COBOL2002 ユーザーズガイド

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41.1.1 使用できない機能

64bit版PC(x64) COBOL2002と32bit版PC(x86) COBOL2002では,使用できる機能が異なります。

32bit版PC(x86) COBOL2002の機能のうち,64bit版PC(x64) COBOL2002で使用できない機能について説明します。

<この項の構成>
(1) 機能
(2) ファイル編成
(3) サービスルーチン
(4) MIOS7 COBOL85 互換機能

(1) 機能

64bit版PC(x64) COBOL2002では使用できない機能を次に示します。

表41-1 64bit版PC(x64) COBOL2002で使用できない機能

機能名 説明
XMAP3を使用した書式印刷機能 書式と行データを重ね合わせる印刷(書式オーバレイ印刷)や,印刷制御付きの行データを印刷します。
リモートファイルアクセス機能 接続されているほかのワークステーションやPC上にある,ISAMを使用する索引編成ファイルにアクセスします。
Visual Basicとの連携機能 Visual Basicプログラムから,DLLとして作成されたCOBOLプログラムを呼び出します。
OLE2オートメーションサーバ機能 COBOLプログラムを使ってOLE2サーバを作成します。
CGIプログラム作成支援機能 COBOL2002で作成したプログラムをCGIプログラムとして利用するための機能です。

(2) ファイル編成

64bit版PC(x64) COBOL2002では使用できないファイル編成を次に示します。

(3) サービスルーチン

64bit版PC(x64) COBOL2002では使用できないサービスルーチンを次に示します。

表41-2 64bit版PC(x64) COBOL2002で使用できないサービスルーチン

サービスルーチン名 説明
CBLADDPAIR CGIリストの最後に「名前」と「値」の対を追加します。
CBLCGIINIT 受け取ったフォーム情報からCGIリストを作成します。
CBLCGITRACE CGIプログラムの作成を支援します。サービスルーチンのトレース情報をファイルに出力します。
CBLCONVERTTEXT テキスト文字列を実体参照形式に変換し,出力します。
CBLCREATELIST CGIリストを新たに作成します。
CBLDELETEPAIR CGIリストの現在のポイント位置の「名前」と「値」の対を削除します。
CBLDESTROYLIST CGIリストを削除し,領域を解放します。
CBLDISPLAYTEXT テキスト文字列を出力します。
CBLENDREPEAT CGIリストに,HTML拡張言語のREPEATで終端を認識する終端インジケータを追加します。
CBLFILLTEMPLATE HTMLテンプレートをインタプリットし,動的なWebページを出力します。
CBLFINDNEXTPAIR CGIリストの,次のポイント位置から「名前」をキーにして検索し,「値」を取得します。
CBLFINDPAIR CGIリストの先頭ポイント位置から「名前」で検索し,「値」を取得します。
CBLGETENV 環境変数の値を取得します。
CBLGETPAIR CGIリストの現在のポイント位置から「名前」と「値」の対を取得します。
CBLGETPAIRNEXT CGIリストの現在のポイント位置から「名前」と「値」の対を取得し,ポイント位置を進めます。
CBLHTMLBEGIN HTMLの先頭部分を出力します。
CBLHTMLEND HTMLの終端部分を出力します。
CBLLISTCOUNT CGIリストから「名前」と「値」の対の数を取得します。
CBLPRINTENV CGI環境変数の値をHTML形式で出力します。
CBLPRINTLIST CGIリストの内容をHTML形式で出力します。
CBLSENDERROR エラーメッセージをHTML形式で出力します。

(4) MIOS7 COBOL85 互換機能

64bit版PC(x64) COBOL2002では,MIOS7 COBOL85との互換機能を有効にする-CompatiM7オプションは使用できません。しかし,-CompatiM7オプションを指定しなくても有効となる機能は使用できます。使用できる機能を次に示します。

(a) 言語仕様

-CompatiM7オプションを指定しなくても使用できる言語仕様を,次に示します。

環境部の入出力管理記述項(I-O-CONTROL)
  • APPLY FILE-SHARE句

環境部のファイル管理記述項
  • 相対編成ファイルに対するSYMBOLIC KEY句
  • ISAMによる索引編成ファイルに対するSYMBOLIC KEY句

注※
-IgnoreAPPLY,FILESHAREオプション指定時は,覚え書きとみなします。
(b) 実行時環境変数

-CompatiM7オプションを指定しなくても使用できる実行時環境変数を,次に示します。