COBOL2002 ユーザーズガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

28.3 マルチスレッド対応COBOLプログラムが対応している機能

マルチスレッド対応COBOLプログラムが対応している機能を,次に示します。対応していない機能をマルチスレッド対応COBOLプログラムに適用しないよう注意してください。

表28-1 マルチスレッド対応COBOLプログラムが対応する機能一覧

種類 機能名 マルチスレッドへの対応 備考
規格 基本機能  
順編成ファイル ※1  
相対編成ファイル ※1  
索引編成ファイル ※1  
整列併合 ※1 USING/GIVING指定に対して,マルチスレッドで使用できないファイル編成は指定できない。
プログラム間連絡  
組み込み関数  
オブジェクト指向  
共通例外処理 ※1  
再帰呼び出し  
利用者定義関数  
局所場所節(LOCAL-STORAGE SECTION)  
X/Open テキスト編成ファイル ×※1  
ファイル共用(ファイルシェア) 索引編成ファイル以外 ×※1  
索引編成ファイル ※1  
コマンド行および環境変数へのアクセス 環境変数アクセスだけで使用できる。
画面節(SCREEN SECTION)による画面操作 ×※2  
C言語インタフェース データの共用はできない。
拡張機能 日本語  
ブール(ビット操作)  
アドレス操作  
1バイト2進機能・COMP-X項目  
浮動小数点項目  
報告書作成機能 ×※1  
HiRDBによる索引編成ファイル ×※1  
Btrieve(Pervasive.SQL)による索引編成ファイル※3 ×※1  
CSV編成ファイル ×※1  
ラージファイル入出力 ※1 使用するファイル編成がマルチスレッドに対応していれば使用できる。
プリンタへのアクセス(入出力による書式印刷機能)※3 ×※1  
プリンタへのアクセス(GDIモード印刷) ×※1  
プリンタへのアクセス(ESC/Pモード印刷) ×※1  
ファイルのディスク書き込み保証  
イベントログファイル出力機能 ×  
通信節による画面操作 ×※1  
EURを使用した通信節による帳票出力機能 ×※1  
画面節(WINDOW SECTION)による画面操作 ×2  
データコミュニケーション機能 ×※1  
データベース操作機能 連携しているドライバおよびデータベースが,マルチスレッドに対応している必要がある。
XDMによるデータベースシミュレーション機能  
OLE2オートメーションインタフェース機能※4 ×※1  
基本機能サービスルーチン 実行できないサービスルーチンがある。詳細は「28.9.2 呼び出してはいけないサービスルーチン」を参照のこと。
CGIプログラム作成支援機能※3※5 実行できないサービスルーチンがある。詳細は「27.7 CGIプログラムの作成を支援するサービスルーチン」を参照のこと。
COBOL入出力サービスルーチン ×  
MSMQアクセス機能 ×  
バイトストリーム入出力サービスルーチン ×  
Unicode機能  
数字項目のけた拡張機能※6  
動的長基本項目機能  
定数長拡張機能  
Javaプログラム呼び出し機能  
デバッグ 実行時デバッグ機能  
テストデバッグ機能  
カバレージ機能  

(凡例)
○:使用できる
△:制限付きで使用できる
×:使用できない

注※1
コンパイル時,この機能を使用する文に対してWレベル(警告エラー)のメッセージが出力されます。

注※2
コンパイル時,この機能を使用する文に対してSレベル(重大エラー)のメッセージが出力され,コンパイルは中止します。

注※3
32bit版PC(x86) COBOL2002で有効です。

注※4
OLE2オートメーションサーバ機能は,32bit版PC(x86) COBOL2002で有効です。ただし,Windows Vista以降のOSでは使用できません。

注※5
Windows Vista以降のOSでは使用できません。

注※6
64bit版PC(x64) COBOL2002で有効です。