SQL Server 2012では，メタデータ検出機能が強化されています。この影響で，使用されているSQL Serverをバージョンアップすると，SQL Serverのデータベースに動的SQLでアクセスするCOBOLプログラムの実行性能が劣化する場合があります。この場合，実行時環境変数CBLSQLDYNAMICを指定すると，実行性能が改善することがあります。

形式

CBLSQLDYNAMIC=REUSEBINDINFO

規則

• 設定値が形式に従ってない場合，この環境変数の指定は無効です。
• 環境変数CBLSQLDYNAMICにREUSEBINDINFOを指定すると，埋め込みSQL文で内部的に発行するODBC APIを次のとおりに変更し，1回目の埋め込みSQL文実行時に取得した情報で2回目以降も実行します。

・次の埋め込みSQL文を連続で実行した場合

2回目以降の実行では，1回目に取得した情報をバインド処理で再利用します。^※1

• EXECUTE文
• 動的SQLをカーソルで実行する場合のOPEN文
• 動的SQLをカーソルで実行する場合のOPEN文に対する最初のFETCH文

・PREPARE文で準備した動的SQLが，INSERT文，DELETE文，またはUPDATE文の場合

埋め込みSQL文のEXECUTE文を連続で実行したときに，2回目以降の実行では1回目に取得したODBCハンドル情報を再利用します。^※2

注※1

2回目以降の埋め込みSQL文の実行で，内部的にSQLDescribeParam，SQLDescribeCol，SQLNumResultColsを呼び出さない（パラメタ，列情報を取得しない）ようにすることで，1回目の埋め込みSQL文の実行で取得したパラメタ，列情報を再利用します。

注※2

埋め込みSQL文のEXECUTE文の実行で，内部的にSQLFreeStmtをSQL_CLOSEパラメタ指定で呼び出さない（ODBCハンドル情報をクローズしない）ようにすることで，1回目の埋め込みSQL文のEXECUTE文の実行で取得したODBCハンドル情報を再利用します。