COBOL2002 ユーザーズガイド

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30.1 Unicode機能の概要

ここでは,コンパイル,実行,およびデバッグでのUnicode機能の概要について説明します。

<この節の構成>
(1) コンパイルでのUnicode機能
(2) 実行でのUnicode機能
(3) デバッグでのUnicode機能

(1) コンパイルでのUnicode機能

シフトJISで記述されたCOBOLソースプログラムを,-UniObjGenオプションを指定してコンパイルすることで,コード系がUnicodeのオブジェクトを生成します。これによって,Unicodeデータ同士の転記または比較ができます。コンパイルでのUnicode機能を次に示します。

図30-1 コンパイルでのUnicode機能

[図データ]

  1. シフトJISで記述されたCOBOLソースプログラム,登録集原文を入力し,-UniObjGenオプションを指定しないでコンパイルすると,シフトJIS環境で動作するオブジェクトが生成されます。
  2. シフトJISで記述されたCOBOLソースプログラム,登録集原文を入力し,-UniObjGenオプションを指定してコンパイルすると,COBOLのUnicode機能を使用する環境で動作するオブジェクトが生成されます。コンパイル時に出力されるコンパイルメッセージ,コンパイルリストはシフトJISで出力されます。
  3. Unicodeで記述されたCOBOLソースプログラムは,コンパイルできません。コンパイルした場合,動作は保証しません。
  4. COBOL2002コンパイラは,COBOLソースプログラム上に記述された英数字文字定数をUTF-8に,日本語文字定数をUTF-16に変換します。

(2) 実行でのUnicode機能

プログラム実行時に実行時環境変数CBLLANGにUNICODEが指定されている場合,コード系がUnicodeとみなして実行します。プログラム実行時のUnicode機能について次に示します。

図30-2 プログラム実行時のUnicode機能

[図データ]

  1. XML連携機能とCosminexus連携機能でUnicodeデータを使用できます。
  2. ファイル入出力機能でUnicodeデータの読み書きができます。

(3) デバッグでのUnicode機能

テストデバッガでプログラムをデバッグすると,Unicodeデータに対して次の操作ができます。詳細は,マニュアル「COBOL2002 操作ガイド」を参照してください。