COBOL2002 ユーザーズガイド

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32.1 サービスルーチンの概要

サービスルーチンは,COBOLの言語仕様にない機能を,CALL文で呼び出すプログラムとして提供しているものです。このシステムが提供しているサービスルーチンを次に示します。

<この節の構成>
(1) プログラム実行制御
(2) ダイアログボックス/ウィンドウ
(3) デバッグ機能
(4) 変換・転記・演算
(5) 画面節(SCREEN SECTIONおよびWINDOW SECTION)
(6) データベース操作機能
(7) CGIプログラム(32bit版PC(x86) COBOL2002で提供)
(8) COBOLの入出力機能
(9) XMAP3を使用した画面・帳票関連
(10) EURを使用した帳票関連
(11) MSMQアクセス機能
(12) その他の機能

(1) プログラム実行制御

主にCOBOLプログラムの開始/終了時に,プログラムを制御するサービスルーチンです。

プログラム実行制御のサービスルーチンを,次に示します。

項番 サービスルーチン 機能
1 CBLGINT 他言語のプログラムから呼び出したCOBOLプログラムを,GUIモードで動作させる。
2 CBLEND COBOLの実行環境を終了させる。
3 CBLABN プログラムを異常終了させる。
4 CBLARGC コマンド行に指定した引数の個数を取得する。
5 CBLARGV コマンド行に指定した引数の内容を取得する。
6 CBLEXEC 別のアプリケーションプログラムを起動する。
7 CBLHANDLE コンソールウィンドウのハンドル,インスタンスハンドルを取得する。

注※
COBOLプログラムのCALL文で呼び出して使用するのではなく,他言語のプログラムから呼び出して使用するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「32.4 プログラム実行制御」を参照してください。

(2) ダイアログボックス/ウィンドウ

ダイアログボックスへの入出力,およびウィンドウへの入出力を制御するサービスルーチンです。

ダイアログボックスのサービスルーチンを,次に示します。

項番 サービスルーチン 機能
1 CBLMESSAGE 指定した文字列を画面に表示する。
2 CBLINPUTDLG 指定した文字列を画面に表示し,入力された文字列を受け取る。
3 JCPOPUP 表形式のデータ項目を主画面とは別の画面に表示し,選ばれたブロック番号をインタフェース領域に格納する。

サービスルーチンの詳細については,「32.5 ダイアログボックス/ウィンドウ」を参照してください。

(3) デバッグ機能

COBOLが使用できるアプリケーションデバッグ機能によって,異常終了時要約情報リスト,およびデータ領域ダンプリストを出力するサービスルーチンです。

デバッグ機能のサービスルーチンを,次に示します。

項番 サービスルーチン 機能
1 CBLDBGINF 例外が発生したときに,異常終了時要約情報リストを出力する。
2 CBLDATADUMP COBOLプログラム実行時の任意の時点でのデータ領域ダンプリストを出力する。

注※
COBOLプログラムのCALL文で呼び出して使用するのではなく,他言語のプログラムから呼び出して使用するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「32.6 デバッグ機能」を参照してください。

(4) 変換・転記・演算

特殊な変換・転記・演算をするためのサービスルーチンです。

変換・転記・演算のサービスルーチンを,次に示します。

項番 サービスルーチン 機能
1 CBLNCNV 英字・英数字・英数字編集・数字編集項目を日本語・日本語編集項目に変換する。
2 CBLUBIT ビットデータを論理演算する。

サービスルーチンの詳細については,「32.7 変換・転記・演算」を参照してください。

(5) 画面節(SCREEN SECTIONおよびWINDOW SECTION)

画面節での画面入出力機能で使用するサービスルーチンです。

画面節のサービスルーチンを,次に示します。

項番 サービスルーチン 機能
1 CBLSGET キーボードからの入力を1文字受け取る。
2 CBLSETTITLE 画面機能のウィンドウタイトルバーに,指定された文字列を表示する。

サービスルーチンの詳細については,「32.8 画面節(SCREEN SECTIONおよびWINDOW SECTION)」を参照してください。

(6) データベース操作機能

データベース操作機能で使用するサービスルーチンです。

データベース操作機能のサービスルーチンを,次に示します。

項番 サービスルーチン 機能
1 CBLSQLERROR SQL文によるODBCインタフェース使用時に,出力された実行時メッセージのエラー情報を取得する。
2 CBLSQLSETOPT SQL文によるODBCインタフェース使用時に,接続オプションを設定する。

サービスルーチンの詳細については,「32.9 データベース操作」を参照してください。

(7) CGIプログラム(32bit版PC(x86) COBOL2002で提供)

CGIプログラム作成支援機能で使用するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「27.7 CGIプログラムの作成を支援するサービスルーチン」を参照してください。

Windows Vista以降のOSでは,CGIプログラム作成支援機能は使用できません。

(8) COBOLの入出力機能

COBOLの入出力機能についてのサービスルーチンは次のとおりです。

(9) XMAP3を使用した画面・帳票関連

XMAP3を使用した書式印刷機能(32bit版PC(x86)COBOL2002で有効),XMAP3を使用した通信節による画面操作・帳票出力機能に関するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「32.10 XMAP3を使用した画面・帳票関連」を参照してください。

(10) EURを使用した帳票関連

EURを使用した通信節による帳票出力機能に関するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「32.11 EURを使用した帳票関連」を参照してください。

(11) MSMQアクセス機能

COBOLプログラムからMSMQにアクセスするためのサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「29. MSMQアクセス機能」を参照してください。

(12) その他の機能

その他の機能のためのサービスルーチンです。

その他の機能のサービスルーチンを,次に示します。

項番 サービスルーチン 機能
1 CBLPUT 画面に1文字を出力する。
2 CBLGET キーボードから1文字を入力する。
3 CBLADTRM 終了キーを追加する。
4 CBLDLTRM 終了キーを削除する。
5 CBLCNSL コンソールの状態を検査する。
6 CBLBELL 警告音を発信する。
7 CBLCUR 指定した位置へカーソルを移動する。

サービスルーチンの詳細については,「32.12 その他の機能」を参照してください。