COBOL2002 ユーザーズガイド
実行単位内で最初に実行されるCOBOLプログラムの起動時に,動的なリンクで検索対象となるDLLをロードすることで,動的なリンクによるCALL文実行時の呼び出し先プログラムの検索を高速化できます。
- <この項の構成>
- (1) 環境変数
動的なリンクのプレロード機能を有効にするには,実行時環境変数CBLPRELOADに,プレロードするDLL名称を記述したファイル(プレロードリストファイル)名を絶対パスで指定します。
- 形式
CBLPRELOAD=プレロードリストファイル名
- プレロードリストファイルの形式
- プレロードするDLL名称を記述します。
- 1行に一つのDLL名称を記述します。複数行,記述できます。
- 空行は無視されます。
- 行の先頭がシャープ"#"(X'23')の行はコメント行とみなされます。
- 行の長さが4,096バイトを超えた場合,その行は無視されます。
- 拡張子が「.DLL」でないファイル名は無視されます。
- プレロードリストファイルに記述した文字の扱いを次に示します。
文字 |
文字の扱い |
半角空白および水平タブ文字 |
次の半角空白文字(X'20'),水平タブ文字(X'09')は無視されます。
- 行の先頭からDLL名称の先頭まで
- DLL名称の終端から改行まで
|
シャープ"#" |
行の先頭がシャープ"#"(X'23')の行はコメント行とみなされます。 |
上記以外の文字 |
DLL名称の一部とみなされます。 |
- プレロードリストファイルの記述例
# プレロードするDLL
C:\tmp\test01.dll
|
- 規則
- プレロードするDLLは,実行単位内で最初に実行されるCOBOLプログラムの起動時にロードします。プレロード機能でロードしたDLLはプロセス終了までアンロードされません。
- プレロードするDLL名称は,絶対パスで指定してください。
- プレロード機能でロードしたDLL内のプログラムは,環境変数CBLLDLLやCBLLPROGDLLを指定しなくても動的なリンクによるCALL文で呼び出せます。
- プレロードリストファイル名に誤りがある,アクセス権がないなどの理由でプレロードリストファイルが開けない場合,警告メッセージが出力されます。このとき,プレロード機能は有効となりません。
- プレロードリストファイルに記述したDLLのロードに失敗した場合,警告メッセージが出力されて処理が続行されます。
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