図D-3 原始プログラムリストの出力形式
-SrcList,xxxxx,DataLocオプション※1指定時,原始プログラムリストの原文の前に相対位置と長さを表示します。COBOLプログラムの実行で異常終了時に出力されるデータ領域ダンプリスト※2と,原始プログラムリストに表示される相対位置を付き合わせることで,プログラムの異常終了時のデータ項目内容を効率良く参照できます。
データロケーションを表示した場合,リスト1行当たりのカラム数は161カラムです。ただし,自由形式正書法のソースの場合はソースの1行の長さによって,334カラムまで拡張されます。
相対位置表示時の原始プログラムリストの出力形式を次に示します。
図D-4 相対位置表示時の原始プログラムリストの出力形式
出力される原始プログラムリストの内容を次に示します。なお,次に示す内容以外のものは,「(3) 原始プログラムリスト」を参照してください。
相対位置をコンパイルリストに表示するにあたり,翻訳単位ごとのデータ領域ダンプリストの出力対象を次の表に示します。なお,コンパイルリストに表示する相対位置は,データ領域ダンプリストに表示されるデータ項目に対して表示します。
表D-1 翻訳単位ごとのデータ領域ダンプリスト出力対象
節 | 翻訳単位 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
プログラム定義 | 関数定義 | インタフェース定義 | クラス定義 | |||
メソッド定義 | ファクトリ定義 | オブジェクト定義 | メソッド定義 | |||
ファイル節 FILE SECTION |
○ | ○ | − | ○ | ○ | − |
作業場所節 WORKING-STORAGE SECTION |
○ | ○ | − | ○ | ○ | − |
局所場所節 LOCAL-STORAGE SECTION |
○ | ○ | − | − | − | ○ |
連絡節 LINKAGE SECTION |
× | × | − | − | − | × |
サブスキーマ節 SUBSCHEMA SECTION |
× | × | − | − | − | − |
通信節 COMMUNICATION SECTION |
× | × | − | × | × | − |
報告書節 REPORT SECTION |
× | × | − | × | × | − |
画面節 SCREEN SECTION |
× | × | − | × | × | − |
画面節 WINDOW SECTION |
× | × | − | × | × | − |
データ種別ごとの各節での相対位置の表示の可否を次の表に示します。
表D-2 データ種別ごとの各節での相対位置の表示の可否
データ種別 | 指定された句やデータ名 | ファイル節※ | 作業場所節※ | 局所場所節 |
---|---|---|---|---|
データ記述項 | データ名がFILLER | ○ | ○ | ○ |
ADDRESSED句のアドレス名 | − | × | × | |
ADDRESSED句を含むデータ名 | − | ○ | ○ | |
INDEXED句の指標名 | × | × | × | |
EXTERNAL句 | ○ | ○ | − | |
GLOBAL句 | ○ | ○ | ○ | |
JUSTIFIED句 | ○ | ○ | ○ | |
OCCURS句 | ○ | ○ | ○ | |
OCCURS句を含むデータ名の従属項目 | ○ | ○ | ○ | |
可変反復データ項目に続くデータ項目 | ○ | ○ | ○ | |
PROPERTY句 | ○ | ○ | ○ | |
REDEFINES句 | ○ | ○ | ○ | |
RENAMES句 | ○ | ○ | ○ | |
SAME AS句を含むデータ名 | ○ | ○ | ○ | |
SAME AS句を含むデータ名の従属項目 | △ | △ | △ | |
SYNCHRONIZED句 | ○ | ○ | ○ | |
TYPE句を含むデータ名 | ○ | ○ | ○ | |
TYPE句を含むデータ名の従属項目 | △ | △ | △ | |
TYPEDEF句 | ○ | ○ | ○ | |
アドレスデータ項目 | USAGE ADDRESS | ○ | ○ | ○ |
指標データ項目 | USAGE INDEX | ○ | ○ | ○ |
オブジェクト参照データ項目 | USAGE OBJECT REFERENCE | − | ○ | ○ |
OLEオブジェクト参照データ項目 | USAGE OBJECT REFERENCE OLE | − | ○ | − |
バリアントデータ項目 | USAGE VARIANT | − | ○ | − |
ポインタ項目 | USAGE POINTER | ○ | ○ | ○ |
外部ブール項目 | USAGE DISPLAY | ○ | ○ | ○ |
内部ブール項目 | USAGE BIT | ○ | ○ | ○ |
2進項目など | その他のUSAGE句 | ○ | ○ | ○ |
独立データ項目 | 77レベルのデータ名 | − | ○ | ○ |
定数名 | 78レベルのデータ名 | × | × | × |
条件名 | 88レベルのデータ名 | × | × | × |
OCCURS句を含むデータ名の従属項目については,基本データ項目と同様に節の先頭からの相対位置を16進数で表示します。また,OCCURS句を含むデータ名およびその従属項目であることを示す「O」を相対位置の左側に表示します。
OCCURS句を含むデータ名が集団項目の場合の相対位置の表示を次に示します。
なお,要素の相対位置については,次の計算式で求めてください。
図D-5 OCCURS句を含むデータ名の従属項目の相対位置の表示
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
データ領域ダンプリストの<WORKING-STORAGE SECTION>の先頭から(0x0000003b)(59バイト)目の内容を5バイト参照することで,「データ名:DATA312」の3番目の内容を確認できます。
OCCURS句を含むデータ名が基本項目の場合の相対位置の表示を次に示します。
図D-6 OCCURS句を含むデータ名が基本項目の場合の相対位置の表示
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
データ領域ダンプリストの<WORKING-STORAGE SECTION>の先頭から(0x00000022)(34バイト)目の内容を5バイト参照することで,「データ名:DATA31」の3番目の要素の内容を確認できます。
可変反復データ項目に続くデータ項目は,繰り返し回数によって長さが可変となります。そのため,可変反復データ項目に続くデータ項目の相対位置も可変となります。この可変反復データ項目に続くデータ項目の相対位置は,定義された節の先頭からの相対位置ではなく,最初に現れたデータ項目を0とした相対位置を16進数で表示します。また,相対位置が可変となるデータ名であることを示す「V」を,相対位置の左側に表示します。
相対位置が可変となるデータ名が基本項目の場合の相対位置の表示を次に示します。
図D-7 相対位置が可変となるデータ名が基本項目の場合の相対位置の表示
要素の相対位置については,次の計算式で求めてください。
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
データ領域ダンプリストの<WORKING-STORAGE SECTION>の先頭から(0x00000065)(101バイト)目の内容を10バイト参照することで,「データ名:DATA33」の内容を確認できます。
相対位置が可変となるデータ名がOCCURS句を含んでいる場合の相対位置の表示を次に示します。
図D-8 相対位置が可変となるデータ名がOCCURS句を含んでいる場合の相対位置の表示
要素の相対位置については,次の計算式で求めてください。
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
データ領域ダンプリストの<WORKING-STORAGE SECTION>の先頭から(0x0000007e)(126バイト)目の内容を5バイト参照することで,「データ名:DATA332」の内容を確認できます。
内部ブール項目については,相対位置としてビット位置も表示します。そのため,()内に16進数でバイト位置を,[]内にビット位置を10進数でそれぞれ表示します。また,長さはビット数を16進数で表示します。
内部ブール項目の相対位置の表示を次に示します。
図D-9 内部ブール項目の相対位置の表示
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
データ領域ダンプリストの<WORKING-STORAGE SECTION>の先頭から(0x00000010)(16バイト)目の内容を1バイト参照することで,「データ名:DATA3」または「データ名:DATA31」のビット値を確認できます。
EXTERNAL句を含むレコード記述項は,レコードの先頭の相対位置を0として表示します。
EXTERNAL句を含むレコード記述項の相対位置の表示を次に示します。
図D-10 EXTERNAL句を含むレコード記述項の相対位置の表示
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
EXTERNAL句を含むレコード記述項は,レコードの先頭から内容を参照できます。
クラス定義のファクトリ/オブジェクト定義中のファイル節/作業場所節の各データ項目の相対位置は,各節の先頭からの値ではなく,データ部先頭からの値になります。
クラス定義のファイル節/作業場所節の相対位置の表示を次に示します。
図D-11 クラス定義のファイル節/作業場所節の相対位置の表示
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
クラス定義の場合は,コンパイルリストでデータ部の先頭からの相対位置を表示しているため,データ領域ダンプリストも領域の先頭からの相対位置で参照できます。
TYPE句またはSAME AS句を含むデータ名の従属項目は,コンパイルリストに表示されません。そのため,従属項目の相対位置を参照したい場合は,ユーザ自身でTYPE句またはSAME AS句を含むデータ名の従属項目の相対位置を求めてください。
TYPE句/SAME AS句の定義がある原始プログラムリストを次に示します。
図D-12 TYPE句/SAME AS句の定義がある原始プログラムリスト
TYPE句を含む「データ名:BDAT2」の従属項目は,TYPEDEF句を含むデータ名の従属項目である三つのデータ名("ADAT1"/"ADAT2"/"ADAT3")になります。TYPEDEF句で定義したときの相対位置は,TYPEDEF句を含むデータ名の相対位置を0として表示します。そのため,TYPE句を含むデータ名の従属項目となるデータ名の相対位置は,次の計算式で求めてください。
上記の図に対応したデータ領域ダンプリストの内容を次に示します。
データ領域ダンプリストの<WORKING-STORAGE SECTION>の先頭から(0x0000000f)(15バイト)目の内容を5バイト参照することで,「データ名:ADAT3」の内容を確認できます。
エラーリストの出力形式を次に示します。リスト1行当たりのカラム数は80カラムです。
図D-13 エラーリストの出力形式
All Rights Reserved. Copyright (C) 2013, 2016, Hitachi, Ltd.
All Rights Reserved. Copyright (C) 2002, 2011, Microsoft Corporation.