COBOL2002 ユーザーズガイド
(1) -StdCallオプション(32bit版PC(x86) COBOL2002で有効)
-StdCall
-noStdCall
- -StdCall
- stdcall呼び出し指示ファイル(.cbw)を読み込むためのオプションです。stdcall呼び出し指示ファイルは,CALL文で最外側のプログラムを呼び出すときの属性がstdcall呼び出し規約となるように指示するファイルです。したがって,cdecl呼び出し規約で呼び出す最外側のプログラム名を,stdcall呼び出し指示ファイルに指定できません。
- このオプションを指定しない場合,stdcall呼び出し指示ファイルは,読み込まれません。また,呼び出し属性は,CALL-CONVENTION段落の指定に従います。
- -noStdCall
- -StdCallオプションの指定を打ち消します。
(2) -StdCallFileオプション(32bit版PC(x86) COBOL2002で有効)
-StdCallFile ファイル名
-noStdCallFile
- -StdCallFile ファイル名
- -StdCallオプションで読み込むstdcall呼び出し指示ファイル(.cbw)の名称を指定します。
- このオプションを指定した場合,stdcall呼び出し指示ファイルに指定したファイル名だけが参照され,「COBOLソースファイル名.cbw」は参照されません。このオプションを指定しないときは,「COBOLソースファイル名.cbw」だけが参照されます。
- -noStdCallFile
- -StdCallFileオプションの指定を打ち消します。
インポートライブラリ,標準ライブラリを指定します。
このオプションは,開発マネージャだけで指定できます。
リンク処理をしない場合に指定します。
リンク処理をしない場合は,コンパイル処理によってオブジェクトファイルが生成されますが,リンク処理は行われません。
擬似主プログラム生成,擬似副プログラム生成を指定する場合は,この項目を指定しないでください。
このオプションは,開発マネージャだけで指定できます。
-Compile,{CheckOnly|NoLink}
-noCompile
プログラムのコンパイル時,オブジェクトファイル(.obj),実行可能ファイル(.exe),およびDLL(.dll)の生成を抑止します。
- -Compile,CheckOnly
- COBOLプログラムのコンパイル時にエラーチェックだけします。オブジェクトファイル,実行可能ファイル,およびDLLは出力しません。
- このオプションを指定すると,実行可能ファイルを生成しないため,コンパイル速度が向上します。単にエラーチェックだけをしたい場合に指定します。
- -Compile,NoLink
- オブジェクトファイルは出力しますが,実行可能ファイル,DLLは生成しません。出力したオブジェクトファイルは,あとでリンカを使用して実行可能ファイル,またはDLLにできます。
- -noCompile
- -Compileオプションの指定を打ち消します。
- -Compileオプションを指定した場合,-OutputFileオプションの指定は無効となります。
また,-Compile,CheckOnlyオプションを指定した場合,アプリケーションデバッグ機能に関連するオプション(-DebugInf,-DebugCompati,-DebugData,-TDInf,-CVInf,-DebugRange,または-TestCmdオプション)が指定されても,無効となります。
- このオプションは,コマンドライン(ccbl2002コマンド)で指定できます。開発マネージャでは,指定できません。
-DefFile ファイル名
-noDefFile
- -DefFile ファイル名
- COBOL2002が自動生成するモジュール定義ファイル(.def)の名称を指定します。
- モジュール定義ファイルは,カレントフォルダに出力されるため,パス名を付けて指定してはいけません。パス名を付けて指定した場合,動作は保証しません。
- このオプションを指定しない場合,生成されるモジュール定義ファイル名は,生成されるDLLファイルの名称に拡張子.defを付けた名称になります。
- -noDefFile
- -DefFileオプションの指定を打ち消します。
- このオプションは,コマンドライン(ccbl2002コマンド)で指定できます。開発マネージャでは,指定できません。
-IconFile ファイル名
-noIconFile
- -IconFile ファイル名
- 生成する実行可能ファイルのアイコンを変更します。
- このオプションを指定すると,COBOL2002が自動生成するリソース定義ファイル(.rc)中に指定するアイコンを,オプションで指定したアイコンファイルに変更します。ファイル名は,パス名を付けて指定することもできます。
- このオプションを指定しないときは,COBOL2002が用意しているアイコンが設定されます。
- -noIconFile
- -IconFileオプションの指定を打ち消します。
- このオプションは,コマンドライン(ccbl2002コマンド)で指定できます。開発マネージャでは,指定できません。
-ResrcFile ファイル名
-noResrcFile
- -ResrcFile ファイル名
- COBOL2002が自動生成するリソース定義ファイル(.rc)の名称を指定します。
- リソース定義ファイルは,カレントフォルダに出力されるため,パス名を付けて指定してはいけません。パス名を付けて指定した場合,動作は保証しません。
- このオプションを指定しない場合,生成されるモジュール定義ファイル名は,生成される実行可能ファイルの名称に拡張子.rcを付けた名称になります。
- -noResrcFile
- -ResrcFileオプションの指定を打ち消します。
- このオプションは,コマンドライン(ccbl2002コマンド)で指定できます。開発マネージャでは,指定できません。
-OutputFile ファイル名
-noOutputFile
- -OutputFile ファイル名
- 生成する実行可能ファイル,またはDLLファイルの名称を指定します。
- ファイル名には,生成する実行可能ファイル,またはDLLファイルの名称を指定します。カレントフォルダに出力する場合は,ファイル名だけを指定します。また,任意のフォルダに出力する場合は,ドライブ名からの絶対パス名で指定します。
- このオプションの指定がない場合,次の規則に従って実行可能ファイル,またはDLLファイル名が決定します。
- (実行可能ファイルを生成する場合)
- -Mainオプションに指定したファイル名に拡張子(.exe)を付けたファイル名になります。-Mainオプションの指定がない場合,ccbl2002コマンド中で-Mainが仮定されたソースファイル名(ccbl2002コマンド中で最初にコンパイルされたソースファイル名)に拡張子.exeを付けた名称となります。このとき,出力先のフォルダも上記のソースファイルと同じになります。
- (DLLファイルを生成する場合)
- ccbl2002コマンド中で最初にコンパイルされたソースファイル名称に拡張子.dllを付けた名称となります。このとき,出力先のフォルダも上記のソースファイルと同じになります。
- なお,-SimMainオプション,-SimSubオプション,または-SimIdentオプションを指定した場合については,-SimMainオプション,-SimSubオプション,-SimIdentオプションの説明をそれぞれ参照してください。
- -OutputFileオプションと-Compileオプションを同時に指定した場合,-OutputFileオプションは,無効となります。
- -noOutputFile
- -OutputFileオプションの指定を打ち消します。
- ccbl2002コマンドは,-OutputFileに指定したファイル名の拡張子が.exeまたは.dllであるかどうかをチェックしません。.exeまたは.dll以外の拡張子を指定した場合,動作は保証しません。
- このオプションは,コマンドライン(ccbl2002コマンド)で指定できます。開発マネージャでは,指定できません。
-Link オプションの並び
-noLink
- -Link オプションの並び
- リンカに渡すオプションの並びを指定します。オプションとオプションの間は,空白で区切ります。
- -noLink
- -Linkオプションの指定を打ち消します。
- -Linkオプション以降の文字は,ほかのオプション名,ファイル名なども含めすべてリンカに渡されます。したがって,このオプションは最後に指定してください。
- コマンドファイル中に-Linkオプションの指定がある場合は,その行の-Linkオプション以降がリンカに渡され,次の行から別のオプションとして扱われます。
- -Linkオプションは,-Detailsオプションでのコンパイラオプションの詳細情報表示の対象にはなりません。
- このオプションを開発マネージャで指定する場合,プロジェクト設定ダイアログボックスの[ユーザ設定]タブを使用してください。[ユーザ設定]タブの詳細は,マニュアル「COBOL2002 操作ガイド」のオプションの設定方法の説明を参照してください。
- オプションの並びに-OUTリンカオプションを指定して,生成する実行可能ファイル,またはDLLファイルの名称を指定しないでください。生成されたファイルの動作は保証しません。
-DynamicLink,Call
-noDynamicLink
- -DynamicLink,Call
- 定数指定のCALL文によってプログラムを呼び出す場合,呼び出されるプログラムが静的にリンクされていないときに,動的なリンク(ダイナミックリンク)が設定されます。詳細は「19. プログラムの呼び出し」を参照してください。
- ccblコマンドでコンパイルする場合に,-Bdオプションを指定できます。
- -noDynamicLink
- -DynamicLinkオプションの指定を打ち消します。
-ManifestFileExt
-noManifestFileExt
- -ManifestFileExt
- マニフェストファイルを実行可能ファイル,およびDLLに埋め込まずに,外部マニフェストファイルとします。
- COBOL2002コンパイラは,LINKコマンド実行時に生成されたマニフェスト情報※を,MTコマンドを使用して実行可能ファイルやDLLに埋め込みますが,このオプションを使用するとマニフェスト情報を外部マニフェストファイルとして出力できます。
- 外部マニフェストファイルの出力先フォルダは,生成する実行可能ファイル,またはDLLファイルと同じになります。
- マニフェスト情報の追加,または変更をしたい場合,生成した外部マニフェストファイルを直接テキストエディタで編集するか,または追加情報のマニフェストファイルを作成してMTコマンドの機能によってマニフェスト情報をマージします。
- なお,MTコマンドがマニフェスト情報の埋め込みに失敗して,COBOL2002コンパイラがエラーとなることがありますが,このオプションを使用すると,MTコマンドの実行を抑止してエラーを回避できます。
- 注※
- COBOL2002が同梱するLINKコマンドは,使用するC実行時ライブラリの情報やUAC情報がマニフェスト情報として生成されます。
- なお,マニフェスト情報の種類や詳細については,Microsoftのリファレンスを参照してください。
- -noManifestFileExt
- -ManifestFileExtオプションの指定を打ち消します。
- このオプションと-Compileオプションを同時に指定した場合,このオプションは無効となります。
- このオプションは,開発マネージャ上で出力したコンパイルリストの情報リストのオプションには表示しません。
- このオプションを指定した場合,外部マニフェストファイル名は「実行可能ファイル名.manifest」,および「DLLファイル名.manifest」となります。そのため,ファイルの出力先フォルダに同名のファイルがあると上書きされます。
- 実行可能ファイルに対応する外部マニフェストファイルは,必ず実行可能ファイルと同じフォルダに配置してください。実行可能ファイルと同じフォルダに配置されない場合,使用するC実行時ライブラリのバージョンによっては実行可能ファイルが正しく動作しません。
- DLLファイルを作成するとき,このオプションを指定して生成されるマニフェストファイルはDLLファイルに埋め込んで使用してください。マニフェストの埋め込みについては,「37.1.2 コンパイルとリンクを別々に実行する方法」の「(2) LINKコマンドによるリンク方法」にある「(b) マニフェストの埋め込み方法」を参照してください。
また,使用するC実行時ライブラリのバージョンによってはマニフェストファイルは生成されないことがあります。
生成されない場合は,マニフェストファイルがなくても動作に問題ありません。
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